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    寝不足さん(@syunsai_h)のお誕生日記念の大小けあきとロックスターカピバラさんです🎂💐
    けけは嫉妬までいかないけれど(ソイツよりオレに抱きついたり撫でてくれよ)と思っています😁

    ##K暁

    「これ、KKが喫煙所に行ってる間につい買っちゃったんだけど」
    仕事から帰ってきたKKが凛子に報告している間に暁人はボディバッグから手の平大のぬいぐるみを小さいKKと暁人の前に置いた。
    黄土色の毛に小さいKKがびくりと体を震わせる。短い髪の毛が逆立って見えるのは暁人の幻覚だろうか。小さい暁人の方はサングラスとギターかベースの貼りついた陽気な笑顔に釣られるようにぱっと表情を明るくしてぬいぐるみに手を伸ばした。
    「カピバラだよ。音は鳴ったりしないけど手触りはいいだろ」
    暁人の言葉に小さい暁人は頷いてぬいぐるみに抱きついた。小さいKKは嫌な顔を隠さないが止めまではしないらしい。
    「また変なモン与えてんな」
    凛子との会話を終えたKKが小さいコーナーを覗き込む。小さいKKがすぐさま小さい暁人とぬいぐるみを庇った。
    「別に獲りゃしねえよ……そんなぬいぐるみ怖かねえだろ」
    犬のマスコットキャラクターのイラストに怖くないのかと揶揄ったことを思い出して暁人はこっそり笑った。暁人だって倍近い年上の男が絵を怖がるとは思っていない。ただあの自分以外の人間が存在しない世界で他人と何でもないやりとりをすることがささやかな救いになっていた。
    簡単に言えばKKの声が聞きたくてわざと揶揄していたのだ。動物嫌いしかり、幼児扱いしかり。
    「小さいオレを忘れんなよ」
    囁くような声で要望を伝えるのを暁人は聞き逃さなかった。小さい暁人も心得たとばかりに頷いて、ぬいぐるみを優しく撫でると今度は小さいKKに抱き付き頬にキスをした。
    「わ!」
    「そこまでしろとは言ってねえよ!」
    「ねえ、貴方たち、イチャついてないで報告書をまとめなさい」
    「「イチャついて」」「ねえよ!」「ないです!」
    それがイチャついてるって言うのよとわざとらしく肩をすくめて笑う凛子に小さいやつらだけだと否定するKK。でも小さいのって結局僕らなんだよなあと思いつつも口には出せない暁人を見上げてた小さいKKと小さい暁人はカピバラぬいぐるみをそっと差し出してベッドに向かっていった。
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    りんご

    DONEK暁デー 『いたずら』 そして表題に戻る系。
    そんなつもりなかった二人がその気になる話です。
    せめて飴くらいは手元に置いとけばよかった!「ご飯? お風呂? それとも僕?」
    「オマエ」

    というわけでこの話は終わった。
    「そんな訳ないでしょ! 何考えてんだよKK!!」
    「いや何なんだよオマエ」
    「こっちが何なんだよ だよ!」
    「なんなんなんだよだよだよ」
    「あああ呪文にするなよ…」
    状況を整理するにしても、普通の生活を詳細に描写する程度のことしかできない。今回の依頼はKK単独の小さなものだったので、資料をまとめることで一日を過ごした暁人は、せめて疲れて帰ってくる相棒のためにと彼の自宅にてご飯や風呂の準備をしていた。合鍵を使って堂々と入り、勝手知ったる様子で冷蔵庫を確認し、風呂の栓を抜いておく。暁人があれこれ始めたことで多少は解消されたが、KKのズボラさは相変わらずだ。買うものの算段を付けて、流しに残っていた食器を洗い、一度外へ出る。必要なものを買い足して再び家へ戻り、手早く下ごしらえを始める。疲れている時はとにかく手軽さ手早さを重視したほうがいいだろう。あの面倒くさがりは手の込んだものを食べるくらいなら、そのまま寝かねない。炊飯器のスイッチを押して、玉ねぎと牛肉を切って皿に移しておく。冷蔵庫へいったん入れて、掃除するべく浴室へ向かった。そこからは家主の帰宅まで散らかったものを拾っておく作業だった。
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