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    tp0_g4

    @tp0_g4

    よんきしの絵とか文の落書き&練習置き場
    ※カプはランジクとヴェパシのみ

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    めちゃくちゃ短いランジク

    #ランジク
    langue

    ランプの灯灯を消した後の真っ暗な部屋、ベッドの中。
    ジークフリートは横で寝るランスロットに向かって腕を伸ばす。
    「え…っ」
    そのまま抱き寄せるようにしながら、身体をずらしてランスロットの胸へ顔を寄せてみる。いつぞやの仕返しと言わんばかりに回した腕に力を入れ、抵抗させないよう固定すれば、上の方から困惑した声が聞こえた。
    「ジークフリートさ…ん?」
    トクトクと確かに聞こえる心臓の音と、服越しにじわりと伝わる体温が己の肌を通して中に浸透していくのがわかる。
    俺、この音聞くの好きなんです。
    前の夜、同じように抱きつきながら、同じベッドの上でランスロットはそう言った。幸せそうに微睡むランスロットの頭を、甘えた小動物にするように撫でてやれば、ゆっくりと首元にキスを落とされた。かと思えば、そのまま顔を埋めてこの男は眠りについた。
    今日もいつもの調子で、おやすみなさいと柔らかく微笑まれた瞬間、あの時置いてきぼりにされた熱のことを思い出してつい悪戯心が沸いたのだ。
    鎧の上からでは聞こえない、感じることができない音とぬくもりが安堵と似た感覚をくれた。ああ成る程と納得しつつも、あからさまなランスロットの変化には流石に耐えられなかった。
    「凄い音だな」
    トトトと速まる心音と、驚くほど増した体温のせいで遂に我慢が出来ずに笑みを溢す。
    「だって、急にこんな」
    上擦った声によって、ランスロットが今どんな顔をしているのか暗闇の中でも想像がついてしまう。
    ふふっと息をひとつ、鎖骨のあたりに落としてしまえば、ピクリと反応した後その身体は硬直する。
    「ランスロット?」
    敢えて声をかけてみれば、行き場を失っていたランスロットの手は、躊躇いをなくし、するりとジークフリートの頬に纏わりついた。
    「……っ」
    唇を探り当てられたかと思えば、顎に触れた指に上を向かされ、突然湿った感触に覆われた。ややズレた位置にある唇に、この場所で合っていることを示すように舌を出してみれば、ぬるりとしたものに絡み取られる。
    「んっ……」
    口内を激しく、丁寧にかき混ぜられる。横を向いていた背は気が付けばシーツの上へ押し付けられ、耳の中で水音が響き続けた。
    「はっ……ぁ……っ」
    呼吸の為に、どちらかといわずに口を離せば、ランスロットはベッド脇のランプに触れる。荒い動作にガチャリと無機質な音を立てた後、魔力に反応したそれは鈍い灯りをぼんやりと広げた。暗闇に慣れた目は一瞬眩んだが、すぐに光に慣れると息を荒げて唾液が伝ったランスロットの口元がハッキリと映った。
    「顔、見たいです」
    そう言ってジークフリートの服の上から身体に触れるランスロットの手に、ジークフリートは自分の手を当てる。
    「それもそうだな」
    空いた手をランスロットの後頭部に回し、軽く力を入れて引き寄せれば、淡い光はランスロットの目元まで照らしてくれた。
    煌々と熱情の灯を宿した瞳は、いつの間にかより一層強く燃え上がっていた。
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