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    テキスト

    霧(きり)

    MEMOキリュウとカイとチギリノヒモの話。テキストも投稿できるということでお試し
    カイが一時期姿を消していたという前提です。出会いの話をまず書こうね
    - チギリノヒモ -
    「ふーん、これがチギリノヒモか」
     ハイカラスクエアのロビーの隣、坂の上に怪しげに佇むクマサン商会。その建物の中にふたりボーイが居た。
    「足ギアってことは、足に付けるんだよな?」
     青インクのボーイ、カイはそう訊きながら顔の前に紐を持ち上げじっと見る。
    「みたいだな。チギリは契りってことだろうけどどういうことなんだろう」
     バイトの報酬である紐を弄びながら黄緑インクのボーイ、キリュウが答える。
    「チギリ?」
    「約束ってこと」
    『それはね、願掛けをして身につけ、そのヒモが自然に切れたら願いが叶うと言われているんだ。とても素敵だろう?』
     そう言ったのは木製の身体を揺らすクマサンである。
    「あんたが言うと途端に不安になるな」
     キリュウはじっとりとした目で言う。
    『どういうことかな』
    「さぁ。それより、そろそろ次のシフト始まるんじゃないですか」
    『……そうだね。二人とも、今回もお疲れ様』
    「どうも」
    「おつかれさまでーす!」
     プツリと音を立て、木製の置物は動きを止めた。ふたりは建物を出て坂を下りる。そのまま、ゆったりとした足取りで駅に歩みを進める。
    「願いか……なぁ 884

    mitsu_ame

    DONEぽいぴくテキストテスト

    くりんばわんどろになるはずだったやつ
    大倶利伽羅が顕現したのは、8月の暑い盛りの頃。発足して4ヶ月を数える本丸の、15番目の刀だった。
    その時の近侍は山姥切国広で、「慣れ合うつもりはない」と言った大倶利伽羅に「では用がある時はコレを引くように」と言って己の布の端を掴ませたてさっさと歩きだした。手放してもよかったのだけれど、何故だか大倶利伽羅は持たされたばかりのそれを引いて「どこへ」と聞いた。
    「本丸内を案内する。最後に割り当ての部屋を教える。俺と同室だ」
    身体の殆どを布で覆っているせいで、どこを向いているのかもよくわからない男は籠った声で答えた。言い終わるとまたすたすた歩く。大倶利伽羅はやっぱり何故だかくたくたの布を手放せず、それを持ったまま後をついてまわった。これが顕現初日の話だ。

    降りてふた月もすれば、本丸での生活はおよそ落ち着いた。降りたのが少しばかり早かった山姥切国広は大倶利伽羅の教育係になって、はじめのやりとりが習慣になり、山姥切国広とともに居る時は彼の布の端を掴んでいた。そうしていると、なにくれとなく構ってこようとする周囲に対して山姥切国広が「俺がお勤め中なんだがな」と言うのだ。教育係であることを指しているら 2833

    ユズだったり味噌だったり

    PAST【DDDA】目指す背中〜ヴェルside〜
    友人がDDDAの自主従のSSにヴェルさん登場させてくれて、それがとてもニコニコしたので、そのヴェルさん視点を勝手書いたやつ…!文章で表現するの、慣れてないので、アレなんだけどテキスト投稿のベータ版ができたので、テストで。
    「……どうしたらそんなに強くなれるのかなって」
    そう言って、アディは真っ直ぐヴェルファイアを見上げた。

    それは、街道にたむろしていた、ゴブリン共を屠った後のことだった。
    アディは、最近ヴェルファイアが雇われている覚者だ。まだ幼さの残る少女で、最近覚者になったばかりだという。
    彼の主と比べれば、感情表現は希薄だが、真っ直ぐなまなざしをした少女で、最近剣をにぎったばかりだというのに、どんな敵にも臆することなく飛び込んでいく。
    それが、彼女のメインポーンのウィスタリアからすれば心配の種のようだが、これから経験をつめば、そこらの兵士には負けない剣士へと育つだろう。
    そう、思っていたのだが……思いがけない問いかけに、ヴェルファイアはまじまじと、アディを見る。

    「どうしたら──それは強くなる手段ということですか?」

    質問の意図を計りかねて、ヴェルファイアは問い返した。

    「うん、まあ、そうかな」
    「覚者様は女性ですし、筋力や体格から見ても私と同じようにというわけにはいかないでしょう」
    思ったままを応える。

    「ま、そうだよね」
    そう応えると、アディは少し肩を落とした。

    ……がっかりしたのだ 1734

    咲楽優

    MEMO他サイトにて公開しているサウンドノベルです
    バックログで文章を確認出来ないつくりにしていたのでテキストにしてみました
    タイトル【Endless road】
    ※約900字
     ダークファンタジー系
     一部残酷な表現が含まれます
      この物語はフィクションです

    (ひとりごと)
    確かにギャレリアの方が機能は豊富だけど私はこっちも好きです
    あるところにひとりの男がおりました
    男は頭からマントをかぶり、手にはつえを持っています
    その男がどこからやって来たのかは分かりません
    男はある目的を胸に、旅をしていました

    男は旅をしています
    あるとき、耳の長い少年が声をかけてきました
    「ねえ、君はどうしてつえをついているの?」
    男はこう答えました
    「私は足が不自由だからだよ」
    男は曲がった足をさすりながら言いました

    =男は昔、ある国の王様でした=

    男は旅をしています
    あるとき、羽の生えたおじいさんが声をかけてきました
    「おぬしはどうしてマントをかぶっているのじゃ?」
    男はこう答えました
    「それは、私の顔が醜いからだよ」
    男はマントを深くかぶりながら言いました

    男は旅をしています
    あるとき、尾びれの生えた女が声をかけてきました
    「あなたはなぜ旅をしているの?」
    男はこう答えました
    「ひとりぼっちはさみしいからだよ」
    男は遙か彼方を見つめながら言いました

    =男は昔、大きな罪をおかしました=

    花ほころぶ丘をこえ、砂塵(さじん)の嵐をぬけました
    海を渡り、広い草原にたどり着いたところで男は腰をおろします
    野原にはゆるやかな風が吹い 943

    リク@マイペース

    MAIKINGテキストアップロードテスト投稿
    ※前に画像として載せたものです。

    来た来た来た来た!!お話も載っけること出来る機能とか……良いぞ良いぞ!!
    無事正式に機能追加しますように……!お願いします……!

    はろいん用のお話もそろそろ仕上がり……そうで……す(多分……)
    遅くても10月中には入稿したい……
    1017
    小話1
    勇者とエマ(ほんのうっっっっすらですが主→シル)
    成人の儀式を終えて。

    成人の儀式、か……。あの景色はとても綺麗で凄かったのは確かだ。確かだけど……わざわざ登らなくてもいいんじゃないかい? 麓で神の岩に向かって祈りを捧げる、でもいいんじゃないかい?


    「って思うけど、このしきたりずっと続くんだろうなぁ……」


    イレブンは隣を歩くエマに気づかれないよう小さく溜息を吐く。視界に入る無邪気な笑顔で走り回る子供達に「あの子達もあの岩に複数……最悪一人で登るんだよなぁ……頑張れ〜」とエールを送る。その時は自分も見送る側か……と思った時、エマがイレブンへと声を掛けてきた。


    「ねぇ。頂上からの景色、とっても綺麗だったね」
    「うん」
    「イレブンは……また見たいって、思ったりする」
    「そうだね……」


    立ち止まり振り返る。視線の先にある巨大な大岩の遥か頂をじっと見つめ、少年……いや青年は口を開いた。


    「一緒に見たいって思う人が出来たら……また見たいかもしれない」
    「……そっか」


    どうしてそう思ったかは、イレブン自身もよくわかっていなかった。でも言わずにはいられなかった。
    もし 2928