Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    ぇお

    Kana_BoS

    DONEブラックコーヒー派で倉持クンにキスするのが大好きな御幸と、カフェオレ派の倉持くん。
    御幸が遠征中のお話。ナンバリング26を御倉にしたかっただけのペラペラの本。

    ------
    2022.5.3 SUPER COMIC CITY 29 -day1-/スーパーウイニングショット 2022
    Pavlov's dog
    A6/22P/¥200
    ネット頒布:予定なし
    【御倉】Pavlov's dog【サンプル】 ぷかり。ふわり。のんびりと時間をかけて覚醒していく意識。閉じた瞼をくすぐる白を残した日差しに、ああ、もう朝なのか、と意識ははっきりとしてくる。できるものならもう少し、あと五分でいいから眠っていたい。体温が移って適温のシーツの中を蠢いて枕に顔を埋めた。すん、すん、と鼻を鳴らせば嗅ぎ慣れた匂いに気持ちも身体も脱力していく。そんな鼻腔をやわらかに刺激する香ばしい匂い。

    「くらもちー。あと三十分で家でないと遅刻するけどいいの?」
    「……はあ?」

     間延びした声。かなり暢気なそれに緊急性を察知できず、自身からも間抜けな声が溢れた。

    「今、七時半過ぎたとこ」
    「おま!」

     ゆるやかな覚醒をしていたはずの脳が一気にアクセルを踏み込んだ。腕力に任せて飛び起きた背後で、掛け布団がベッドからずり落ちた気配がしたけれど、そんなことを気にしている場合ではない。二十分以上の寝坊だ。
    4206

    Luinil7

    CAN’T MAKEフォロワーさんにリク頂いた「ジェオに隠れて肉体的に苦しむイーくん」なSS・・・になってるか怪しいんですけど一応そんな話です。
    マアヤサカモトの「色彩」を元ネタにさせて頂きました。「一人になると聞こえるの 苦しいならやめていいと」がめっちゃくちゃイーくんだなって思ってたので一回書いてみたかった。結果とっ散らかった。すみません・・・
    "その日"が明日来ても薄暗い寝室に、重たい咳の音だけが響いている。
    畳みかけのマントの端がベッドの縁から垂れ下がり、イーグルが咳き込む度、その振動でマントの先端を飾る金属が不規則に床を鳴らした。
    ベッドに凭れるように座り込み、口を押さえて咳き込み続けている彼の膝元には、小さな血溜まりが出来ている。

    「―――っげほ、ごほごほっ・・・!」

    一向に治まる気配のない発作、しかし誰かに助けを求めるわけにもいかないイーグルには、ひたすら耐えるしか為す術がない。
    彼の副官がこの場にいたなら、少なくともその身を抱き寄せ、辛抱強く背中をさすってくれたことだろうが、残念ながらそれは叶わない、願う資格すらない夢だ。

    (・・・ジェオ・・・)

    それでも、どうしてもあの手の温かさを想ってしまう。
    3033