Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    syako_kmt

    むざこく30本ノック用です。
    成人向けが多いと思うので、20歳未満の方はご遠慮下さい。

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji ❤ 🌓 💋 🌹
    POIPOI 187

    syako_kmt

    ☆quiet follow

    むざこく30本ノック③
    24日目
    「主に対して不敬だろうか…」とか思いつつもどうしても欲しがる身体に我慢が出来ず頑張ってアレコレたどたどしく下手なお誘いを掛ける黒死牟になかなかノッてくれない無惨様
    やきもきする黒死牟
    それを見透かし内心ニヤニヤしながら「可愛い奴め、さて、次はどう出るかな?」と年上の余裕を見せつつ実はアタックしてくれる黒死牟に満更でもない無惨様(略)

    #むざこく30本ノック
    random30Knocks
    #むざこく
    unscrupulousCountry

    「主に対して不敬だろうか…」とか思いつつもどうしても欲しがる身体に我慢が出来ず… 勤務時間、黒死牟が真剣な表情でスマホを向かい合っていると、それは何やら大変なことが起きたのだろう、と誰もが思う。実際、黒死牟にとっては一大事なのだ。
     彼が必死で検索している情報。
    「彼をその気にさせる方法」
     検索バーにそう打ち込んで、すべての検索結果に目を通しているのだ。
     そうか、男性は甘える系の仕草に弱いのか……と己が男であることを忘れ、20代の女子たちのクチコミを真剣に見ている。
     今日は何故か妙にムラムラする。朝から黒死牟はずっと「その気」なのだが、こういう時に限って無惨は何も仕掛けてこないのだ。
     今晩は絶対にセックスしたい。その一心で、確実に無惨に抱いてもらえる方法を考えているのだ。
     だが、そもそも、こちらから無惨を誘うなど無礼だろうか……という迷いも未だ払拭出来ずにいる。なので、ストレートに「セックスしませんか?」と誘うには気が引けるので、無惨からの誘いで自然な流れでセックスするよう仕向ける準備をしているのだ。
     その為に必要な情報が「彼をその気にさせる方法」なのだ。

     まず黒死牟が試したこと。それはボディタッチを増やすことだった。
     並んで座った時、何の前触れもなく、黒死牟は突然無惨の太股に触れた。
    「……どうした?」
     不快そうに睨まれたので、黒死牟は小さく咳払いして手を引いた。
    「いえ、ゴミが……」
     白々しい嘘をついて、その作戦は見事撃沈した。

     続いては凭れ掛かる。
     黒死牟が突然、ぎゅんっと体を曲げて無惨にぶつかろうとしたので、無惨は思わず避けた。
     流石は黒死牟。こけそうになるのを必死に耐え、「失礼」と涼しい顔でその場を去った。

     次は褒め作戦。
    「流石です、無惨様」
    「知らなかったです、無惨様」
    「すごいです、無惨様」
    「センスが良いですね、無惨様」
    「そうなんですね、無惨様」
     いちいち大袈裟な身振りをつけて無惨を褒めたが、無惨に完全に無視された。
     誰だよ、男がこの「さしすせそ」で喜ぶって言った奴。絞め殺してやる、と黒死牟は思った。

     仕草も髪を下ろして、わざわざ掻き上げてみたり、足を伸ばして組み替えたり、色々無惨にアピールしているが、すべて無視されている。
     無惨ってこんなにノリの悪い男だったか!? と黒死牟は真っ青になりながら、様々なサイトを虱潰しに見ている。
     そんな黒死牟を見て、無惨は小さな溜息を零した。
     何をやっているのだ、あいつは……と完全に呆れてしまっている。
     いや、彼がしたいことは解っている。しかし、あまりにも誘い方が下手過ぎて見ていられないのだ。凭れ掛かる時も90度に体を曲げてヘッドバンキングしてきたので、それは誰でも避けるだろう……と思い出すと吹き出しそうになる。
     そもそも昼日中の勤務時間から誘う馬鹿がいるか? いや、ここにいた。腹心の部下である黒死牟の浅はかさに溜息が漏れるが、あいつは下半身のこととなると、てんでポンコツなのだ。
     そんなポンコツ黒死牟が、次はどんなアプローチをしてくるか楽しみで堪らないので、気付かないふりをして様子を見ている。もし、自分がその気になって、この場で押し倒したら、どうするつもりなのだろうか。他に事務所のスタッフもいるのに。そう思いながらも、黒死牟のヘタクソなアプローチは続く。
     多分、この調子でいると、スケスケのエロいベビードールに着替えてくるのではないかと密かに期待していた。あんな格好で黒死牟が横に立っていたら楽しくて堪らないだろう。さぁ、いつ着替えてくる、と無惨は完全に悪ノリしていたが、流石に黒死牟にも僅かな理性が残っており、着替えにまでは至らなかった。

     勤務時間が終了し、無惨と黒死牟だけが事務所に残る。
     諦めた様子でパソコンと向かい合う黒死牟の肩にそっと触れる。
    「お疲れ」
     耳元でそう囁くと、黒死牟の白い頬が一気に赤く染まる。
    「……お疲れ様です……」
     無惨は体を密着させ、黒死牟の体に体重を乗せ、そっとマウスの上に置かれた手に己の手を添える。
    「仕事の時間は終わりだ」
    「はい……」
     耳元で吐息混じりに囁いてくるので、ゾクゾクしてくる。
    「今日も一日よく頑張ったな、えらいぞ」
     そう言いながら手の甲を優しく撫でると、黒死牟は潤んだ瞳で無惨を見つめる。そして、あることに気付く。
     自分がした「作戦」って本来、こうするのが正解だったのでは……? ということである。
    「無惨様、もしやお気付きで……?」
    「気付かないほど鈍い男だと思ったか?」
     黒死牟は両手で顔を覆い、耳まで真っ赤になっている。
    「随分と朝から積極的だと思っていたのだ。ん? どうして欲しいか言ってみろ」
     耳朶にチュッとキスをして囁く。黒死牟はプルプルと首を横に振るが、ふっと息を吹きかけられ、黒死牟は小声で答えた。
    「……したいです……」
    「聞こえない」
    「……その……あれが……」
     いい歳して何をそんなに照れているのか、そう思いながらも、恥じらう黒死牟が可愛くて仕方がないのだ。黒死牟は気付いていないが、無惨をその気にさせる一番の方法は照れたり、恥ずかしがると、無惨は一気に興奮するのだ。
     過剰な色気を振り撒かれることより、過度なスキンシップをされるよりも、今のような状況が一番興奮するのだ。だって、セクハラ大好きだもん。
    「まぁ、朴念仁のお前にしてはよく頑張った。そんなに私とセックスしたかったのか?」
    「はい……」
     黒死牟の返事を聞き、黒死牟の椅子を回転させ向き合う形となる。
    「お前の努力に免じて、今夜だけはお前の誘いに乗ってやろう」
    「有難うございます」
     無惨は黒死牟の細い顎を掴み、そのままそっとくちづけた。舌を絡め、濡れた音を響かせながら、無惨はやや強引に黒死牟のスーツを脱がせた。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    😍😍😍😍😍😍😍😍😍😍😍💖😘😘💖💖💖💖💖💖💖💖👓👔👂👄💖💖☺❤❤💖💒💯
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    syako_kmt

    TRAININGむざこく30本ノック③
    17日目
    黒死牟が髪をバッサリ切った時の無惨様のリアクション
    黒死牟が髪をバッサリ切った時の無惨様のリアクション 何か理由があって髪を伸ばしているわけではない。
     長い髪って手入れが大変ですよね、と言われるが、実はそうでもない。短い髪の時は月に一度は散髪に行かないといけなかったが、長い髪は自分で毛先を揃えるくらいでも何とでもなる。女性と違って髪が傷むだの、枝毛がどうだのと気にしたことがないので、手入れもせず、濡れた髪を自然乾燥させることにも抵抗がない。それに短い髪と違って、括っておけば邪魔にならないので意外と便利だし、括っている方が夏場は涼しいのだ。
     つまり、ずぼらの集大成がこの髪型だった。
     特殊部隊に入った時、長髪であることにネチネチと嫌味を言われたこともある。諜報活動をする時に男性のロングヘアは目立ち易く、相手に特徴を覚えられやすいから不向きだと言われ、尤もだなと思ったが、上官の物言いが気に入らなかったので、小規模な隠密班を編成する際の長に選ばれた時、全員、自分と背格好が近く、長髪のメンバーだけで編成し、危なげもなくミッションを成功させたことがある。だが、自分の長髪にそこまでこだわりがあったわけではなく、単なる反発心だけである。
    2382

    syako_kmt

    TRAININGむざこく30本ノック③
    13日目
    零余子、上司共へのストレス発散にBL同人誌にしてしまう
    零余子、上司共へのストレス発散にBL同人誌にしてしまう 今日もやっと1日が終わった。
     朝から晩まで、あの鬼上司2人に扱き使われたのだ。
    「おい、零余子!」
    「はい!」
    「零余子!」
    「はいー!!!!」
     多分、この数年で確実に親より名前を呼ばれている。これまで割と要領良く生きてきたので、こんなに怒鳴り散らされることはなかった。
     初めは鬼舞辻事務所に就職が決まり大喜びした。
     今をときめくイケメン政治家、鬼舞辻無惨の下で働けるなんて……その上、彼は独身。もしかして、もしかする、未来のファーストレディになれるようなルートが待っているかもしれない!? と馬鹿な期待をして入職したのだが、それは夢どころか大きな間違いだった。
     毎日怒鳴り散らされ、何を言っても否定され、無惨だけでも心がバキバキに折れそうなのに、これまたイケメンの秘書、黒死牟が更にエグイ。まず行動原理が「無惨様のため」なので、無惨の怒りを買った時点で、どんな言い訳をしても通用しない。こちらに非が無くても、無惨に怒鳴られ、黒死牟にネチネチと嫌味を言われ、最悪のコンボが待っている。
    3210

    syako_kmt

    TRAININGむざこく30本ノック③
    15日目
    陽光のもとに並んで立てるようになった二人が、それぞれ何を思って何を語らうのか
    「ほら見たか!これで恐れるものなぞ何もないわ!」とかつてないほど昂るのか、「案外大したことないわ、つまらんな」と吐き捨てるのか、「太陽の方がやはりお好きで?」「白昼にも月は出ておるわ馬鹿者」みたいな気楽な会話になるのか
    陽光のもとに並んで立てるようになった二人が、それぞれ何を思って何を語らうのか  それは初恋の憧れに似ていた。
     手の届かない遠い存在という意味か、遠い昔の燦爛とした断片的な記憶のせいか、その強い「憧れ」が根底にあるから黒死牟とは意気投合したのかもしれない。
     自分たちにとって太陽とは最も忌むべき存在であり、その反面、強く憧れ、恋い焦がれた存在であった。
     今でも朝日を見ると、今際の際を思い出し身構える。しかし、その光を浴びても肌が焼け落ちることはなく、朝が来た、と当たり前の出来事だと思い出すのだ。

    「今日も雲ひとつない晴天ですね」
     黒死牟が車のドアを開けると、その隙間から日の光が一気に差し込む。こんな時、黒死牟のサングラスが羨ましいと思うのだが、まさかサングラスをしたまま街頭に立ち、演説をするわけにはいかないので日焼け止めクリームを丹念に塗り込む程度の抵抗しか出来ない。
    2129

    recommended works