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    🐶🍯🎍❄進歩〜ちゃんと家族になったよ編〜
    次からマ武に行くか天♡竺邂逅するか

    #来世兄弟
    brothersInTheAfterlife
    #リビルディング
    rebuilding

    来世兄弟2「思ったんだけどさ」
     三ツ谷くんが夕ご飯を食べている最中に言い出した。全員箸を止めて彼の方を見る。
    「オレたち前世のことは置いておいて家族になろうって言っただろ。なら呼び方変えね?」
    「それもそうか」
     確かに一理あるかもしれない。ずっと前みたいにイヌピーくんや三ツ谷くんと呼んでいたけれど、彼らは今そのあだ名の由来の文字を持っていない。千冬はそのままだけれど。
    「え、じゃあオレとタケミっちは2人のことお兄ちゃんって呼べばいいんですかね?」
     あ、そうか。そうなるのか。2人を兄と……なんか気恥ずかしいかも。
    「呼び方は好きにしてもらっていいんだが」
    「どっちもお兄ちゃんだと区別つかなくね?」
     じゃあ兄貴とお兄ちゃんと分けるとか。……いやなんか違うだろそれも。じゃあなんだ、えーっと。
    「せい兄とたか兄、でどうです?」
     あ、それいいかも。“せいにい”と“たかにい”。
    「ちょっとエマちゃん思い出すけどいいんじゃない?」
    「だよな」
     千冬と顔を合わせて笑った。何故だかとてもしっくりきたし。うん、満足。
    「せいにい」
    「たかにい」
     2人がちょっと照れている。特にイヌ、……せい兄のほうが。
     ……ああそうか、せい兄は今迄弟でしかなかったからか。兄と呼ばれるのはどの軸でも初めて。三ツ谷くん、たか兄はお兄ちゃんであったからそこまでって感じ。
    「あ、千冬」
    「はい?」
     たか兄に千冬が呼ばれきょとんとしている。
    「タケミっちもだけど、敬語辞めな。オレたち家族、だからさ」
     ……あ。
     言われて気がついた。また千冬と目が合う。
    「……完全に無意識だった……」
    「なんか、2人と喋ってるって思ってたら敬語になってた……」
    「なんそれ」
     たか兄がくすくすと笑う。たか兄が言ったことは最もだ。家族なのだから、オレたちは。
    「これからはなるべく外して、な?」
     う、うわたか兄のウインク威力たか!! これは死人が出る。間違いない。
     そんな風に言われてしまったら。
    「……善処します!」
    「頑張ります!」
    「もう敬語に戻ってんだわ」
     今度は割と豪快に笑い出した。
    「――隆」
    「ァ!?」
     ここで今迄静観していたせい兄がたか兄に向けて声をかけた。それを受けたたか兄は割とすごい悲鳴を上げている。
     でもそうなるのもちょっとわかる。あのせい兄の顔でそう言われたら……クるよね!
    「武道」
    「ンフゥ」
    「何その声」
     やばい、オレも割と変な声が出た。いや無理だってこの顔!
    「千冬」
    「はい」
     なんっっで千冬は普通に返事ができてんだよ!!
     そこまで動揺していないし。という目で見つめたら。
    「流れで来るのが分かってたらそこまで」
     そっか。逆に来ない方がおかしいもんな、武道理解した。
    「3人とも」
     その声でまたせい兄に意識を戻される。
    「今迄もだったが、これからもまた大変なことが起こるだろう」
     一息。
    「それでも4人で手を取り合っていけば乗り越えられる、筈だ」
    「これからもどうぞ、よろしく」
     せい兄が宣誓する。そんなの、オレたちの答えはさ。
    「当然」
    「もちろん」
    「よろしく!」
     これからはオレたち4人で生きていく。でも、不思議と心配はしていない。だって、なんでもできてしまいそうな気がするから。
    「ところで隆はオレのことをなんて呼んでくれる?」
    「ぇあ!?」
     因みにこれは青宗で落ち着いたらしい。
     ……あ、そうそう。オレを呼ぶのもタケミっちではなくそのまま武道になった。家族だし、らしい。千冬はそのままで申し訳ねえなってたか兄は言っていたけれど、千冬は嬉しそうだったから大丈夫。
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    PROGRESSリビルディング12話/久々更新で申し訳。🈁🐶につなげたい話。ちゃんと終わらせたいので少し駆け足気味になります。
    来世兄弟12「た、だいまっ!」
    「うお、おかえり」
     夕食の準備をしていたら青宗が勢いよくドアを開けて飛び込んできた。肩を思いっきり上下させて呼吸を整えている。全力疾走してきたということか。けれど青宗がこうなるってことは何かがあったんだろう。
     菜箸を置いて青宗の方へ近寄り片手を差し出した。
    「どうしたんだよ」
     青宗は素直に右手を乗せて顔を上げる。その顔は汗で塗れていた。白い肌のせいか一層赤く見える。少しだけその体勢のまま息を整えて口を開けた。
    「いや、……ココが」
    「あー」
     成程な。大体を理解した。
     青宗はオレたち兄弟の中で一番旧友たちと関わりたくないと思っている人間だろう。だから色々と慎重に考えていたのはなんだかんだ青宗だし、オレが考えて導いても最終決定権は青宗だった。特にココくんに対しては、青宗自身のことを完全に忘れて欲しいようでチラつかせるようなこともしない。すれ違うことも許さない。あの業務用スーパーで出会ったのも偶然からきた割とやばいハプニングだったけれど、どうにか切り抜けたし。
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