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    あいぐさ

    TRAININGフォロワー四桁の神字書きフィから突然フォローされ怯えるファの話〜身バレ編〜
    フィガファウにしたい現パロ、前回の続き。
    今回はあんまりカプ要素はない、執着はしてる。
    ヒスがたくさん喋るよ!
    ※けーやくとかの話は全部捏造想像です
    神にフォローされて怯えています(4) その日、ファウストが訪れたのはゴミゴミとした都会の駅だった。
     普段ならまず来ることのない場所から人を避けるように歩いて五分ほど。緩やかになった人通りにゆっくりも息を吐く。一本道を逸れれば人はこんなにも減るらしい。
     少しだけ時代を感じる趣のビルの中はリフォームされており、真っ白な内装はどこか格式の高さをひしひしと感じさせられる。艶やかな黒い壁に写し出されるファウストは、ジャケットを羽織り、髪も少しだけセットされていた。
     自分に使うのにはいささか抵抗はあるが、きっとこれが『オシャレをしている』というやつであろう。どこか落ち着かず髪を触ろうとして、すんでのところで手を止めた。
     メッセージアプリから送られてきた場所は、どうやらこのビルの四階にあるらしい。手狭なエレベーターに乗り込み、丸いボタンをゆっくりと押し込む。チン、とどこか懐かしい音が鳴ると、扉が勢いよく開いた。
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    shakota_sangatu

    MENU12月に無料配布するノスクラ本のサンプルです。
    配布のため、部数は少量となります。無料配布という特殊な形での配布となるため、プロフにつけた🔞垢で告知致します。成人の方で、興味のある方は頒布時期だけフォローしていただけると、手配がスムーズに行えるので助かります。
    Gra Go Deo -Gra Geal Mo Chroi- お前という善を、ただの悲劇のままにしたく無かったのだ。

     その男のことを考える時、私の心はいつだって、200年という時を遡る。
     春には祭りを催す静かな村の、郊外に構えられた貴族の屋敷。かつて私はその屋敷で、大切な親友の子どもを預かり、その子の師匠として研鑽の日々を送っていた。
     その屋敷は、いくつかある拠点の一つでしか無かった。
     吸血鬼として、長き時を生きる我らにとって、一所に留まることは悪手でしかなく。食料である人間達のコミュニティに紛れながらも、昼の光を厭い生きる姿にいかに違和感を覚えさせないかは、吸血鬼としての力量にも比例していた。
     人間達は異端を厭い、一瞬の綻びが災禍を招く。大切な親友の子どもを預かっていた私が、その屋敷を一時の拠点に選んだ理由は、その村が戦禍や飢饉といった事象から遠い場所にあり、日が暮れてからしか顔を見せぬ住人への違和感を、「お貴族様だから」という簡単な暗示で丸め込める素直な気質の者達が多かったからだった。
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