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    過去に支部に上げたものです。
    急に「授業参観ネタ書きたい!」と思ってしまって書きました。1時間の殴り書きなので誤字脱字あるかもです。
    茨が小学4年生くらいでジュンが18、日和が19です。ジュンと日和は前世の記憶があります。

    #あんさん腐るスターズ
    ansanRottenStars
    #ジュン茨
    junThorn
    #年齢操作
    ageManipulation
    #転生パロ
    reincarnationParody

    授業参観.「明日は授業参観の日です。お母さんやお父さん達に皆が頑張ってる姿見せようね!」

    クラスメイトが返事をするなか頬杖をついて窓の外を眺める。

    今まで授業参観で一度も親が来ることなんて無かった。それは俺が施設暮らしだからだ。捨てられて親の顔も知らない俺がそんな経験をするはずが無いと思っていたのは最近までのはずだった。

    去年の冬、面会があると施設の園長から呼び出されて面会室に行けば緑髪と青髪の男が2人。俺が来るのを待ちわびたかのように座っていた椅子から立ち上がって傍に駆け寄ってきた。かと思えば青髪の奴に急に抱きつかれて号泣されたのをまだ覚えている。そいつに引き取られて今はもう戸籍上家族だ。家族になってからまだ半年しか経っていないのに何故か今まで引き取られた奴らとは違う感じですぐに馴染むことが出来た。お父さんって呼んだら名前で呼んでいいって言われたり、友達みたいに仲良くしてくれたり。まるで前からずっと深い関係性だったような。

    2日前、授業参観についてのプリントを貰って喜びのあまり久しぶりに走って家まで帰った。仕事が終わるのは夜だって学校に行く前に聞いたのにそんな事も忘れて早く伝える為に急いで帰ってきてしまったのか。まだかまだかとそわそわしながら帰ってくるのを待っていた。時計の針が8を指す頃、玄関の扉が開く音がして靴を脱ぐ後ろ姿に抱きついて授業参観があることをすぐに伝えた。2日後の昼頃だと伝えると、その日は大事な仕事があるから無理だと言われて思わず泣きじゃくって拗ねてしまった。アイドルだから忙しいのは理解していたのに困らせる態度を取ってしまった事を根に持ってしまって今日まで素っ気なくしてしまっている。何度も謝られたのに何であんな態度取ってしまったんだろう。



    授業参観当日、今朝も謝られたのに無視するように家を出てきてしまった。素直に謝ろうとしても言葉が出てこなかった。今日こそ。今日こそはちゃんと謝ろう。


    「じゃあここの問題分かる人〜?」

    先生がそう言うと、クラスメイトがいつもよりはりきった様子で返事をして手を挙げる。俺には授業参観なんて毎年変わらずいつもの授業なんだ。いつも通り頬杖をついて窓の外を眺めていると、急に名前を呼ばれ返事をして席を立つ。

    「茨くんここ答えてみよっか!」

    「え…」

    親が来ていない事くらい先生も分かっているのに何でわざわざ俺を当てるんだ。嫌がらせなんだろうか。答えない訳にもいかず、黒板の問題も見て答えを言ってすぐに席に座った。

    「せ、正解だね!皆拍手し、」


    「さすが茨だね!!」

    聞き慣れた声が聞こえて振り返ると、そこには戸籍上家族では無いが家族のように接してくれている人が立っていた。サングラスをしているけど有名アイドルの彼だって周りにもバレているだろう。

    「日和お兄ちゃん…?なんで…」

    「茨が頑張ってる姿見たくて来ちゃったね!問題にすぐ正解したのは凄いけど授業態度は悪いみたいだけどね!」

    「はぁ?それは、」

    「ね!ジュンくん?」

    「…ジュン?」

    彼の目線の先を見ると、扉の前で息を切らして立っているジュンが居た。撮影後なのか衣装らしき格好のままだ。

    「なんで…?」

    「よかったっ…間に合った…」

    「仕事は…」

    「ジュンくんがどうしても授業参観に間に合いたくて早めに仕事終わらせてきたんだって!そのせいで僕の撮影予定より早くやらないといけなかったんだけどね!」

    「それについては感謝してますよぉ…でもおひいさんだって茨の頑張るところ見たいって言ってたじゃないっすか」

    「そ、それは別に言わなくていいね!!」


    「茨、ちゃんと見てますからね」

    「っ……うん…」




    学校が終わって車の中で2人に挟まれるように後部座席に座る。

    「せめて変装くらいしてきてよ…教室も学校も大騒ぎだったじゃん…」

    「そんな余裕無かったんですってぇ…」

    「でも日和お兄ちゃんはする暇あったでしょ?」

    「これでも変装してきたつもりだね!」

    「サングラスだけじゃん…」

    忙しいのに仕事を詰め込みで早めてまで授業参観に来てくれたなんて無理をさせてしまったに違いない。感謝から言えばいいのか、謝るのが先なのか分からずに言葉が出てこない。下を向いていると、2人から同時に頭を撫でられる。

    「頑張ってましたね」「頑張ってたね」

    「ぅ…ありがとぉ…」

    溢れてくる涙を手で拭う。

    ごめんなさいは家に帰ってから言おう。


    家族になってくれてありがとう。
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