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    かがり

    @aiirokagari の絵文置き場
    司レオがメイン

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    かがり

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    ぷらいべったー引っ越し(2021.7.5)

    エイプリルフールのあれ
    Leader→レオさん過渡期
    台詞だけ・場面ぶつ切り

    #司レオ
    ministerOfJustice,Leo.
    #小説
    novel

    終わりなき日々の終わり:司レオ・STARS軸





    「Leader!! またあなたは!!! 大切な機体に落書きを!!!
    「待って!!! もう少しなんだってば!!!
    「分かっているんですか!? これは王の機体! 伝統ある大切な――
    「もーーーうるさい、少しだまって! いま作曲中なんだって!!
    「私は落書きをやめろと言っているのです! ほら! こっち! 楽譜!
    「おっ? だれか知らんけどありがとっ! これで今のフレーズを〜
    「♪〜
    「よーーーしできたっ!! 歴史に残る傑作だ! さすがおれっ
    「あれっ、スオ〜じゃん
    「ちょうど良いとこに! ほらっ出来たてほやほやの新曲だ! うたってうたって!
    「……
    「あんなに邪険にしておいて調子が良いですね
    「ん???
    「そういえば何かまとわりついてるな〜って思ったらスオ〜だったのか! だって邪魔だったんだもん!
    「では、邪魔者はこのまま去りますね
    「なんだなんだ、拗ねてんのかお前!
    「ごめんってば〜、楽譜もありがとうな!
    「誠意が感じられません!
    「……わははっ
    「……何がおかしいんです?
    「いや、スオ〜は変わらないなって
    「……なんか最近、どんなにライブをこなしても変な感じが抜けないんだよな
    「アイドルってこんな窮屈だったっけ?? みたいな
    「でも、スオ〜がそんな風に叱ってくれると地に足がついた感じがして、ちょっと安心する
    「……まあ地面ではないけどっ!
    「Leader……
    「スオ〜、歌って!
    「何でかこんな風になっちゃったけど、それでもおれたちはアイドルなんだから!









    「♪〜

    「素敵な曲ですね
    「スオ〜、なんだ、待ってたの? 先帰ってて良かったのに
    「帰還直後から没頭しっぱなしだったので、このまま格納庫で寝てしまわれても困りますから
    「わははっ、いつのこと言ってんの? それで寝袋なんて常備するようになったのに、スオ〜は心配性だな!
    「あなたのことを心配してはいけませんか?!
    「んーん、スオ〜は相変わらずだなって思っただけ
    「……
    「先程の戦闘からあんな曲を……?
    「ん?
    「えっと、今歌っていた……
    「あ〜、ううん
    「戦いから得られる『霊感』なんてのは、実はあんまりないんだよな
    「……ただ、星が綺麗だなぁって
    「星が?
    「うん、そう、思って
    「……怒る? 『ちゃんと集中してください!』って
    「その茶化したような声真似はやめて欲しいですけど、別に怒ったりはしませんよ
    「そう……
    「なぁ、スオ〜
    「おれたちも、あんな風にちゃんと、キラキラして綺麗な星みたいに見えてるのかなぁ?
    「……
    「あなたは……綺麗かは分かりませんけど、キラキラはしていますよ
    「思わず目で追って、視線を逸らせないくらいに
    「とても惹きつけられます、だから
    「……だから?
    「……あ、idolとして優秀であることは間違いないのではないですか、と言いたかっただけです
    「わはは、スオ〜が照れてる
    「…… あなたこそ、耳が赤いですよ









    「『新入り』に機体の操縦はまだはやい! 戦闘はおれたちに任せて司令室にいるべき!!
    「――はぁっ?!
    「そんなわけで、お前の機体は整備中だぞ! 諦めて留守番しててっ?
    「いや私を残したいから機体が整備中って物事の順番が逆ですというかそれ以前になんっなんですか、いきなり?!
    「そうやってまた子供扱いを……っ! 納得いきません!
    「『王さま』命令だっ!
    「っ、尚更わけが分かりません! 理論立てて説明してもらえないなら、私も引き下がりませんよ!
    「わはは! おれに理論を問うって面白いこと言うな! ほんとにそんな理路整然と答えられるとおもう??
    「……煙に撒こうとしてますね? 私に通じるとでも?
    「うっ
    「せめて、急にそんなことを主張し始めた理由を、はい、どうぞ
    「……
    「夢を、見て
    「……夢
    「お前が倒れてて、血を流してた
    「それを見て、強烈に『また』だ、って思ったんだ
    「……なんでだろうな、お前が死んでるのを見たことがある気がして、こわい
    「……夢見が悪いのは無理もありませんけど、そんなことで……?
    「違う、夢だなんて、そんな感覚じゃなくて、うまく言えないけど〜〜〜!
    「とにかくお願いっ
    「命くらい張らせてよ、スオ〜
    『だって、おまえはおれの――
    「……だったら尚のことです!
    「私だって、あなたが大切です
    「百歩譲って、私の身を心配していただくのは嬉しいですが、それで戦場から締め出され、さらには大切な人を守ることができないだなんて騎士の名折れ!
    「一緒に乗ってでも着いていきますから!
    「一緒に?! これに?! 一席しかないぞっ?!
    「もう絶対に、あなた 1人に無理はさせないと決めたので!!
    「『もう』? 変なスオ〜
    「おれ、そんなにものすごくやばい無茶とかしたことあったっけ?
    「……わははっキングオブナイツの2人乗りなんて初めてだっ
    「まあ、いずれおまえに継ぐ感じだろうし、レクチャーしてやっても良いのかも? 他のと何が違うってわけでもないけど!
    「……違いますよ、乗る心意気が全然
    「そんなに気負うなよ〜
    「ま、スオ〜が乗ってるならあんまり無茶はできないな、安全運転で行くか!









    「無茶をしないでください!!!
    「お願いだから戻って!!
    「戻らない、ここで引くことはできない
    「そう怒鳴るなよスオ〜、チェスにはサクリフェイスがつきものだろ?
    「あなたは王なんですよ?!
    「じゃあ次にキングオブナイツに乗るのはお前だなっ、乗りたがってたろ? 王の機体!
    「そんなのっ、あなたと比べるべくもない!!
    「何回、何回言えば分かってもらえるんですかっ?!
    「え〜そんなに言われたっけ?
    「確かに言われた気もする?? なんか変な感じ!
    「これが、前のおれから植え付けられた記憶ってやつなのかな?
    「また話を逸らしてます?! 私は『今』、此処にいる『あなた』が、無謀を行うことへの抗議をしてるんです!
    「ちがうちがう! 誤魔化しとかじゃなくって、ごめんってスオ〜
    「……でもさ、おまえとどんな出会い方をしたのか、思い出せない
    「すごく『霊感』に溢れて、ドラマチックで、大切な思い出だった気がするのに!
    「……これってきっと、ただの『物忘れ』ではないよな?
    「自分が、何だかぼやけてぶれてる気がする、いつのまにか
    「なぁスオ〜、おまえはそんな風におれを心配してくれるけどさ、おれはそれを受け取る資格があるのかな?
    「おれは、おまえが好きだって言ってくれたおれではないのかもしれない
    「っ、そんなことっ!
    「おれはきっと、おまえが愛した月永レオとは『違う』んだ
    「だから、そんなに悲しまなくても大丈夫だよ、スオ〜
    「待ってレオさんっ!!!
    「おれは嬉しく思ってる!
    「だって、たくさん居たおれの中で、他でもないおれが、おれだけが為せることがあったんだから!
    「待ちなさい!!!
    「……キングオブナイツはお前のものだ
    「レオさん――
    「愛してるよ! スオ〜!









    「あなたは『違う』と仰いましたが
    「残っている記憶がまるきり偽りでない限り、積み上げてきた日々の先にいる『私』はそれでも間違いなく『私』であると考えます
    「例え身体が違っても、記憶に翳りがあったとしても
    「…… あなたへの気持ちを、あんな風に言われるなんて心外です
    「…………
    「そんな風に、叱らせて下さいよ、ねえ、レオさん
    「…………
    「……ああ、なんだか現実感がないですね
    「いつかのあなたがいつかの私に言っていたこと、今なら分かる気がします
    「…… あなたがいたから、私も、此処で地に足をつけて生きることができたんですよ

    「永久はもう要りませんよね……いい加減、終止符を打ちに行きましょう

    「次は、もう一度がない世界で
    「願わくば



    【終】










    エンドレスヴィーデの「重力の様なシンパシー」にやられてしまった
    ガンダムは通ったことがない人間なので色々許してほしい
    Tap to full screen .Repost is prohibited
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    Replies from the creator

    かがり

    DONE(2025.6.23)
    ラブコレクター・ミニトーク「射止める心」より
    弓道部モブ後輩視点(モブ→司くんは心を寄せているけど恋愛感情ではない)
    司くんが弓道部部長だと捏造しています
    弓道関連用語については薄目で見てください
    正射必中!:司レオ「……朱桜先輩! お疲れ様です!」

     一礼して敷居を跨いだ弓道場で、真っ赤な髪色の人影を見つけた瞬間、反射的に弾んだ声が出た。
     私立夢ノ咲学院の中でも独特の雰囲気を持つ弓道場は、校舎の端に位置しているせいか、その場に相応しい静けさが支配している。思いのほか反響してしまった声を咎めることもなく、その人物は鷹揚に振り返った。スローモーションのように癖のない髪が揺れる。
     ぴしりと背筋を伸ばし、いつも保たれている綺麗な姿勢は弓道着姿がこの上なく似合う。そうして、夢ノ咲学院弓道部の部長たる朱桜司先輩は、悠然と微笑んでこちらに視線を向けた。

    「はい、精が出ますね」

     部で指定している活動日ながら、朱桜先輩以外の人影は見えない。校内ライブが近いから、きっとレッスンを優先している人が多いのだろう。元よりアイドル活動以外にはそれほど力を入れていない校風だし、弓道部も例外でなくそういった雰囲気を持つ部活だ。
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    DONEなんとなく続いている主福のお話で、単品でも読めます。七夕を楽しむ二人と、夏の風物詩たちを詰め込んだお話です。神頼みができない人にも人事を超えた願いがあるのは良いですね。
    >前作:昔の話
    https://poipiku.com/271957/11735878.html
    まとめ
    https://formicam.ciao.jp/novel/ror.html
    星渡 折からの長雨は梅雨を経て、尚も止まぬようであった。蒸し暑さが冷えて一安心、と思ったが、いよいよ寒いと慌てて質屋に冬布団を取り戻そうと人が押しかけたほどである。さては今年は凶作になりはすまいか、と一部が心配したのも無理からぬことだろう。てるてる坊主をいくつも吊るして、さながら大獄後のようだと背筋が凍るような狂歌が高札に掲げられたのは人心の荒廃を憂えずにはいられない。
     しかし夏至を越え、流石に日が伸びた後はいくらか空も笑顔を見せるようになった。夜が必ず明けるように、悩み苦しみというのはいつしか晴れるものだ。人の心はうつろいやすく、お役御免となったてるてる坊主を片付け、軒先に笹飾りを並べるなどする。揺らめく色とりどりの短冊に目を引かれ、福沢諭吉はついこの前までは同じ場所に菖蒲を飾っていたことを思い出した。つくづく時間が経つ早さは増水時の川の流れとは比べるまでもなく早い。寧ろ、歳を重ねるごとに勢いを増しているかのように感じられる。
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    byakugun26

    PAST留文の日ー!!おめでとうございますー!!新作は何もないので過去に書いたお話をのせて留文をうみだした気になるやつです
    劣情を宿した男 ――何をされるかわかっていた筈なのに、体はピクリとも動かなかった。
     いつもの喧嘩。いつもの取っ組み合い。胸倉を掴まれたのを感じた途端、咄嗟に文次郎も留三郎のそれを掴んだ事は覚えている。空いていた片手に力を込め、整った顔立ちの男の頬へと、それを喰らわせてやろうと拳を作ったことも鮮明だった。だが、留三郎の闘志に燃えているであろう瞳を見つめた瞬間、文次郎の本能は警鐘を鳴らす。
     闘志と共に見えるのは、別の色が紛れ込んだそれ。普段はこの男の奥深くに眠っているというのに、今では文次郎の目にもはっきりと映りこんでしまい、嫌でも自覚してしまう。
     ――色欲に似た、熱を孕んだ瞳。
     この男の眼から時々チラつくその色に、文次郎は気付いていた。日々の喧嘩や勝負の時、己を真っすぐ見据えている際に現れる淡い劣情。じりじりと文次郎の身を焦がし、その上、心にさえ軽く火傷を負わせようとしてくる熱烈な視線に気付かない訳がない。だが、いくらその色を垣間見たとしても、文次郎は一度も指摘することはなかった。嫌な眼だと思いながらも、ましてやこの男の感情を知りながらも、文次郎は気付かないふりをした。いずれは忍びとなる身。道を違える身。更には男同士であり、犬猿の間柄だ。この男から向けられた感情を知ったところで、文次郎にはどうすることもできない。
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