ミスタが告白されてから1日後
「今からするべきこと、わかってるよね?」とアイクにしりを叩かれたヴォックスはインターネットのある記事を真剣な眼差しで見つめていた「気になるあの子と距離を縮める!初デートプラン♡」可愛いハートやイラスト付きのそのページは眉間に皺を寄せて見るヴォックスとは不似合いで、その姿をもしミスタに見られたら笑いすぎて呼吸困難になるほど面白い絵面だろう
だがミスタが告白の返事をするまで1週間を切った今そんなことを気にする余裕はヴォックスにはなかった
''4位 通話をしてみよう!
毎日顔を見るだけで満足していませんか?
彼女と通話をすることで共通の話題や次会うための口実になるかも、、!''
見た瞬間、こんなものかとヴォックスはガッカリした。ほとんど毎日ミスタとは通話をしているし、共通の話題が無くても話に困ることは無い
「まあいいか」
少し拍子抜けしたものの次のプランへと指をスワイプする
''3位 一緒に映画を見よう!
話すだけではなく、彼女の新しい1面を見たければ映画に誘いましょう!共通の好きなものがあればいいですが、彼女が涙脆ければ感動するような映画もいいでしょう!''
映画か、、そう呟いてヴォックスはミスタが最近見たい映画があると言っていたのを思い出した。なんでも最近公開されたミステリーファンタジーものが気になっているらしく、映画館に行きたい、ポップコーン食べたい、と口走っていた
そうと決まれば、すぐ行動 と、ヴォックスはミスタにディスコードを繋ぐ
「ミスタ、今時間あるか?」
少し経ったあと、ミスタから返事が来た
「ダディ!大丈夫だよー」
「ミスタがこの前見たいと言っていた映画のチケットを貰ったんだ、見に行かないか?」
チケットを貰ったというのは勿論嘘である。「ほんと、?行きたいと思ってたんだ!」
思ったよりも好感触なことに、ヴォックスは口角が上がった
「もしミスタの用事が無ければ、明日なんてどうだろうか」
返事を指を重ねながら祈った
「うん、明日は一日中予定がないから大丈夫!」
ヴォックスは喜びながら、素早い速さで脳を回転させた
一日中フリーということは、、
素早くスマホを取りだし、先程まで見ていたサイトに素早く目を通す
''2位 遊園地に行こう!
彼女が被り物を付けているのを見たくはありませんか?
乗り物が苦手でも、メリーゴーランドやショーなどで楽しめます!
最後には観覧車で2人の距離が縮まるかも、、''
中々適当な記事であることに薄々気づいていたが、ヴォックスもミスタの被り物をしている姿を見たいのは同感である。
映画館に遊園地が並列されている場所が無いかと探してみると、丁度そこまで遠くない場所にあったこれ幸いとヴォックスは賭けに出る
「ミスタ、明日一日フリーなら映画前に遊園地なんでどうだ?映画館の近くに遊園地があるんだ」
「おー!俺遊園地久しぶりだわ!行きたい!」
予想外のプランも入ったがが、完璧なデートプランにしてみせると、にんまりと笑って準備を始めた。
いつもよりも念入りに髪を洗い、いつもは使わない貰い物の高価なオイルを髪に付け、香水も新しい瓶をあけ、クローゼットの前で明日着る服をじっくりと選び財布にはミスタの分も払うことも考え多めに紙幣を詰める
笑みが抑えきれない頬を抑え、明日が楽しみだとアロマの中で目を閉じ眠りについた