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    シュウジ

    DOODLE鯉月(を山ほど摂取する)ドカ食い気絶部の主将です。
    鯉月ウェブオンリー、とにかく読んで周って気絶するように寝る→起きる→読んで周るをループしてました。
    鯉月の過剰摂取、最高です。

    多幸感のまま何も考えずに鯉月を出力してみます。
    おなかいっぱい。しあわせだー。
    よきひ「月島、私と結婚してくれ」

     月島は花の名前を知らない。チューリップや向日葵など、見た目で分かりやすい花以外にはほぼ知らない。興味がないとまではいかないが、おのれの生活に縁遠いものと認識している。それでも花を見ればそれなりに綺麗だとは感じていた。
     帰宅した鯉登から差し出された花束。つきしまは素直に綺麗だと思った。ひらひらと花弁が集まり丸い花。名前を知っている数少ない花だった。

    「綺麗な芍薬ですね」
    「そうだろう」
    「あの日を思い出します」

     遠い昔、月島は鯉登の友人の結婚式に連れ立ったことがある。その時に持たされたのが芍薬の花だった。真っ白な芍薬。なぜ自分に持たせるのかと聞いたが、祝いの日だからと言われただけだった。鯉登はいつもの仏頂面で花束を持つ月島を見ては何度も満足そうに頷く。月島は首を傾げる。くすぐったい空気が流れていた。あの出来事がなければ、月島は芍薬の花を知らなかった。
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    ngmch_

    MOURNING【キスの日記念公開】
    5/23はキスの日らしいので、2022年10月ふわおりウェブオンリーでも公開した、
    しょた不破さんとしょた織部の出会いSSを公開します🧃
    (一部痛々しい表現あり)

    こちらが含まれる紙の本も少部数ご用意がありますので、
    2023年6月ファベオンリーに持ち込み予定です。

    以後、このSSは非公開にする予定はありませんので、その点ご留意ください🫶
    紅と白とで縁起がいいと ファーさんの、いや、不破大黒の家は、ここらじゃちょっと有名だ。このクソ田舎に似合わない小ぎれいで清潔感のある白壁。庭には白い花をつけるハクモクレン、アナベル、百日紅、寒椿。そして、白髪の少年がその城には住む。同級生から暇な老人連中までみんな目が離せなかった。初めは白が景観にそぐわないがどうの、越してきた余所者は態度が不躾でどうの、とうるさかったヤツらも少年を見て口を噤む。彼には、何人に対しても、そうさせてしまう魅力があった。カリスマ性、というのだろうか。でも彼のものは、そんな派手で印象的なものではない。青い眼がなんでも射すくめてしまうと言って、遠巻きに眺めるだけで皆、近づくことすら。普段は心の底に仕舞い込んでいる弱さにすう、と手が伸びてくるような心地がするのだ。オレも、そんな事をぼんやり考えるひとりだった。
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    hikarigaarebaii

    PROGRESSありゆめ発行予定のR18ごはん本に収録する陸剣の話です。
    放課後にファストフード店でデートするくらいしか進展してなかった二人が初セする話の前半部分です。後半(R18)も後日ウェブ上で公開します。
    月を半分(陸剣)7月7日、17歳の誕生日。自分のラッキーナンバーが並んだその日、有栖川帝統は駅裏のバーガーショップで限定商品・真夏のココナッツチーズカレーバーガーにかぶりつきながら向かいに座る麗しの先輩の口から飛び出した「いいよ」の返事を聞いて卒倒しかけた。
    押してもダメなら引け、というこの世のルールを完全に無視し、押して押して押し続けた数か月、それがようやく実った瞬間だった。恥ずかしがりの先輩が誕生日にかこつけて交際をOKしてくれたのもまたうれしく、帝統はその場で先輩の手を握り「一生大事にするんで!」と叫んでは、赤面した先輩による手加減なしのビンタを食らい、椅子ごとひっくり返りもした。
    先輩こと夢野幻太郎は帝統のひとつ上で、同じ高校の剣道部に所属している。端正な顔立ちと凛とした佇まいは女子らの注目の的でもあるが、どういうわけか帝統の心も奪ってしまった。この件に関して夢野は冗談や勘違いであるといって取り合わなかった。でもそういうふうにかわされるほどに、帝統はますます自分の気持ちに自信を持ってしまい、諦めるという選択肢を早々にゴミ箱へ捨ててしまったのである。
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