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    あっちこっち

    kotobuki_enst

    DONE第三回茨あん利き小説企画に参加させていただいた作品です。振られたけど諦めて次に行けなかった茨の話。ぶっちゃけ自分でも話があっちこっちにいってちょっと読みにくいなと思いました。
    エラー・アンド・トライ「自分とお付き合いしていただけませんか?」

     七種くんは今しがた、目の前の自販機で買ったばかりのココアを差し出しながらそう言った。けれど私はその言葉にあんまりにも驚いて、それを受け取ろうとした手が止まってしまった。

    「……………………え?」
    「えぇえぇ勿論、あなたが『プロデューサー』としての立場も仕事も大切に思っておられることは重々承知しております!ライフプランなんて微塵も気にされていないことも、そして何より愛するアイドルにケチがつくようなスキャンダルなんて絶対に起こせないと己を律していらっしゃることも!」
    「いや、あの、私」
    「ですが自分なら、あんずさんにそのようなご心労をおかけする心配はありません。同業のようなものですからあんずさんの仕事には誰よりも理解のある自信がありますし、アイドルとしての自分のブランディングは完璧にコントロールしております!自分と付き合うことであなた自身にもあなたの大切なアイドルにも、絶対に不利益を与えることはないとお約束できますが」
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