麻里に支えられながらも遅れて3人の後を追う暁人は先程KKが立ち止まり何かを聞いてるような素振りを気にしていた
「お兄ちゃん?どうしたの?」
麻里が暁人の異変に気付き声を掛ける
暁人は麻里に視線を向けると意を決したように口を開いた
「KKは何かを思い出そうとしてる。それはもしかしたら僕達の過去かもしれない」
「嬉しくないの?思い出すかもしれないんだよ?」
確かにKKが思い出せば嬉しいだろうが何か、そう何かが思い出そうとするKKに対して暁人の心を止めるのだ。それは何なのか暁人にはまだわからないままだが…
「嬉しいはずなのに嬉しくないんだ。何故か…思いだして欲しくない気がして…本来は覚えてはいけない前世の記憶だからなのかな…」
1917