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    いいしりの日というので書いた短くてひどい話です。ひどい。

    ##K暁

    KKが僕のお尻を揉んでいる。
    ソファーでうつ伏せで寝転んでスマホを弄っていた僕は無防備だったとは思う。でもKKの家だし、家主が帰ってくるまで誰もいなかったし、他の来客の予定もなく、僕は洗濯物をしまって風呂の準備をして夕食を作って家主を待っていただけだ。
    その家主ことKKは仕事上がりなので、嫌な依頼だったんだろうと予想がつく。穢れを祓う仕事なので珍しいことではない。KKは刑事だったし僕の倍近く生きているからちょっとやそっとのことでメンタルが上下することはない。と本人は言ってるけど実は結構繊細ででもひねくれているのでめんどくさい。そういうところもかわいいんだけど。
    とにかく、何か嫌なことがあって、そのストレスを発散するために僕のお尻を揉んでいるのだろう。
    文面にするとひどいなと思うけど、僕とKKは男同士だけど恋人であり肉体関係もあるのでお尻を揉まれるのは初めてではない。肉付きはいいと言われるけど太っているわけではないのでそんなに柔らかくはないと思うし、まあ嫌ではないんだけど。むしろ座っていることが多いのでマッサージだと思うとちょうどいい、かもしれない。若干手付きがエロいけど。
    僕は黙ってお尻を揉まれている。KKも何も言わず、お尻に顔を埋めた。
    猫吸いかな?
    反射的に力が入りそうになるので深呼吸する。いや別に協力的である必要はないよな。
    でもそこに顔があると……少し……何て言うか。
    「ふあっ」
    谷間に息を吹きかけられて変な声が出る。しまったと上半身を捻るけどKKはニヤニヤいやらしい笑みでこっちを見ていた。
    「エロい声が出たなあ、お暁人君よ」
    「KKがエロいことするからだろ」
    睨み付けても効果はあまりなさそうだ。今度は手がお尻から脚の間に入り込んであらぬ場所を撫でようとする。
    「ん……元気になったなら、お風呂入ってご飯食べようよ……」
    「どうせ汗だくになるし、今はこっちを食いてえ」
    仰向けになる僕にKKが覆い被さってきて、少しだけ反応してる股間に硬いものを押し付けられる。
    これはどうあがいても逃げられないな。
    諦めた僕は準備してないからちゃんとしてねと言いながらKKの首に腕を回した。
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    recommended works

    リキュール

    DONE日本ゲーム大賞優秀賞おめでとうございます!(遅刻)
    おめでたいと祝われるK暁です。本編後KK生存if、『黒猫』より少し前。
    愛したくて仕方がないが我慢していたKK×子供扱いされたくない暁人のお話。
    吉事あれば腹の内を晒せ「(おや、ちょうどいいところに)」

    ふわりと浮かぶ猫又が調査帰りの僕たちの元にやってきて尻尾を揺らした。暗い路地裏、夜も遅いこともあって人通りはないため、周囲を気にせずに堂々と触れる。耳元を撫でると、顔を擦り寄せうっとりとした表情でにゃぁんと鳴いた。これを人がいるところでやると虚無を撫でるヤバい人になってしまうので注意しなくてはならない。あれは結構恥ずかしい。

    あの夜が明け、消えていた人たちが帰ってきた。街の活気が戻り再び多くの人が行き交う渋谷になってからというもの、気がついた時には既に猫又たちはコンビニや屋台から姿を消していた。まあ人間がいなくなりこれ幸いと店を乗っ取っていただけなので、人が帰ってきてしまえば返さざるを得ず仕方がないと言えばそれまでで。だからもう会うことは無いのかと寂しく思っていたら、人気のない夜道や路地裏でひょこっと顔を出すようになったのだ。驚いたが、またあの可愛らしい鼻歌が聞けると思うと自然と顔が緩んでしまう。彼らはいつも見つけられるわけではない。気紛れに現れて、たまに撫でさせてくれて、掘り出し物を売買する。この気分屋な感じ、猫はいつだって可愛いのだ。
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