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    グリム

    晴田🍺

    DONE降志のラ○ンツェルパロ(グリム原作)
    ※ヒロインは髪を垂らさないし王子は光を失わない。
    ※まさに何でも許せる方向けです。
    ・ラ○ンツェル→シホ
    ・王子→レイ
    ・魔女→ジン
    参考文献:T○Sブリタニカ『ファブリこども世界名作シリーズ 赤かぶっ子』
    ラ○ンツェルパロ(降志) むかし、小さな村のとある医者のところに女の赤ちゃんがうまれました。名前を<シホ>といいました。シホはとても頭がよく、子どもでありながら家にあったむずかしい医学書をすべて読んでしまいました。そして、自分でも薬の研究をするようになりました。
     しかし、そんなシホの能力に目をつけた黒ずくめのわるものたちがいました。わるものたちは、互いをいつわりの名で呼びあっていました。シホは<シェリー>と名前を変えられ、両親やきょうだいをわるものたちに殺されてしまいました。そして、森の奥ふかくの高い塔の中に閉じこめられてしまったのです。

     やがて、シェリーはうつくしい娘になりました。その塔には、小さな窓はありましたが、どこにも入口がありません。お目付役のジンやウォッカがシェリーに会いに行くときは、隠し扉の向こうのひみつの階段を使っていました。シェリーは暗い塔の中で過ごさなくてはなりませんでしたが、薬の研究ができる環境は整っていたので、さほど不便さやさびしさは感じませんでした。シェリーは肩までのびた赤茶色の髪をとかしながら、いつも何かむずかしい言葉を紙に書きつづっていました。
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    銀鳩堂

    PROGRESSヤンクロ第二部12話
    後のクロウリー学園長=カラスのディアヴァルの物語、美しき女王編の第12話です。日々研鑽に励む王妃グリムヒルデが女王となる日がついにやって来ました。しかしグリムヒルデは意外なことに……。
    (本文約3100文字/豆知識(サファイアについて)410文字)
    ヤング・クロウリー ~始まりの物語~ 第二部⑫話「喪服と戴冠」 王妃は公務と秘薬の研究にいそしみつつも、決して忘れないことがあった。
     それは自らの「美」を磨く努力だった。
    「私はね、世界一美しくなければいけないの。いつどこで誰に見られても、この美で魂すらつかめるようなカリスマにならなければ。我が君亡き今、たみを従え諸国と渡り合うためには、私自身にカリスマ性が必要。秘薬でからめ取るのは補助に過ぎないのよ。勝負は第一印象で決まるの。だから絶対手を抜いては駄目」
     そして彼女は、毎朝毎晩、あの魔法の鏡に尋ねるのだ。
    「鏡よ、鏡。世界で一番美しいのは誰?」
     と。すると鏡は必ず応える。
    「王妃様、貴女あなたさまが世界で一番美しい」
     ディアヴァルには、王妃はそうやって鏡に尋ね、答えを得ることで自分を鼓舞しているように見えた。なんて強い女性ひとなのだろう。夫を失い、突然国政を任されて辛い日々なのに、それを他人に見せることもなく一人で運命に立ち向かっている。その姿を見ているだけで、心の底から深い尊敬の念と狂おしいほどの愛おしさが湧き上がってくるのだった。
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