norico_nnn
REHABILIばじとら。今更独りきりでは生きてゆけない二人の話。捏造注意の雰囲気小説。リハビリで書いたため、ほとんど無校正です。誤字脱字衍字を発見した場合、マシュマロ(https://marshmallow-qa.com/norico_nnn)で教えていただけると幸いです。[23.7.30]Fall in night わざと照明の光度を落とした広い空間のあちこちに、硝子製の水槽が等間隔に並んでいる。規格統一された画然たる水槽の中には、種々雑多な魚類が縦横に泳いでいた。彼らの意思とは無関係に、純粋で作為なき動きの一つ一つ、濃紅や淡黄、薄橙の色彩が、怠惰で受動的な娯楽を求める見物客の目を楽しませる。
休日の昼間は家族連れが目につくが、夜になるとやたらとカップルが目立つ施設だ。家族連れは甲高い話し声がうるさく、カップルは醸し出す雰囲気がいちいちうるさい。行楽シーズンの情報番組内で取り上げられる僅かなシーンだけで、テレビ越しにもその喧騒がよく分かる。水族館を子どもの知的好奇心を誘発する教育施設と認めるか、ロマンチックな要素を加える舞台装置と見なすのか。どちらにせよ、オレの守備範囲外である。
23203休日の昼間は家族連れが目につくが、夜になるとやたらとカップルが目立つ施設だ。家族連れは甲高い話し声がうるさく、カップルは醸し出す雰囲気がいちいちうるさい。行楽シーズンの情報番組内で取り上げられる僅かなシーンだけで、テレビ越しにもその喧騒がよく分かる。水族館を子どもの知的好奇心を誘発する教育施設と認めるか、ロマンチックな要素を加える舞台装置と見なすのか。どちらにせよ、オレの守備範囲外である。
nmnm_nmsn
REHABILI▼春高後〜卒業のあいだに関係が変化する(予定)東西の話の書きかけ冒頭(予定)▼ディープなキスをしているだけ▼描写が下手無題 ――うわ、すげえ。
それが西谷夕17歳、生まれて初めてのキスに対する最初の感想。いや、最初とはいえねえか。はじめは触っちゃいけないと言われているモノにビクビクしながら触ってはバッと離れていく指先のように、一瞬くっついてはすぐに離れるキスともいえない唇同士の接触を繰り返すこと数回。俺の方が小っ恥ずかしさに耐えきれず「もっとガッと来てくださいよ、ガッと! アンタならできるでしょ!」と胸ぐら摑んで叫んだら、旭さんは広い手を俺の肩に置いて、緊張してたんだろうな、節分の鬼のお面みたいなツラで「い、いくからね……」と言って、たっぷり10秒は経ってからやっと顔を寄せてきた。
乾いた唇を今度は強く押しつけられて、さらに何秒か経つ。で、この後ってどうするんだ? 濡れた何かがちろちろと俺の唇をなぞるように撫でている。キス初心者の俺もそれなりに緊張して、それなりに固くなっていたらしい。いつのまにか旭さんの手は俺のうなじに触れていて、それが少し擽ったくて、思わず唇を緩めたその瞬間、俺は旭さんが先ほどまでの旭さんじゃなくなっていることを悟った。
1298それが西谷夕17歳、生まれて初めてのキスに対する最初の感想。いや、最初とはいえねえか。はじめは触っちゃいけないと言われているモノにビクビクしながら触ってはバッと離れていく指先のように、一瞬くっついてはすぐに離れるキスともいえない唇同士の接触を繰り返すこと数回。俺の方が小っ恥ずかしさに耐えきれず「もっとガッと来てくださいよ、ガッと! アンタならできるでしょ!」と胸ぐら摑んで叫んだら、旭さんは広い手を俺の肩に置いて、緊張してたんだろうな、節分の鬼のお面みたいなツラで「い、いくからね……」と言って、たっぷり10秒は経ってからやっと顔を寄せてきた。
乾いた唇を今度は強く押しつけられて、さらに何秒か経つ。で、この後ってどうするんだ? 濡れた何かがちろちろと俺の唇をなぞるように撫でている。キス初心者の俺もそれなりに緊張して、それなりに固くなっていたらしい。いつのまにか旭さんの手は俺のうなじに触れていて、それが少し擽ったくて、思わず唇を緩めたその瞬間、俺は旭さんが先ほどまでの旭さんじゃなくなっていることを悟った。
M1eeP
REHABILIjackとバチキンが葉巻を作る話。最後は誰でも当てはまるようにしました。貴方好みの紫煙 珍しくjackだけが家にいる時だけ、バチキンがやって来る。時計を見てそろそろだろうと立ち上がったjackはとあるセットを用意し、テーブルへ並べた。丁度チャイムが鳴り、ドアを開ければ嬉しそうなバチキンが居た。
「来たバチよ!!」
「おー、上がってけ〜。」
お邪魔するバチー!!と元気よく中へ入る。目当ての物がテーブルに置いてあるのを見るや否や、持っていた袋を放り投げてはしゃぎ出す。慌ててjackが袋をキャッチし、事なきを得る。
「わー!!早くやりたいバチね!!」
「分かったから落ち着くんだじぇー。これの中身、持ってきたんか?」
「もっちろん!私だって出来ないわけじゃないバチよ?」
「まぁ、そうね。早速作るかー。」
1391「来たバチよ!!」
「おー、上がってけ〜。」
お邪魔するバチー!!と元気よく中へ入る。目当ての物がテーブルに置いてあるのを見るや否や、持っていた袋を放り投げてはしゃぎ出す。慌ててjackが袋をキャッチし、事なきを得る。
「わー!!早くやりたいバチね!!」
「分かったから落ち着くんだじぇー。これの中身、持ってきたんか?」
「もっちろん!私だって出来ないわけじゃないバチよ?」
「まぁ、そうね。早速作るかー。」
sena
REHABILIなんか短い話を書きたくて、ちょっと書いてみた。兄上を膝枕しながら、ゆらゆら団扇で扇いであげる千くんがテーマ。なんか最後が不穏なのは性癖です。
夏の嘘つき近年稀にみる猛暑に見舞われた、七月某日。打ち水など一瞬で干上がりそうな日差しの中、俺は”特等席”で涼をとっていた。
「お隣の斉藤さんも、先日倒れたそうで」
眩しいほどの日差しが照り付ける庭の、縁側にて。ゆるりと団扇を扇ぐ千寿郎が、兄上も気を付けてくださいね、なんて気遣わしげに告げる。その言葉は、そのままお前に返そう。ついそんな言葉が口をつきかけたが、何とか踏みとどまる。弟の膝を枕にしている身分では、どうも説得力に欠けるのだ。結局、兄の威厳を取り戻す間もなく、千寿郎は小さな子どもに言い聞かせるように笑った。
「それにしても、外での鍛錬も程々にして下さいね」
「…うむ」
「兄上、暑いの苦手なんですから」
そうでしょう?と同意を求める声に、曖昧に頷く。すると機嫌をよくした千寿郎が、団扇を扇ぐ手を止めないまま、俺の額に滲む汗を拭ってくれる。いつから用意していたのか、水を含んだ手拭いはひんやりと冷たくて。その気持ちよさに、俺は目を閉じた。
1495「お隣の斉藤さんも、先日倒れたそうで」
眩しいほどの日差しが照り付ける庭の、縁側にて。ゆるりと団扇を扇ぐ千寿郎が、兄上も気を付けてくださいね、なんて気遣わしげに告げる。その言葉は、そのままお前に返そう。ついそんな言葉が口をつきかけたが、何とか踏みとどまる。弟の膝を枕にしている身分では、どうも説得力に欠けるのだ。結局、兄の威厳を取り戻す間もなく、千寿郎は小さな子どもに言い聞かせるように笑った。
「それにしても、外での鍛錬も程々にして下さいね」
「…うむ」
「兄上、暑いの苦手なんですから」
そうでしょう?と同意を求める声に、曖昧に頷く。すると機嫌をよくした千寿郎が、団扇を扇ぐ手を止めないまま、俺の額に滲む汗を拭ってくれる。いつから用意していたのか、水を含んだ手拭いはひんやりと冷たくて。その気持ちよさに、俺は目を閉じた。