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    一通

    hyacinth_v3zzz

    PROGRESS海にいた頃は気にも留めなかったようなことを、陸に来てから悲しいと思うようになった🐬の話(フロジェイ)
    完成したら支部に投げる予定です。とても書きかけ。一通り書き上がってから手直しする予定なので、実際に上がるものとは大分変わるかもしれません。
    ※小動物の死
    海では気にも留めなかったようなことを、陸に来てから悲しいと思うようになった🐬の話(フロジェイ)「こんにちは、ミセス・バード」
    「ごきげんよう、坊や。今日も来てくれたのね、嬉しいわ」
    枝からトン、と僕の肩へ軽やかに降り立ったのは、エメラルドグリーンを纏った美しい小鳥。歌うように軽く、けれどもゆっくりと麗しく囀り、彼女は言葉を紡いだ。
    別段苦手ではないけれど、アズールやリドルさん、それからラギーさんほど動物言語に精通していない僕でも特に労せず翻訳出来るのは、彼女が一語一語丁寧に、基本通りの発音で話してくれているからに他ならない。感嘆してしまうほどに、彼女は聡明な生き物だった。
    「少々失礼致しますね」
    小動物とはいえ、相手はレディー。それに鳥という種族は他と比べて成熟が早いと聞くし、彼女が僕に語ってくれた数々の興味深いご経験と膨大で深い知識。自分を基準に年齢を換算すると、確実に僕よりうんとお年を召している。……なんて、それこそ失礼ですね、と心の内で苦笑い。
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    AmA°

    DONEインターンから帰ったフロイドを待っていた一通の手紙。

    そして付き合ってたフロジェイが結婚する話。
    さがさないでください探さないでください。

    一年ほどのインターンを終えたフロイドは、軽い足取りでオクタヴィネル寮の自室へと向かっていた。
    ジェイドの顔が早く見たい。触れ合いたい。渡したいものも、見せたいものも、食べさせたいものもたくさんある。
    4年次のインターンはそれぞれ別のところで技術を学び、卒業したら起業する。そう言ったアズールは、当然お前たちもついてくるだろう、と自信に満ち溢れた表情だったと記憶している。フロイドも、ジェイドも当然のように頷いた。フロイドは料理を極めるため、ジェイドは秘書としての能力を身につけるため、アズールは経営とマーケティングの勉強のため、それぞれ、一年後の再会を誓った。フロイドとして想定外だったのは、ジェイドのインターン先がずっと遠くの国だったことだ。アズールは隣国にいたので頻繁に遊びに行けもしたが、ジェイドのところは国の事情もあって簡単に行き来できる場所ではなかった。それに金だってかかる。アズールには起業資金のために無駄遣いはするな、と釘を刺されていた。双子はアズールが起業したら絶対に面白いから、という理由でその投資も快諾して月にいくらかアズールの通帳に入れている。それを差し引いても決して不自由ない給料だったが、フロイドにはどうしても欲しいものがあって、その貯金もあって、ついぞジェイドの元に行けるまでの資金が貯まることはなかった。
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