○○をしないと出られない部屋「…暑い……」
と一言呟いたヒュンケルの顔は強烈な陽射しによって赤らんでいた。
「このまま日向にいたら危ない!すぐに木陰で休息を取らせなければ!」
そう叫ぶと同時にラーハルトはヒュンケルの手を握り、大きな木の下ヘ走り出した。
木の幹にもたれて背負った荷物から水筒を取り出して水を飲んで一息ついていると、どこからか冷たい空気が流れている事に気が付いた。冷気の元を辿って行くと小さな洞穴を見つけた。涼しい風に当たろうと手を伸ばした瞬間、強い光に包まれた2人は全てが氷で造られた謎の部屋に閉じ込められてしまった。
「なっ、何だこれは。ここは一体…罠にかかったのか?オレ達。」
今、目の前で起きている事を理解できなくてラーハルトは困惑している。
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