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    さよりこ

    GS4腐向けで書いてます。

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    さよりこ

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    キッチンの前に立った途端ポンコツになる人が書きました。カザマは魔法使いです。
    米を炊くのは料理に入りますか??

    #七風食堂
    sevenWindsCanteen

    米は美味しく炊けました「たまには一緒に作るか?」
    「え」
     まさかのコンビニ行こうぜ、と同じノリだった。

     エプロンを持つカザマの隣に並ぶ。自分の家のキッチンなのに、これから料理をするんだと思うとなんだか新鮮な気持ちになる。
    「ナニ作るの?」
    「ハンバーグ。あと朝作った味噌汁が残ってるから、それも……。だいたいは俺が作るから」
     不安が伝わったのか、カザマがエプロンの紐を結びながら「大丈夫だって」と笑顔を向けた。
     冷蔵庫からハンバーグのタネを取り出し、慣れた手つきで形を整え、真ん中に凹みを入れる。それから手際よくフライパンにサラダ油を入れ、強火のまま投入する。ジュージューという肉の焼ける音が目の前で繰り広げられる。いつもはカザマの背中越しに聞いている音だった。
    「赤ワインでソース作るから、これ煮詰めててくれ」
    「へっ?」
     カザマはそう言うと火を調節し、赤ワインの他にいくつかの調味料を加えた。みるみるうちにハンバーグが浸されていく。
    「半分くらいになったら教えて。俺、味噌汁用意する」
    「え、あ、ハイ」
      言われるがままハンバーグを見守る。
    (……赤ワイン入れてたけど、アルコール……大丈夫だよな? さすがに飛ぶよな? え、一応しっかりめに煮詰めた方がイイとかある? 半分ってどれくらいだっけ??)
     そんなことを考えてるうちに、どんどんソースがなくなっていった。
    「か、カザマ……ゴメン、なんか、こ、焦げたっぽい……」
    「えっ? あー、それくらいなら大丈夫だから、こっち見てて」
    「ハイ……」
     場所を交代して味噌汁を見守る。
     鍋の中で、カザマ特製大根の味噌汁がぐつぐつと煮立ち始めている。
    (えーと……コレは、俺何かした方がイイ? 火は? このまま放置でオッケー?)
     隣を見ると、カザマは俺が焦がしたハンバーグをどうにかしている最中だった。
    (ちょっと、混ぜるだけ……)
     チョンチョンと菜箸でつついていたら、中の大根がほろほろ崩れた。

    「そんな顔すんなって」
    「ゴメン……」
    「おまえが隣にいるの、新鮮で楽しかったよ。また作ろうな」
     カザマが嬉しそうに笑うのが可愛くて、失敗したけどやってみて良かったかも、なんて思った。
     ハンバーグはやっぱり少し焦げてたし、味噌汁の具は不格好だったけど、なんだかあったかい味がした。視線が重なり、二人で笑い合った。ある日の昼のことだった。
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