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    REHABILIモグ束探占
    家出のそのあと
    書けない、書きかけだからちゃんと書いたらあげ直す

    リハビリ、しりきれとんぼ
    「……やっと寝た」
    何かから身を守るように両膝を抱え込んで安らかな寝息をたてて眠っていた。すっかり冷え切った頰に手を当てて溜息を吐く。
    何を聞いたのか知らないが突然失踪まがいな行動を起こすのは勘弁して欲しいものである。
    居るはずの人間の姿がなくなっていたときの心地はそうそう愉快なものではないのだから。猟犬との話を終えて自室に戻る道中、様子見がてら覗いた部屋がもぬけの殻だった時の心情を思い出した土竜は思わず額を押さえる。肝が冷えたとはまさにあのようなことを言うのだろう。
    最初(はな)から一筋縄でいく相手ではないとは思っていたが。どうやらあの白饅頭の心の奥底に住み着いた影は中々食えない存在だったようだ。会ったこともない相手へと対抗心を燃やしている自身に気付くと土竜は一人不満げに鼻を鳴らす。一人相撲など、らしくない。
    「ばかなやつ」
    それは己に対してか。それとも目の前の小さな生命に対してか。はたまた厄介な因縁の種を残していった、己と同じ顔をした人間に対してか。果たして。
    「……本当、馬鹿な奴」
    ライトのついた黒帽子をサイドテーブルに静かに載せる。冷たい室内で爛々と輝く灯りに照らされた寝顔は酷 1715

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    REHABILIストレッチと癒しの話
    3部くらいのふたり
    数日空けて稽古場に入る際、必ず受ける儀式がある。
    「おはよう、蒼星。きちんと三十分前に来たね」
    貴方がちゃっかり早く来ることを知ってますからね。仁さん。と言える立場ではない。
    「お願いできますか」
    「うん、じゃあいつも通り俺の前へ脚を揃えて座って」
    「はい」
    行くよ、という声と共に背中を押される。途中までしか曲がらない。脚を開いてももう少しと言ったところ。胡座をかいて、膝が床へつくかも見る。
    今のは股関節の例だが、こんな風にして彼から隅から隅まで身体の具合を確認されるというのが、出張などで稽古に穴が空いた後の通例だった。
    「今回は右上腕と、左の股関節かな。デスクワークが多かったから仕方がないのかもしれないけど」
    ストレッチは忘れないでね、と首の後ろを揉まれる。
    「ありがとうございます……」
    マッサージの要領なので素直に気持ちいい。凝り固まったままの筋肉があるのは宜しくない、と言われている以上は素直に頷くほかなかった。


    「それで、ストレッチ?」
    「うん」
    彼女の部屋の床はうちと違ってフローリングではないので直接座ることができる。先にお風呂を使わせてもらっていたから、彼女があがってくる 1191