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    公(ハム)

    @4su_iburigakko

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    Twitter再掲
    エラスレワンドロライ様よりお題「枕」をお借りしました

    #エラスレ
    elasure
    #4スレ

    新しい枕 初めてエランの部屋を訪問した時、とても彼らしい部屋だとスレッタは思った。備え付けのものらしいベッドとデスク、収納コンテナくらいしかなくて、とても綺麗に片付いているけれど同時に少し寂しい部屋は、この部屋の主人をそっくり体現したかのような空間だった。
     スレッタが3回目に訪れた時、お茶を淹れたカップが真っ白くてシンプルなものから、小さなあかい苺のイラスト付きのものに変わった。エランの大きな手が持っていると、ちょっと似合っていないのに胸がきゅんきゅんして「かわいいデザインですね」と呟いた。安心したように息を吐いたエランに首を傾げたけれど、どうぞと言って手渡されたカップに視線が移ってしまい、彼のため息の理由を聞くタイミングはなくなってしまった。
     それから何度もエランの部屋を訪ねては、たわいもないやり取りの日々を重ねてきた。
     ある時デザートを持ち寄り、お茶会とも言えない間食をした。デザートを乗せたプレートはカップと同じデザインだったから、揃いのものだと気がついた。やっぱり彼の持ちものにしては可愛らし過ぎるけれど、スレッタの花嫁が「お付き合いで貰った」と食器のセットを煩わしそうに仕舞い込んでいたから、もしかしたら御三家の彼も似たような理由なのかもしれないと思った。

     初めてお泊まりをした日の夜、脱衣所でバスタオルの位置を教えてもらって、スレッタはようやく自分の鈍感さを知った。
     使用感のあるそれの隣に並ぶクリーム色の真新しいふわふわのバスタオル。
     スレッタの自惚れでなければ、少し口数が少ないエランからの「歓迎している」というメッセージ。
     あまりの恥ずかしさに顔から火が出そうで、その場にずるずるとしゃがみ込んだ。喉の奥から意味のないうめき声が漏れる。
     今すぐ、ドアを開けてベッドに腰掛けているであろうエランのもとへ駆け寄りたい。それくらい、恥ずかしいけれど、とても嬉しかった。
     スレッタは心を落ち着けるように大きく息を吐いた。
     まずはシャワーで頬の火照りを誤魔化そう。用意してくれたバスタオルを使って、それから彼に尋ねてみよう。苺のデザインを選んだのは誰なのか。

     エランの部屋にスレッタのものが置かれるようになって、お泊まりも片手の指の数を超えたころ。スレッタは大きな荷物を抱えて彼の部屋を訪ねた。
     いつにない荷物の多さに首を傾げるエランに、箱から取り出してみせたそれは、ひとりで使うには大きな枕。
     ――僕は問題ないよ。君は?
     エランの枕を二人で使った翌朝に言われた言葉に、私も、と返したけれど、やっぱり細身に見えても身体の大きな男の子が縮こまって眠るのは不便があったみたいで、起きてから首や肩を気にしている素振りをしている気がした。
    「これなら、ふ、二人で使っても、余裕だと思い、ます!」
     顔の前に掲げた枕でエランの表情は伺えない。しかし枕をじっと眺めている視線の強さはわかる。
     無言が怖くてスレッタが枕の端から目元だけを出してみれば、ゆるく握った手を口元に当てて何かを思案している表情が見えた。
    「お部屋に置いて……くれますか?」
     そわそわしながらスレッタが伺うと、ライムグリーンの瞳がぱちりとひとつ瞬きをして、ほんの少しだけ瞼が細まった。
    「もちろん」

     エランの部屋はスレッタが初めて訪れたころから全く変わっていなかった。可愛らしいカップやまだ新しいバスタオルが増えたことを知っているのはふたりだけだった。
     今日、ひとつだけ変化したものがある。ひとりで使うには大きすぎる枕がベッドに置かれた。まだどこか違和感があるけれど、きっとそれもすぐに無くなるはず。スレッタはその時を想像して、思わず頬を緩めた。
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    sssawaaa0607

    REHABILI
    ‘我梦见绿色的夜,在眩目的白雪中’‘I have dreamed of the green night of the dazzled snows’


    你有没有遇到过这种情况?……有一卷磁带,不知道放哪里了,怎么也找不到。
    没有。再说谁还会听那种古董啊。
    因为以前只有这些……
    里面的内容很重要吗?如果还记得的话,在网络上也能找到吧。
    ……不知道啊。斯莱塔上半身躺倒在座椅上。舷窗收束起一轮宽阔无云的天空,铺开一片退烧般的柔和的冰冷,像一面冰河期后仍然遗留在陆地上、忘记解冻的海。虽然水星上的一切都在以难以想象的高速旋转着,太阳风从几十数百千米外的高空呼呼掠过,但对斯莱塔而言,从学校到宿舍的两点一线融洽地保持着一个闭环。殖民地建在南极的深坑里,每天准确地执行着算法编排好的日照、降雨与风速,居民们——他们大多来此定居不久——在一拱吹制玻璃似的天空下,各司其职,各行其事,过着一种理性、朴素,酒精和音乐都很有限的生活,好像它从一开始就本该如此。米奥利涅说过,水星简直是一个史前世界,或者几百年前曾大量涌现的那种‘西部垦荒片’:庞然的大陆上,一小群一小群清教徒孤零零地生活着,放马、煮鹰嘴豆、做木工,周末赶几小时马车一路颠簸去教堂做礼拜,对从四面八方延展开去的无边无际的荒野和狂风无知无觉。
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    あもり

    DOODLEエラスレ(4号スレ)
    4話後のお話。射撃訓練とかありそ〜!とワンドロワンライお題の銃で閃いてのんびりかいていたのでした。
    ニカチュチュ先輩も少しだけだけど、かけて楽しかった🌸
    補習合格のために慣れない生身での射撃訓練を1人するスレッタ、そこに偶然現れたのはエラン・ケレスその人で!?という少女漫画的展開(?)しつつな、風味は割と選ばれし人向けです。
    読んでくださってありがとうございました!
    正しい標的の狙いかた 学生の本分は勉学である。その勉学というのが、時代によって異なるのは常のことであり、大人が子どもに与えたいものが反映される。そしてスレッタ・マーキュリーが入学したアスティカシア高等専門学園も例外ではなかった。

    (うう、自分の体だと照準が合わせづらいです……)
     スレッタは放課後に一人、射撃訓練所で居残り練習をしていた。

    「射撃訓練、ですか?」
     紆余曲折を経て、地球寮に入寮してしばらく経ってのことだった。カリキュラムの説明を改めてニカより受けたスレッタは、自分で描いていた学校のイメージと切り出された射撃訓練のイメージが結び付かず、首を傾げていた。
    「スレッタはパイロット科でしょ。モビルスーツには普段から自動追撃システムがあるからあまり関係ないけれど、もしもつかえない時に備えて訓練があるの」
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