menhir_k
REHABILIやりたい放題アシュクロアシュ9ターン目!?クロード一応最後のターン!(タターンッ)玉かぎる永遠の海辺に 穏やかな夜だった。静寂を甘く撫でるような波の音が聞こえる。月に似た衛星の幻想的な光が黒曜石のような水面に映り込んでいる様子が、クロードの佇む高台からよく見えた。見下ろす海辺に人の気配はない。二人分の足跡が海沿いに続いているだけだ。クロードがやって来る前にいた誰かの痕跡から目を逸し、砂浜に降りる階段に向かった。
海風が囁くようにクロードの髪に触れる。強い潮のにおいが鼻の奥深くに突き刺さった。靴底越しに伝わる柔らかい砂の感触を踏み締めながら、クロードは波打ち際に向かう。誰もいない。解っていた筈なのに落胆した。それから、何処かで期待に似た想いを抱いていた自分にクロードは少し驚いた。その期待が、クロードの足を夜の岸辺に向かわせたのだと気付いたからだ。
2578海風が囁くようにクロードの髪に触れる。強い潮のにおいが鼻の奥深くに突き刺さった。靴底越しに伝わる柔らかい砂の感触を踏み締めながら、クロードは波打ち際に向かう。誰もいない。解っていた筈なのに落胆した。それから、何処かで期待に似た想いを抱いていた自分にクロードは少し驚いた。その期待が、クロードの足を夜の岸辺に向かわせたのだと気付いたからだ。
爽帆ことね
REHABILI🍟🍔食え!大食い企画!大量の🍟🍔を目の前にしてあすてるが失神しないか心配🥺
起こされて無条件でキレるゃんきー、そして二度寝阻止する色魔くん🥺髪まだセットしてないからちぬるくんに誰って言われるんですね。知ってます。
オモナガな松田
REHABILIこういうサニとオモとボを永遠に吸ってたいなんでボがピアノ室にいたかは、『OMORI』って役職をいつも通り恋しく思ってピアノを見に来たけれど「ここオモの部屋と化してるよな」って思って虚しさに苦しめられたからです
入る隙が無かったぜ。
青と赤が絶妙に混ざり合った、目を焼くような鮮やかな紫の世界で、彼は一人座り込んでいた。鈍すぎて回りそうもない思考は、まるで彼に思考そのものを放棄させているようだ。
視界に飛び込む色彩はどれも鮮烈であるはずなのに、彼はそれを不快と判断しなかった。彼は今、紫の宇宙空間にぽつりと浮かんだ、真っ白な綿雲の上にいる。時折蠢く綿雲の中からは赤黒い金魚が跳ね、再び綿雲の中へその姿をくらます。
彼は右手にスコップを持っていた。園芸で見かける柄の短いそれを、彼は誘われるように雲の中へ突き刺していく。
ザク、と雲の見た目とは反したその感触で驚く彼に、理性が流れ込んでくる。風が吹き込むように流れだした思考が早く目覚めろと警告を送るも、彼は意図的にそれを無視した。
3266視界に飛び込む色彩はどれも鮮烈であるはずなのに、彼はそれを不快と判断しなかった。彼は今、紫の宇宙空間にぽつりと浮かんだ、真っ白な綿雲の上にいる。時折蠢く綿雲の中からは赤黒い金魚が跳ね、再び綿雲の中へその姿をくらます。
彼は右手にスコップを持っていた。園芸で見かける柄の短いそれを、彼は誘われるように雲の中へ突き刺していく。
ザク、と雲の見た目とは反したその感触で驚く彼に、理性が流れ込んでくる。風が吹き込むように流れだした思考が早く目覚めろと警告を送るも、彼は意図的にそれを無視した。
menhir_k
REHABILI読む人を選びそうなアシュクロアシュ8ターン目アシュトンのターンッ!(タターンッ)むき出しになる乾き 武具大会で賑わう兆しを見せ始めたラクールで、アシュトンは情報を集めた。武具大会の話題を除けば、ソーサリーグローブが落ちてから長い時が経っていないことや、各地の魔物の凶暴化の話が殆どだった。ラクールでの情報収集もそこそこに、アシュトンはヒルトンに足を運んだ。ラクール大陸の玄関口でも得られる情報に大差はなく、今自分が巻き戻った時間の中に身を置いているという予感が確信に変わっただけだった。そのまま船に乗りクロス大陸に向かったアシュトンは、そこでサルバ坑道の魔物龍の噂を耳にした。途端に、心臓が早鐘を打ち始める。ギョロとウルルンだ。サルバに行けば彼らに会える。二人だけではない。きっとクロードたちもサルバに訪れる。またみんなに会える。アシュトンの視界が滲んだ。
2579rein2jiaca
REHABILI完結後の世界線なのでネタバレ要素ほんのりあります。レイマシュですが割と足し算寄り、先輩と後輩の関係性で、それにデフォルトでマッシュくん愛されがある感じです。
読んで完走したその日のうちに書き始めたので多少の不出来は大目にどうか…お許しをば…
先輩が後輩の勉強を見る話イーストン魔法学校のチャイムがなる。
それは授業が終わり昼の訪れに学生皆が息をつき、開放感に安堵する合図だった。
今日もこの時を心待ちにしていた学生らは、普段通り扉を開け各々学食や、持参したものを食べるべく動き始める。
はずだった。そう、このかの黒髪の少年。数ヶ月前にこの世界を救い、魔力無しにして神覚者に選ばれたマッシュ・バーンデッドのクラス以外は。
「…ハッ!お昼だ」
「しっかり昼になると起きるんだよなマッシュ君…」
そう言って隣の席で眠る友人を起こすために肩を叩こうとした手を止めたのはフィンである。
授業でも呆然としており、なんとなしにふと横を見ると遠くに意識が持っていかれてるか、突っ伏して寝ているかがほとんどなマッシュという友人に良くも悪くも毎日世話を焼いていた。
13278それは授業が終わり昼の訪れに学生皆が息をつき、開放感に安堵する合図だった。
今日もこの時を心待ちにしていた学生らは、普段通り扉を開け各々学食や、持参したものを食べるべく動き始める。
はずだった。そう、このかの黒髪の少年。数ヶ月前にこの世界を救い、魔力無しにして神覚者に選ばれたマッシュ・バーンデッドのクラス以外は。
「…ハッ!お昼だ」
「しっかり昼になると起きるんだよなマッシュ君…」
そう言って隣の席で眠る友人を起こすために肩を叩こうとした手を止めたのはフィンである。
授業でも呆然としており、なんとなしにふと横を見ると遠くに意識が持っていかれてるか、突っ伏して寝ているかがほとんどなマッシュという友人に良くも悪くも毎日世話を焼いていた。
menhir_k
REHABILI読む人を結構選びそうなアシュクロアシュ7話目クロードのターン!(タターンッ)泥洹の揺らぎ 燻る怒りをあやす。行き場のないどす黒い感情に蝕まれながら、クロードは寝台に伏せて異郷の夜景を眺めていた。
父が死んだ。殺された。クロードの手の届かない遥か彼方の空の向こう、宇宙の闇に呑まれて消えた。怒りで、視界が赤黒く明滅する。口の中がひどく乾く。引き攣れた喉から、それでも抑えられない激情が濁流となって溢れ出す。けれど明確な殺意に突き動かされるまま振るった剣は虚しく弾かれた。敵に背中を見せて無様に逃げ出した。
体中の水分が出てしまうのではないかというくらい、ただ泣いた。泣き叫んだ。声が涸れ果て、涙も乾く頃、クロードは充てがわれた部屋の寝台に静かに身を横たえた。
眠らない街並みはすぐそこまで差し迫る宇宙の崩壊などまるで無関係に、さんざめいて輝いていた。時折、サイバードの影がはめ殺しの窓に映る。奇妙な既視感に襲われて、クロードは自身の身体を掻き抱いた。
3431父が死んだ。殺された。クロードの手の届かない遥か彼方の空の向こう、宇宙の闇に呑まれて消えた。怒りで、視界が赤黒く明滅する。口の中がひどく乾く。引き攣れた喉から、それでも抑えられない激情が濁流となって溢れ出す。けれど明確な殺意に突き動かされるまま振るった剣は虚しく弾かれた。敵に背中を見せて無様に逃げ出した。
体中の水分が出てしまうのではないかというくらい、ただ泣いた。泣き叫んだ。声が涸れ果て、涙も乾く頃、クロードは充てがわれた部屋の寝台に静かに身を横たえた。
眠らない街並みはすぐそこまで差し迫る宇宙の崩壊などまるで無関係に、さんざめいて輝いていた。時折、サイバードの影がはめ殺しの窓に映る。奇妙な既視感に襲われて、クロードは自身の身体を掻き抱いた。
sauco_trigo
REHABILIシノ親愛スト4話「ファウストが星を読んで、シノが生まれた日を見つける」話。https://poipiku.com/2949133/9742589.htmlの続き
「シノ」
授業終わり、教室から出ていこうとしていた時の事だ。終わった終わったと頭上に上げていた両腕をそのままに、シノは教壇を振り返る。
最後尾だったシノ以外にはファウストの声が聞こえなかったのか、ネロとヒースクリフはそのまま出ていってしまう。失敗したと踵をじりと出口へと向けながら、シノは最上級にも近い警戒心で先生を睨み付けた。
「なんだよ、今日のテストはそこまで悪い点数じゃなかっただろ」
「威張れるほどではないがな」
「補習とかいうなよ?逃げるからな」
「堂々と宣言するんじゃない」
全くと呆れた様子のファウストは、しかしどこか可笑しそうでもあった。補習の気配はなさそうだとちょっとだけ警戒をとけば、ファウストは口許を妙な具合に歪ませる。誤魔化すように眼鏡を押し上げ、いつもどおりの口調で言った。
6264授業終わり、教室から出ていこうとしていた時の事だ。終わった終わったと頭上に上げていた両腕をそのままに、シノは教壇を振り返る。
最後尾だったシノ以外にはファウストの声が聞こえなかったのか、ネロとヒースクリフはそのまま出ていってしまう。失敗したと踵をじりと出口へと向けながら、シノは最上級にも近い警戒心で先生を睨み付けた。
「なんだよ、今日のテストはそこまで悪い点数じゃなかっただろ」
「威張れるほどではないがな」
「補習とかいうなよ?逃げるからな」
「堂々と宣言するんじゃない」
全くと呆れた様子のファウストは、しかしどこか可笑しそうでもあった。補習の気配はなさそうだとちょっとだけ警戒をとけば、ファウストは口許を妙な具合に歪ませる。誤魔化すように眼鏡を押し上げ、いつもどおりの口調で言った。