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    ホワイトデー

    @t_utumiiiii

    DOODLEホワイトデーに「バレンタインデーのお礼」をくれるピアソンさんと何も渡した記憶がないウッズさんの話です
    with pearl earrings(泥庭医) エマが部屋で机に向かい、彼女が日頃つけている継ぎの当たったエプロンのポケットに入る程度に小ぶりなサイズのノートを開いて、日々の園芸の記録を付けていたところ、ドアをノックされた。
    「はーい」
     それに何気なく応えたエマが、さらに「どなた?」と続けると、「う、ウウ、ウッズさん! わっ、わた、私だ、ク、クリーチャーだ。その、い、いまいいか」と、ドアの向こうから男の裏返った声が返って来て、エマは微かに表情を曇らせながら、迂闊に返事をしたことを後悔した。
     彼女に用があるらしく、部屋の前まで来ているクリーチャー・ピアソンとの因縁――彼はエマにとって、荘園での初回のゲームで同席した三人の内の一人であり、そのゲームの参加者はいずれも、過去に彼女に対して酷い仕打ちをした者たちで構成されている――は兎も角として、今時点のエマはその男のことを、「絡まれたら面倒な人」程度に思っていた。何かと付きまとってきて鬱陶しいし、それで思うように行かないと癇癪を起こして喚き出すところなんかを、エマは(子供じゃないんだから!)と、呆れるぐらいに思っている。そっと息を殺して、いないふりをすれば良かったかもしれない………。
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