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    よあけな

    TRAINING2023/8/6 谷ブチョ(受)の話を書こうと思ったらKに憧れる谷ブチョの話になりました。性描写無し。也(人先生)←谷、後半に「神」と某巨人の話。
    秀才 たくましい大胸筋、その真ん中あたりをめがけて人差し指を奴につきつけた。鉄筋のように硬いだろうと思っていた筋肉の層は意外にも柔らかかった。黒須一也の第一印象は何故かそれになってしまった。

     スーパードクターK・西城KAZUYA、その『写し』。
     親父から、高品院長から話を聞く度に「そんなことはあり得ない」と思いつつ、まるで特撮ヒーローのようだと心を躍らせている自分が居た。現在「K」を襲名している神代一人──彼は「表」には滅多に出てこないが、西城KAZUYAと同じく、この業界では名の知れた人物であった。
     地頭が良いのねぇ章さん。医大に入った際ご近所の婦人にそう言われた。冗談じゃ無い、オレ達「普通」の人間がどれだけ苦労して医学の道を歩もうとしているか、天才ではない、秀才の頭だ、凡才の頭だ、ひたすら努力を重ねなければ天才には遠く及ばない、それをわかっちゃいない、地頭がいい、なんて言葉だけで片付けようとするんじゃない。飛び出てしまいそうな言葉をグッと飲み込んだのを思い出した。
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    yugayuga666

    DONE【小説】憧憬/さとあす
    テキストver.です。

    画像ver.
    https://poipiku.com/7817908/90
    憧憬「最近、すっかり暑くなりましたね。明日ノ宮先生」
     そう言ってぐい、と向かいのソファで麦茶を飲み干す彼の額には確かに、大粒の汗が滲んでいた。
    「そうか、もうそんな季節か」
     正直、小説家という仕事柄、この家から殆ど外へ出ない私にとっては、季節など些末な問題であった。常に空調の効いた室内の温度は一定に保たれ、私から四季という概念を奪って久しい。それでも、彼が──佐藤入間が私の担当編集となってからは、彼の運んでくる風が、言葉が、全てが──鮮やかな世界を見せてくれた。
     それが、私は、嫌いではなかった。



    「そういえば先生、ポストにこんなチラシが」
     傍らへ鞄や上着を置くのも早々に、一枚のいかにもといった光沢紙を机上へ差し出す。他人の郵便物など放っておけばよいものを、と初めは煩わしく思っていたが、付き合いが長くなるにつれ不要なDMの類は勝手に処理してくれていたり、興味を唆る様なものはこうして話題にあげてくれたりと、今では寧ろ有り難い。そんな彼のお眼鏡に叶ったらしい紙きれを覗き込む。それは、色とりどりの花火を背に目がチカチカする配色のゴシック体で『納涼祭』と書かれた、この辺りの自治体が執り行っている夏祭りの知らせだった。
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