ウィー
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DONEレイチュリ🧂🦚ワンウィーク 15回目
体格差
毒に冒される 別に知らなかったわけではない。隣に並んだ時の視線の高さが違うことには気付いていたし、下を見下ろせば足の大きさだって違う。手の大きさだって彼の方が一回り以上大きくて、腕の太さに関しては二回りじゃ足りないだろう。そう、だからちゃんと理解はしていたのだ。
「ぁ、」
けれど、それを実感したのは今だった。彼との想いをあたたかな何かでつなぎ合わせてから初めてこの部屋に招いて、それぞれに風呂を済ませた今。ちいさな三つのかわいい子たちも今は別の部屋で眠ってもらっている。そのための寝床をわざわざ用意したのだ。だから今からは二人っきりで、つまりはそういうことをしようと、思っていて。それは多分レイシオも一緒で。
そしてぽすり、とベッドに押し倒された。彼に覆いかぶされるようにして寝転がったそこからはきれいな赤色と天井が見える。そこでようやっと、今更ながらに気が付いたのだ。本来であればこれは『アベンチュリン』が避けるべき体勢である、ということに。だってこんな大柄な男に押し倒されてしまえば、小柄であるこの身では到底太刀打ちができない。ある程度は体術を仕込まれたし今は基石だって手元にあるけれど、それを鑑みたところで危機であることに違いはないのだ。だからこれは、脳が警鐘を鳴らしてしかるべきで。
3249「ぁ、」
けれど、それを実感したのは今だった。彼との想いをあたたかな何かでつなぎ合わせてから初めてこの部屋に招いて、それぞれに風呂を済ませた今。ちいさな三つのかわいい子たちも今は別の部屋で眠ってもらっている。そのための寝床をわざわざ用意したのだ。だから今からは二人っきりで、つまりはそういうことをしようと、思っていて。それは多分レイシオも一緒で。
そしてぽすり、とベッドに押し倒された。彼に覆いかぶされるようにして寝転がったそこからはきれいな赤色と天井が見える。そこでようやっと、今更ながらに気が付いたのだ。本来であればこれは『アベンチュリン』が避けるべき体勢である、ということに。だってこんな大柄な男に押し倒されてしまえば、小柄であるこの身では到底太刀打ちができない。ある程度は体術を仕込まれたし今は基石だって手元にあるけれど、それを鑑みたところで危機であることに違いはないのだ。だからこれは、脳が警鐘を鳴らしてしかるべきで。
まるこ
DONEボトムポルコウィーケンドで描いたピクポコ🐈⬛🐈ピークちゃんのBDもあったし、前日は世界猫の日だったし、全部遅れてますけど猫になってもらいました(ケモノレベル1)
動物に近づけようとして耳と尻尾じゃ物足りないので、体毛をフサフサにしたり鼻や顔の模様を猫みたいに入れてみたりちょこちょこ描いてました🖤💛
この2人組は原作から好きです。。 3
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DONEレイチュリ🧂🦚ワンウィーク 14回目
夏の日、君の香り
※体調不良ネタ 作者に医療知識はほぼないので間違っていても許してください
汗のしたたる あれ、まずいかもしれない。くらりと揺れた視界にそんなことを思って、でもそれをどうにかする術があるわけでもない。踏ん張ったところであまり意味がなくて、地面がゆっくりと近づいてくる。
「っ、アベンチュリン?」
でもそこに身体がぶつかることは終ぞなかった。落ちた先はあたたかな腕の中で、しかしその体温が今は毒で。
母星だって熱い場所だった。気温は多分ここよりも高くて、それでいて冷房などといった文明の利器も存在しなかった。だから大丈夫だろうと高をくくっていたのが運の尽きだったのだろうか。
「……はぁ。熱中症の危険度には気温だけではなく、湿度や輻射熱も関係する。ここは四方が海に囲まれているのもあって湿度が高いんだ」
2519「っ、アベンチュリン?」
でもそこに身体がぶつかることは終ぞなかった。落ちた先はあたたかな腕の中で、しかしその体温が今は毒で。
母星だって熱い場所だった。気温は多分ここよりも高くて、それでいて冷房などといった文明の利器も存在しなかった。だから大丈夫だろうと高をくくっていたのが運の尽きだったのだろうか。
「……はぁ。熱中症の危険度には気温だけではなく、湿度や輻射熱も関係する。ここは四方が海に囲まれているのもあって湿度が高いんだ」
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DONE鋭百ワンスアウィーク第91回『冷たい』信愛度があがったゆえにかわいいワガママを言う百々人くんです。(2024/8/4)
キャンディハウスで待ちぼうけ「えーしんくんは冷たいって言われたことある?」
百々人の問いは唐突だった。事務所の、小さな会議室。秀とプロデューサーはまだ来ない。
「……ないな。意外か?」
お互いにしたいことをしている空間でいきなり投げられた問いだが、不愉快ではなかったし邪険にするものでもない。ただ事実だけを伝えればよかったのに、なぜか余計な言葉をつけて返してしまう。百々人が、少しだけにこりとした。
「全然。……あのね、僕はあるよ」
「百々人が?」
「意外なことにね」
カチ、と一度だけ時計の針が動く音が聞こえた。ずっと鳴っていた音が気になったのはその一瞬だけで、あとはここに百々人がいるだけだ。こんなに人当たりが良くて温和な人間がそんなことを言われるとは信じられないが、俺は百々人の全てを知っているわけではない。不理解を理解している。ただ、うまく納得ができない。
1363百々人の問いは唐突だった。事務所の、小さな会議室。秀とプロデューサーはまだ来ない。
「……ないな。意外か?」
お互いにしたいことをしている空間でいきなり投げられた問いだが、不愉快ではなかったし邪険にするものでもない。ただ事実だけを伝えればよかったのに、なぜか余計な言葉をつけて返してしまう。百々人が、少しだけにこりとした。
「全然。……あのね、僕はあるよ」
「百々人が?」
「意外なことにね」
カチ、と一度だけ時計の針が動く音が聞こえた。ずっと鳴っていた音が気になったのはその一瞬だけで、あとはここに百々人がいるだけだ。こんなに人当たりが良くて温和な人間がそんなことを言われるとは信じられないが、俺は百々人の全てを知っているわけではない。不理解を理解している。ただ、うまく納得ができない。
bois
DONEレイチュリワンウィーク#13 お題「バスタイム」何度も求めあって2人ともドロのように眠った翌朝、あったかいお湯と隣の体温で、またまどろんじゃう🦚と甲斐甲斐しくお世話する🛀というシチュエーションです。
絵的にはそういう描写はほぼない(👄マークだけw)ですが、シチュがシチュなので一応ワンクッション。
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DONEレイチュリ🧂🦚ワンウィーク 13回目
よっぱらい
安全地帯 ほろ酔いを通り越した、最早泥酔状態のアベンチュリンがこの部屋を訪れたのはつい数刻前だった。顔を赤らめ気分も上々に扉を開いた彼に対して、レイシオの機嫌は急降下である。何がうれしくて、こんな酔っぱらいを深夜に迎え入れなければならないのだろう。
「このカードキー便利だねぇレイシオ。どの部屋の鍵でも開いちゃうんだ」
「カンパニー所有のホテルだ、幹部である君がマスターキーを持っているのに大した疑問はない。が、何の理由もなく使用したことは報告させてもらおう」
「えぇ、固いこと言わないでよ」
ねぇレイシオ。相変わらず彼は上機嫌で、着の身着のまま抱き着いてきた。汗と、酒と、それから香水なのか甘ったるい匂い。こちらは既に風呂も終えているのに、汚されるなどたまったものではない。
2788「このカードキー便利だねぇレイシオ。どの部屋の鍵でも開いちゃうんだ」
「カンパニー所有のホテルだ、幹部である君がマスターキーを持っているのに大した疑問はない。が、何の理由もなく使用したことは報告させてもらおう」
「えぇ、固いこと言わないでよ」
ねぇレイシオ。相変わらず彼は上機嫌で、着の身着のまま抱き着いてきた。汗と、酒と、それから香水なのか甘ったるい匂い。こちらは既に風呂も終えているのに、汚されるなどたまったものではない。
bois
DONEレイチュリワンウィーク お題「君に夢中」をお借りしました。それと公/式でのジェイドのTLに出てきた「ピンクダイアモンド」のネタを元にしています。
※3ページ目の石言葉は、たくさんある中から面立ったものを抜粋しています。
※2024.7.15 加筆 3
kiri_nori
DONEお題はメル燐ワンウィークドロライさんよりお借りしました。この話の二人は一緒に住んでいるんだと思います。添い寝 天城が寝ている。家に帰ってリビングの様子を覗いてみれば横になって眠りに落ちている姿が視界に入った。横に雑誌が置かれていることから読み終わったか、読んでいる最中に眠くなってそのまま寝てしまったというところだろうか。
別に天城が寝ていること自体は珍しくも何ともない。暇なときは出かけていることが多いが、室内で過ごすこともそれなりにあるのだ。だからこの光景だってありふれている見慣れたものだった。
普段であれば用事がなければ何もせずに放っておいている。起こしたら起こしたで「メルメルってば燐音くんが寝ていて寂しくなっちゃったんですか~?」などとからかってくることが目に見えていた。そんな天城の相手をするのは面倒極まりないし、何より天城が寝ていたくらいで寂しさを覚えるような殊勝な性格はしていない。
1455別に天城が寝ていること自体は珍しくも何ともない。暇なときは出かけていることが多いが、室内で過ごすこともそれなりにあるのだ。だからこの光景だってありふれている見慣れたものだった。
普段であれば用事がなければ何もせずに放っておいている。起こしたら起こしたで「メルメルってば燐音くんが寝ていて寂しくなっちゃったんですか~?」などとからかってくることが目に見えていた。そんな天城の相手をするのは面倒極まりないし、何より天城が寝ていたくらいで寂しさを覚えるような殊勝な性格はしていない。
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DONEレイチュリ🧂🦚ワンウィーク 11回目
君に夢中、逃避行
世界にたった二人きり ざん、ざざん。聞きなれない音が何度も鼓膜を揺らしている。海、というらしい。話にはきいていたけれど、こうやって自分の目で見るのは初めてだった。
そんな音を聞きながら、アベンチュリンは一人で砂浜を歩いていた。海というこれは、この星が長年にわたって雨を降らせ続けたが故に生れた大きな水たまりらしい。とはいえ水たまりが星の約七十パーセントを埋めてしまうのだからおそろしい。もしかしたらツガンニヤも、琥珀紀をいくつか越せばそうなるのかもしれない。それまでに、アベンチュリンが生きていられるわけもないけれど。
「……ここにいたのか」
ざん、ざざん。そんな音にあたたかな声音が重なった。かき消されることのない重たくて、心地のいい声。強く、柔く、この名前を呼んでくれる声。
2678そんな音を聞きながら、アベンチュリンは一人で砂浜を歩いていた。海というこれは、この星が長年にわたって雨を降らせ続けたが故に生れた大きな水たまりらしい。とはいえ水たまりが星の約七十パーセントを埋めてしまうのだからおそろしい。もしかしたらツガンニヤも、琥珀紀をいくつか越せばそうなるのかもしれない。それまでに、アベンチュリンが生きていられるわけもないけれど。
「……ここにいたのか」
ざん、ざざん。そんな音にあたたかな声音が重なった。かき消されることのない重たくて、心地のいい声。強く、柔く、この名前を呼んでくれる声。
hawk橋
DONE第167回 煉猗窩版ワンドロワンライお題「夏越の祓い」「未来」
をお借りして描いた自己満足漫画です!
描いてる途中で漫画の描き方が判らなくなってきて
最終的になんか着地点…これでよかったんだっけ???
ってなりましたが、それもまたよし!!
もうワンドロでもワンウィークでもないので、
お題をお借りして描いたと言った方が正しい気がしてきたぞー 10
midxnh_
DOODLEスティカノちゃん🛍学年が上がってきたら新学期の買い出しも3人で行ってそうだなって…
「ボーイフレンド」「ガールフレンド」っていう言葉が英語圏特有の特別感があってすごく好き
第一幕が終わった直後はまだ肯定していいのかな、ていう遠慮がカノンの中にあるんだけど、交際期を経て自信が持てるようになればいいね!
ダイアゴン横丁ではパパがお店を構えてる影響でウィーズリー呼びされてるっていう蛇足
bois
DONEレイチュリワンウィーク お題「眼鏡」(復刻)一度は描いてみたかった「服が変」ミームネタから派生したフリースタイルすぎるラップバトルと、ヘキの眼鏡を合わせたレイチュリです。
なんでも笑って許せる方向け。
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DONEレイチュリ🧂🦚ワンウィーク お題 手つなぎ、添い寝
この世界の均衡をたもつ人 ぐらぐら、ぐらぐら。視界が揺れる。いや、いっそ世界が揺れているのかもしれない。咄嗟に手をついた壁に身を委ねて、少しましになったそれに息を吐く。久しぶりに結構やばそうだなぁなんて他人事みたいに思った。
この後は何があるんだったか。確かあと二つくらい本社での会議があって、その後は客との会合がある。時間的に食事というよりは共に茶を飲む程度になるだろうけれど、引き伸ばされれば時間を口実に会食にまで持ち込まれるだろう。そしてそれが目的なんだろうな、とも思う。向けられ続けているあの視線は、もう嫌なくらいに慣れ親しんだものだから。
「……かいぎ、行かなきゃ」
今日の議題はなんだったっけ。確か来週に控えた出張の話で、いや、それは二つ目の会議な気がする。ダイヤモンドが招集した石心だけのものだろうか。もう基石を持っていないんだし、今回だけは見逃してくれないだろうか。なんて、嘘。そんなことをしたら『総監』ですらなくなって、『アベンチュリン』ですらなくなって、ただの奴隷で死刑囚に逆戻りだ。ああいや、戻る、とは少し違うかもしれない。結局アベンチュリンという存在の価値はそこに帰結するというだけなのだ。誰も欲しがらない、ただ見て楽しむだけ、六十タガンバの価値しかない、そんな奴隷。
6730この後は何があるんだったか。確かあと二つくらい本社での会議があって、その後は客との会合がある。時間的に食事というよりは共に茶を飲む程度になるだろうけれど、引き伸ばされれば時間を口実に会食にまで持ち込まれるだろう。そしてそれが目的なんだろうな、とも思う。向けられ続けているあの視線は、もう嫌なくらいに慣れ親しんだものだから。
「……かいぎ、行かなきゃ」
今日の議題はなんだったっけ。確か来週に控えた出張の話で、いや、それは二つ目の会議な気がする。ダイヤモンドが招集した石心だけのものだろうか。もう基石を持っていないんだし、今回だけは見逃してくれないだろうか。なんて、嘘。そんなことをしたら『総監』ですらなくなって、『アベンチュリン』ですらなくなって、ただの奴隷で死刑囚に逆戻りだ。ああいや、戻る、とは少し違うかもしれない。結局アベンチュリンという存在の価値はそこに帰結するというだけなのだ。誰も欲しがらない、ただ見て楽しむだけ、六十タガンバの価値しかない、そんな奴隷。
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DONEレイチュリ🧂🦚ワンウィーク 8回目
いっぱい食べる君が好き
糧となるのは 大きな肉の塊だった。きれいな格子状の焼き目が付いたそれは香ばしい香りを漂わせていて、濃厚なデミグラスソースがその上でてらりと光っている。ナイフが差し込まれたそれからじゅわ、と透明な肉汁が溢れてソースと絡まって、持ち上げられたそれからもこぼれ落ちて。そしてついには、開かれた真っ赤な口の中へと放り込まれるのだ。
口を一切汚すことなく見えなくなったそれは、大きな口の中でゆっくりと咀嚼される。もぐ、もぐ、一切急ぐことのないそれによってゆっくりとあの塊は小さくされて、そしてごくん、とついに飲み込まれた。空っぽになった口の中へ切り分けられたそれがまた放り込まれる。そしてまた、咀嚼。
「……見過ぎだ」
「え……あ、ごめん」
2912口を一切汚すことなく見えなくなったそれは、大きな口の中でゆっくりと咀嚼される。もぐ、もぐ、一切急ぐことのないそれによってゆっくりとあの塊は小さくされて、そしてごくん、とついに飲み込まれた。空っぽになった口の中へ切り分けられたそれがまた放り込まれる。そしてまた、咀嚼。
「……見過ぎだ」
「え……あ、ごめん」
kiri_nori
DONEある夏の日の話。季節ボイスネタも入ってます。お題はメル燐ワンウィークドロライさんよりお借りしました。暑さ対策 二度寝から目覚めた燐音は今日をどう過ごすか悩んでいた。燐音が休みだからとぐっすり寝過ぎたせいなのか、それとも用事があったのかは知らないが同室の二人は起きたときにはもういなかった。
どちらか一人でもいれば話し相手になってもらったのだが、いないものはしょうがない。静かな空間自体は別に嫌いではなくとも今日の燐音はそういう気分ではない。とはいえ悩んでいるだけだと時間がもったいないのも事実である。
そんなときは運を天に任せた方が早いとばかりにサイコロを振ることにした。丁が出ればパチンコで半が出れば寮にいる誰かに構ってもらおう。さすがにこれだけの人数が住んでいて誰にも出会わないということはないはずだ。いい考えだと燐音は一人で頷くとサイコロを転がした。
1869どちらか一人でもいれば話し相手になってもらったのだが、いないものはしょうがない。静かな空間自体は別に嫌いではなくとも今日の燐音はそういう気分ではない。とはいえ悩んでいるだけだと時間がもったいないのも事実である。
そんなときは運を天に任せた方が早いとばかりにサイコロを振ることにした。丁が出ればパチンコで半が出れば寮にいる誰かに構ってもらおう。さすがにこれだけの人数が住んでいて誰にも出会わないということはないはずだ。いい考えだと燐音は一人で頷くとサイコロを転がした。
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DONEレイチュリ🧂🦚ワンウィーク 7回目
いじっぱり
願望と矜持の狭間「いやだ」
「アベンチュリン」
「そういう約束だっただろ」
「そうかもしれないが状況が変わった。君も分かっているだろう」
「状況が変わったのは僕で、君じゃない。君が予定していたことを変える必要はないって僕が言ってるんだ」
「これは僕だけの希望でやるようなことじゃないはずだが」
「僕だってしたいって言ってるだろ!」
苛立たし気に吐き出された言葉に、レイシオは深くため息を吐き出した。苛立ちたいのはこちらの方だ。どう考えても正論を口にしているのはこちらのはずなのに、いやだいやだと駄々をこねるような彼に頭痛を覚える。学がなくとも馬鹿ではない。その評価を、もしかしたら改めなければないのかもしれない。
「その気が失せた。しない。以上だ、帰ってくれ」
2116「アベンチュリン」
「そういう約束だっただろ」
「そうかもしれないが状況が変わった。君も分かっているだろう」
「状況が変わったのは僕で、君じゃない。君が予定していたことを変える必要はないって僕が言ってるんだ」
「これは僕だけの希望でやるようなことじゃないはずだが」
「僕だってしたいって言ってるだろ!」
苛立たし気に吐き出された言葉に、レイシオは深くため息を吐き出した。苛立ちたいのはこちらの方だ。どう考えても正論を口にしているのはこちらのはずなのに、いやだいやだと駄々をこねるような彼に頭痛を覚える。学がなくとも馬鹿ではない。その評価を、もしかしたら改めなければないのかもしれない。
「その気が失せた。しない。以上だ、帰ってくれ」
livi_8val
DONE海外ファンコミュニティのガウリナウィーク2024企画お題に乗っかりました。Day1:Touch Starvation
Day2:Fairytale with a Twist
Day3:Pillow fight
Day4:Night Terrors & Day6:The Terrible
Day5:Brothers
& おまけ 6
mamono_sonpo
DOODLE【絵日記】2024年6月3日〜2024年6月9日
ノーカラーのリックウィークでした。
梅雨に入りそうな入らなさそうな…そして、肌寒い気候でした。
皆様もご体調などなどに、お気をつけくださいな。 7
ばなな🍌ちん
PASTツイまとめ(夢100)アインツ、アヴィ、アルフレッド、グウィード、ギルバート、ゴーシュ、シュニー、ドローレ、フリュス、メディ
王子を五十音順に並べています☆(絵の順は古→新)
※一部に王子×姫の要素あります
※一部裸です 28
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DONEレイチュリ🧂🦚ワンウィーク 6回目
手つなぎ・ギャップ
強かである君 スターピースカンパニーでは、寝る間も惜しんで仕事に打ち込む社員が少なくない。金のため、名誉のため、昇進や人との繋がりのためなど目指すところは人それぞれではあれど、それらが必要とする「成果をあげる」という部分においては共通していた。故にカンパニー本社には泊まり込みで働けるように、もしくは過労で倒れそうなものたちを押し込むために仮眠室が設けられているのである。
そんな風に身を粉にするどころかその粉を舞わせて火を放つような行為は、まさしく愚鈍のいたすところである、と言わざるを得ない。常々そう思ってはいるのだが、レイシオの恋人でさえも例に漏れず仮眠室の住人と化すことが多いのだから笑えない。そんな彼に会うために、用事が終わったはずのカンパニー内を歩いている自分も。そもそも手渡す必要もない資料を持参した上で彼を探しているあたり、もう手遅れのところに来ている自覚はある。
6937そんな風に身を粉にするどころかその粉を舞わせて火を放つような行為は、まさしく愚鈍のいたすところである、と言わざるを得ない。常々そう思ってはいるのだが、レイシオの恋人でさえも例に漏れず仮眠室の住人と化すことが多いのだから笑えない。そんな彼に会うために、用事が終わったはずのカンパニー内を歩いている自分も。そもそも手渡す必要もない資料を持参した上で彼を探しているあたり、もう手遅れのところに来ている自覚はある。
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DONEレイチュリ🧂🦚ワンウィーク
お揃い
雑音の飽和 最初はペンだった。デジタル書類ばかりを相手にしていたアベンチュリンにとって、紙への署名というのはあまりなじみがないもので。だからそれを求められたときに、百信用ポイントもあれば買えるようなものが手元にないことに気が付いたのだ。
失敗したな。素直にそう思った。今は主流ではないとはいえ、ここは過ぎる時間の速さも、それゆえに発展した文化も何もかもが違う。すべてが終わって招待されたパーティーではあるけれど、絢爛豪華なものの裏にどす黒いものが渦巻いているのは常である。それに普段であれば、あまり使わないペンといえど予備としてひとつはどこかに忍ばせているのだ。なくなったのは着替えのときか、それとも会場に入った後か。
5281失敗したな。素直にそう思った。今は主流ではないとはいえ、ここは過ぎる時間の速さも、それゆえに発展した文化も何もかもが違う。すべてが終わって招待されたパーティーではあるけれど、絢爛豪華なものの裏にどす黒いものが渦巻いているのは常である。それに普段であれば、あまり使わないペンといえど予備としてひとつはどこかに忍ばせているのだ。なくなったのは着替えのときか、それとも会場に入った後か。
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DONEレイチュリワンウィーク4回目
豪雨・快晴
晴れ間までの連想ゲーム豪雨 快晴
扉を閉じれば、滞留していたらしい湿気を纏った空気が身体にまとわりついてくる。しかしそれが外よりもましだと思えるのは、それほどまでに空を覆う雨雲が分厚いせいだろう。大学と自宅というそこまで長くもない距離を歩いただけで、つま先からひざ下までがしとどに濡れてしまうくらいには。
今この身が欲しているのは、食事でも休息でもなく風呂だ。雨水という決してきれいではないものにまみれてしまった身体を洗い流し、さらには冷えた身体を温めることが必要なのだ。そんなのは帰宅中に出ていた結論でもあるため、真っ先にバスルームへと足を進める。進めようとした。
些細な、しかし確かな違和感。ベリタス・レイシオは天才ではないが、決して愚鈍でもない。その功績から人に命を狙われるようなことは多々あったし、愚鈍の治療のために致し方なく武力行使をすることもあった。つまりは、一般人よりはそういった厄介ごとの対処に長けているのだ。この家に、一人暮らしであるはずのこの場所に、自分以外の誰かがいることに気付けるくらいには。
6511扉を閉じれば、滞留していたらしい湿気を纏った空気が身体にまとわりついてくる。しかしそれが外よりもましだと思えるのは、それほどまでに空を覆う雨雲が分厚いせいだろう。大学と自宅というそこまで長くもない距離を歩いただけで、つま先からひざ下までがしとどに濡れてしまうくらいには。
今この身が欲しているのは、食事でも休息でもなく風呂だ。雨水という決してきれいではないものにまみれてしまった身体を洗い流し、さらには冷えた身体を温めることが必要なのだ。そんなのは帰宅中に出ていた結論でもあるため、真っ先にバスルームへと足を進める。進めようとした。
些細な、しかし確かな違和感。ベリタス・レイシオは天才ではないが、決して愚鈍でもない。その功績から人に命を狙われるようなことは多々あったし、愚鈍の治療のために致し方なく武力行使をすることもあった。つまりは、一般人よりはそういった厄介ごとの対処に長けているのだ。この家に、一人暮らしであるはずのこの場所に、自分以外の誰かがいることに気付けるくらいには。
hanekakushi_ul
DONEゴールデンウィークに思いついた、ゲント隊長とブレーザーの話です。ツツジが枯れる前に 奇跡のようなゴールデンウィークだった。
サトコの妊娠もあって、SKaRDの仲間たちが互いの休みを調整し合い、俺がゴールデンウィークめいっぱい休暇を取れるようにしてくれた。もちろんただの休みなら、怪獣現出の知らせを受けて休暇を返上し出動することもある。《奇跡のような》と付くのは休みの期間中一度もそういった事件が起こらなかったからだ。
特機団にいた頃だって、そんな長期休暇無かったと思う。
そんなゴールデンウィークが今日、ついに連休最終日を迎えた。
もともと比留間家は俺の急な出勤を考慮して予定を前半に詰め込んでいる。最終日ともなれば個人個人の予定が残った状態になるわけで、サトコは遠方の友人が仕事の都合で近くにきているということで食事に出かけ、ジュンも友達と公園で遊ぶのだと俺がこしらえた弁当を持って朝から飛び出していった。
4330サトコの妊娠もあって、SKaRDの仲間たちが互いの休みを調整し合い、俺がゴールデンウィークめいっぱい休暇を取れるようにしてくれた。もちろんただの休みなら、怪獣現出の知らせを受けて休暇を返上し出動することもある。《奇跡のような》と付くのは休みの期間中一度もそういった事件が起こらなかったからだ。
特機団にいた頃だって、そんな長期休暇無かったと思う。
そんなゴールデンウィークが今日、ついに連休最終日を迎えた。
もともと比留間家は俺の急な出勤を考慮して予定を前半に詰め込んでいる。最終日ともなれば個人個人の予定が残った状態になるわけで、サトコは遠方の友人が仕事の都合で近くにきているということで食事に出かけ、ジュンも友達と公園で遊ぶのだと俺がこしらえた弁当を持って朝から飛び出していった。