💜「マフラー」
🤍「これこれ眉美さん、何をしているんですか」
❤️「人毛って暖かいのか?」
💜「わたしごときのくだらない低俗な一発芸に反応してくれるのは不良くんだけだと信じていたわ」
❤️️「ちくちくしそうだな」
💜「実はわたしもそれを懸念していたの。ちくちくして不快になってああなんでわたしはこんな馬鹿なことをしてしまったんだろうって自分自身を一生呪ってしまうんじゃないかって」
🤍「人の髪をいたずらに使っておいてそのコメントですか?」
💜「でもね、不良くん。この人毛ツルツル……いえ、『✨トゥルトゥル✨』なのよ……。富裕層の人間から採れた髪だからかしら。気に入ったわ」
❤️「猟奇的な人体パーツコレクターみたいだな、お前」
💜「不良くんも巻いてみる?」
❤️「断る!!」
🤍「そんなに力強くはっきりキッパリ食い気味に断られると、私だって傷付くんですよ、ミチルくん」
💜「まあまあ、そう言わないで。不良くん、首元が寒そうなのよ。もしかしてボタン取れてて留められないんじゃないの? ってずっと思ってた。繕ってあげようか? わたしの専属スタイリストが」
❤️「ここにいない後輩に面倒事を振るな。ボタンは取れてない」
💜「なあんだ。わざと鎖骨を見せつけていたのね」
❤️「法が許せば殴りたい」
🤍「法を守る不良」
❤️「お前も殴る」
💜「なんかピリピリしてきたからとりあえず髪巻いとくね! おらっ」
❤️「やめろ馬鹿」
🤍「おやおや、あまり引っ張らないでください」
💜「……マフラーというより、首輪みたい。番犬ぽい?」
❤️「誰がケルベロスだって?」
🤍「自ら地獄の番犬にレベルアップさせましたね」
💜「もしかして厨二病に罹患しているのかな?」
🤍「頭がふたつ足りませんよ、ミチルくん」
💜「罵倒とも取れるツッコミ! さすが先輩くん!!」
❤️「かっこいいだろケルベロス……」