四畳半一間の恋人達「もう、アンデルセンってわたしがいない時、ちゃんと栄養のあるもの食べてるの? 今はサーヴァントじゃないんだからね」
「食べてなかったら今頃死んでるだろう、そう気にするな」
生前の評価はさておき、まだ駆け出しの作家業では書き続ける他に選択肢がない。俺は常に暇人でありたいが、何をするのにもこの世は金が必要だ。
貯蓄を成功させるには、目標を立てるのがいい。あれがほしい、これが食べたい、何でもいい。俺の場合はなんてことはない貴金属を一つ、買いたいだけだ。
「一昨日作ってあげたミートソース、もう全部食べちゃったの? たくさん作ったつもりだったのに。アンデルセン、そんなに細いし、書き始めたら集中してずっと食事もとらないのに……どうしてこんなにすぐ食べ物がなくなるの?」
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