10/31:ハッピーハロウィン「ハッピーハロ……おおお!?パーさんどうした!?」
満を持して迎えたハロウィン本番。仮装したヴェインは街に繰り出す前にパーシヴァルの部屋を訪れた。知らない仲でもない関係に甘んじてノックをせずに扉を開ければ、鎧を外している最中の、髪をびっしょりと濡らした姿が目に入る。
「……グラン達の悪戯だ」
「そっかー、思いっきりやられたなぁ」
思い返せば、確かにヴェインは廊下を歩いていた時、髪や服を濡らしたグランや幼い団員達の姿を見かけていた。しっかりお菓子を持っていたが、話の内容からして恐らくあれはパーシヴァルが渡した物だったようだ。愉快に話しかけると、ヴェインは怪訝そうな顔で睨まれる。
「それよりも、用は何だ駄犬」
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