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    のみこ

    慣坂🍎

    DONEミルグラムのミコトくんの小説です。二重人格説前提0909の話。カプ要素は薄すぎる。
    【mグラムのミコト】路線図の友人 景色が目まぐるしく過ぎるのを眺めていた。ガラス窓と景色の間ほどにある宙の一点を見つめ、つり革に指を引っかけたまま揺れに身を任せた。車両に押し込められた乗客達も自らと同じように揺れ、その度に窮屈さが押し寄せた。彼らはその殆どが手元のスマートフォンを見つめて暇を潰していたが、わざわざ身を捩ってまでそうする必要があるとも思えなかったので、僕は変わらず宙を見つめ続けた。
     不意に列車が大きく揺れた。拍子にバランスを崩し、隣に立っていた妙齢の女性に肘が当たった。すみません、とすかさず謝り顔を上げると、今度はつり革に額をぶつけた。痛みと共に眉を顰め、仕事さえ無ければと考える。仕事さえなければ、女性が目も合わせずに頭を下げるところだとか、額が滲むように痛むことだとか、そういった不快さを記憶の箱にし舞い込まずに済んだ。記憶の収納箱には限りがあるのだから、なるべく嫌な記憶は仕舞いたくなかった。その為に、好きな事だけを選びとって、棚に飾りつけるようにして記憶を反芻していた。いつでも見返せるようにしたかった。
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    riza

    REHABILI【rizaのエメ光♀】
    「デートみたい?デートだよ?」
    #この台詞から妄想するなら #shindanmaker
    https://t.co/hckXrMQeba
    これは開き直ったエメトセルク

    いつものミコッテ♀ヒカセンだよ
    ※謎時系列イマジナリーラザハンにいる
    ※実際のラザハン風は多分違うと思う

     まだ土地勘のないラザハンで、ほとんど拉致されるように連れ込まれた店にはウルダハでもなかなかお目にかからないような服や宝飾品が並んでいた。
     彼が選んだ数着のドレスごと店員に任せられたかと思ったら試着ファッションショーの開催となり、頭に疑問符を浮かべたままサベネアンダンサー仕込みのターンを彼の前で決めること数度。
     そういえばこのひと皇帝やってたんだっけと思い出すような審美眼で二着が選ばれ、それぞれに合わせた靴とアクセサリーが選ばれる。繊細な金の鎖のネックレスを彼に手ずからつけてもらったところで我に返ると、既に会計が済んでいた。
     当然のような顔をして荷物を持ってエスコートしてくれるまま店を出たところで代金についてきけば、何故か呆れたように、プレゼントだと言われてしまった。
    「今日なんかの記念日とかだっけ……?」
     さすがに世間一般的に重要だとされるような、そういうものは忘れていない、はずだ。そう思いながらおそるおそる問いかける。
    「私にとっては、ある意味で毎日そうだがな。まあ、奢られっぱなしは気がひけるという 1255

    riza

    REHABILI【エメ光♀】猫の日🐈いつものミコッテ♀ヒカセン
    いちゃついている
    時系列は多分5.0のどこかだと思うんだけどいちゃついている
    「猫ってね、一日のうち四時間くらいしか、はっきり起きてられないんだって」
    「……なんだ藪から棒に。お前がそうだとでも?」
     先程まで武器の手入れを熱心に行っていた彼女の指先が、今は男のひとふさ白い髪を梳くように撫でている。どういう風の吹き回しかは知らないが、膝枕してあげよっかとの唐突な申し出に、エメトセルクは少し考え、甘えることにしていた。
     この娘は──当代の英雄は、気がつけば採集だの依頼だのでひとりうろつきまわっているので、人と親しく話しこそすれ、ひとりでいるのを好む質なのかと思ったこともあった。存外そうでもないらしいとわかったのは、こうして彼女が逗留する部屋に入り込むようになってからだ。
     エメトセルクが同じ空間に居座ることを意外なほど嫌がらず、触れ合うことを厭わなかった彼女と深い仲になってから、時折こうして、ただ気配と体温を分け合うような、ふわふわとした接触を求められる。今もまさにそうで、ラフな部屋着で寝台にぺたりと座った娘の剥き出しの膝の上に、エメトセルクの頭は丁重に抱えられていた。
     遠慮を感じさせない手つきで髪を撫でられ、心地よさにエメトセルクは目を細める。彼女もどこか満 1351