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    姉弟

    智美。

    MAIKING続フォロワー様のフムブン姉弟ちっこい頃ツイから膨らんだアニカビ妄想。大人組考えようとして轟沈するの図。オチとか色々はカビちゃが吸い込みました
    「……こんなものっ」
    デデデのハンマーを拝借してあの転送装置の前に立つ。怪しげな商売にすぐ乗っかるデデデもデデデだけれど、そもそもこんなものさえなければ大事にはならなかったのだ。元凶を絶ってしまえば良い。簡単な話だ。賑やかな足音が聞こえる。デデデは乱暴に扉を開けるとわたしを指す。デデデと少し遅れてやってきたエスカルゴンは目を丸くしていた。
    「何をするゾイ!?」
    「何って……見て分からない?」
    「わわわ、フームが暴走してるでゲス!」
    「だってこれがあるから村のみんなも困ってたじゃない」
    「……やめるんだ」
    藍色のマントがなびく。ハンマーはあっさりとわたしの手から離れた。メタナイト卿はこんな行動を取ったわたしに困惑している。気配を察することは難しいけれど、何を思っているかは少しだけ理解出来るようになった。小さい頃はその仮面が珍しくて、そして怖くなって距離を取っていたっけ。関わってみないと分からないこともある。メタナイト卿は一応デデデの部下だ。時々忘れそうになるけれど。
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    g_negigi

    PROGRESSいつ完成するかわからないのでポイピクに投げておく。
    五が伏姉弟の面倒を見始めた直後と想定しています。あまり甘さはなく、五+歌くらいな感じになる予定。五が教師になることを歌に伝える話。若い二人がお互いの未来の話をする。
    未来の話ひそひそ。ひそひそ。
    自分の周りで小声で交わされる会話が嫌でも耳に入る。

     ——ご覧になりましたか、あの顔の傷。
     ——京都校の女術師ですか、嫁入り前でしょうにな。
     ——女の分際で、いっぱしに呪術師を名乗るからああなるんですよ、どうせ大した術式でもないのに。

    ああ、もううんざりだ。歌姫はそう思っていたが、本心は悟られないように人前では笑顔を崩さないよう努める。こんなところで悶着を起こすわけにはいかない。今日は関係者のほとんどが、呪術高専東京校に集う日なのだ。
     呪術高専では、毎年新年度の授業開始前に呪術教育に関わる諸関係者の会合がある。教員、補助監督だけでなく、上層部の人員も東京校に集合し、新年度にあたっての情報共有を行うのだ。普段は京都校で教鞭を取っている歌姫も、母校である東京校に馳せ参じていた。そして、一年ぶりに歌姫と顔を合わせた者のほとんどが、ぎょっと驚いた態度を隠せずにいるのをうんざりしながら笑顔で受け流していた。
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