紫音「みんな〜!今日のミーティングでチーム対抗模擬戦やることが決まったよ〜!」
世和「お、いーじゃん!」
京「楽しそー!」
梓紗「みんなで協力するやつ!?」
紺碧朱優樹「はぁ…」
紫音「はいそこ!大きなため息つかない!」
樹「一応聞きますけど、どうしてそうなったんです…?」
紫音「ミーティングでバディとか個人戦はやったことあるけどチーム戦ってないよねってノリで」
樹「…ですよね」
朱優「花依斗さんは止めなかったのか?」
紫音「ええ?花依斗くんなんてちょちょっと煽ればすぐ“ ふん!いいだろう。そのケンカ買ってやるよ”って」
朱優「幹部で唯一まともな花依斗さんが…」
紫音「ふふーん。花依斗くんなんてちょろいちょろーい」
世和「そんで、どんな感じで行くんだ?」
紫音「まあまず真正面からぶつかったら僕達が不利に決まってるよねー。あっちはトップ3人を筆頭にバケモノみたいなやつがわんさかいるわけで。あと模擬戦だーとか言って生半可な気持ちで行くと殺されると思うよ」
紺碧「それニコっとして言うことじゃない…」
紫音「あっちは基本単独で来ると思うんだよねぇ」
梓紗「じゃあ僕達はバディで固まって2対1になるようにする?」
樹「うーん、単独…とは言っても梓白が全体を見て動くと思うんだ」
紺碧「戦況によっては加勢してくるってことか」
樹「そうだね。あとは…」
朱優「陽さんがどこからともなく現れる」
紫音「そして背後からザクっと」
世和「こわっ」
梓紗「あ、じゃあさ!梓白が自由に動けないようにしちゃえ!」
朱優「と言うと?」
梓紗「む。しゅう、僕が言いたいことわかってるでしょ」
朱優「お前がちゃんとみんなに説明できるか聞いてやるよ」
梓紗「むー!僕のことバカにして!いいもん言えるから」
紫音「じゃ、あずからの説明をみんなで聞こうか」
梓紗「説明も何も誰かひとりがずっとしろと戦って、その間に周りの人を何人かで1人ずつ倒していけばいいと思うの!」
紫音「うんうん。よくできました。僕もその案はいいと思うよ」
朱優「お前も元々わかってたろ」
紫音「でも最初に言ったのはあず。だからこれはあずの案だよ」
梓紗「えへへ〜やった」
紺碧「それで問題なのが…」
樹「誰が梓白の気を引くか、ですね」
朱優「紫音」
紫音「僕やだー。花依斗くんと全力で殺り合いたい」
紺碧「言い方が物騒」
京「はいはーい!俺やる!」
樹「うん。京くんなら大丈夫じゃないかな」
紫音「はーい、異議あり。セレナイトは前線が得意なメンバーが多いから誰が来てもいいように京は自由に動けるようにしときたいなぁ」
世和「じゃあ他にいいやついるのか?」
紫音「君」
世和「俺?」
紫音「そうそう君だよ。君が梓白とやり合ってて」
世和「なんか俺責任重大じゃね?すぐやられたらどうすんだよ」
朱優「お前はすぐにやられないから問題ない」
紫音「そうだね〜。梓白とやってるときの君見てると戦闘力Sランクになってると思うんだよね」
世和「なんだそれ。一時的にSになるとかあるのか?」
朱優「違う。それが本来のお前の能力だ。お前がいつも手を抜いてる証拠だ」
世和「だから抜いてねーっての。まあ梓白とやってるときはなんかいつもより調子いいけど」
樹「…調子がいいと言うより相手が強いからそれだけ力を出しているということなのでは」
紺碧「相手に合わせて力の加減ができる…ってことか?」
京「うんうん、そういうの大事だよ〜」
世和「そうなん?」
京「うん!自分より明らかに弱い人にもずーっと全力出してたらいざってときに力出なくなっちゃうから相手の力量見て調整するのは大事…って昔言われた」
樹「さすが戦闘のこと習ってただけあるね」
紫音「へえ、君もたまにはまともなこと言えるんだね」
京「えへへ〜」
朱優「単独で動くのは世和でいいか?」
紫音「うん。僕はそれが最適だと思うね」
樹「そうですね、世和くんなら安心して任せられます」
紺碧「世和が1人で動くってことは朱優は紫音と組むのか?」
朱優「…勝つための最善策であるなら仕方ない」
紫音「いや、組むのはバディではなく一部バラバラに組もうか」
梓紗「どう組むの?」
紫音「そうだな、ひとつの案としては樹、朱優の中、遠距離特化、かつ状況を見て指示を出してもらおうか。紺碧とあずはいつも通り組んで相手の油断したところをトドメを刺してほしいな」
京「俺としおんは?」
紫音「ふふ、僕達が最前線で派手に殺りに行こうじゃないか」
京「お〜楽しそ〜」
朱優「…珍しいな、お前が前に出たがるの」
紫音「僕だってある程度ここのリーダーとしてのプライドは持っているんだよ?」
朱優「戦闘に私情を持ち込むやつは最初に死ぬぞ」
紫音「僕だってしくじるときはあるよ。そのときはよろしくね?樹」
樹「僕ですか!?できる限りの事はしますけど…紫音くんがいなくなるのは困ります」
朱優「…うちはセレナイトと違ってリーダーが崩れると崩壊しかねない」
紫音「あ!それってみんな僕が大事ってこと?ふふ、嬉しいなぁ」
朱優「そうだ。オブシディアンで上に立つ人間は頭の働く考えられるやつじゃないと務まらない」
紺碧「そうだって…普通に言ったな」
樹「朱優くんドストレートでかっこいいね…」
紫音「え〜なんで朱優ってこういうときノリ悪いの?そこはいつもみたいに“ふざけたこと言ってんじゃねえよこのバカ”とか言うとこでしょ」
樹「…逆に普段紫音くんにそんなこと言ってる方が驚きなんですけど」
紫音「朱優ってばいーっつもこの僕のことをバカだのアホだの言ってくるんだよ?いい度胸してるよねぇ?」
朱優「普段のお前はとち狂ったアホだろうが」
紫音「あは、僕にそんなこと言ってくるのこのチームだと君くらいだよ。おもしろーい」
樹「よ、よく言えますね…朱優くん…」
紺碧「…今の紫音は…ちゃんと笑ってるよな…?」
世和「たぶん…ちゃんと笑ってる…と思う」
京「しゅうとしおんは仲良いんだね〜!」
紫音「ふふ、そうだね、僕達ずっと仲良いよね〜?」
朱優「付き合いが長いだけだ」
梓紗「そういうの仲良いって言うんじゃないの?しゅう、もしかして照れてる〜?」
世和「お、出たな朱優のツンデレ」
朱優「おいそこの兄弟覚えとけよ」
世和梓紗「わ〜、朱優こわ〜」
樹「え、えーと、とりあえず…模擬戦頑張りましょうね?」
京「うん!頑張ろ〜!」
紺碧「…このチーム戦どうなるんだろうな」