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    戦争

    Satsuki

    DOODLE◎レトユリレト。戦争終了間近の二人。
    以前ぴり子さんと、「レト先生は無自覚に気をもたせる発言してそう。しかもそれを謝ってそう」「ユリはそれに振りまわされる。かわいそう」「自棄酒しちゃう」「そこに先生が来て、また無神経なこと言いそう」というようなお話をして楽しかったので短文にしてみました。ちょっとした妄想文のつもりだったので色々雑ですが書いたので投げます。レト先生、酒に強くても弱くても可愛いな。
    夢を煽る ダンッ、と派手な音を立てて、空っぽの杯が粗末な机に叩きつけられた。
    「だ~~っはっはっは!! 見たか! 俺様の勝ちだぜ、ざまあみな!!!」
     言葉の乱暴さとは裏腹に、どこか情の込められた笑い声を上げたのは、ここアビスの酒場にたむろしているごろつきどもの元締めである青年、ユーリス=ルクレールその人である。立ち上がり、自分の座っていた椅子が倒れるのも構わず、隣で潰れている人物の背中を叩いて喜んでいる様子は、年相応の若者が酒を飲んで騒ぐ姿に相違ない。周囲ではらはらとその姿を見守っているのは、彼の組織に所属しているチンピラたちだ。お頭、もうその辺で……と止めに入ろうとする者も先刻までは見られたが、酒場の端で同じように酒を嗜んでいた灰狼学級の面々に「やめとけ」「好きにさせたげたらいいんじゃん?」「わたくしには関係ありませんわ」等と言われて引き下がってしまった。その面々も、もう部屋に戻ったのだろう。酒場には数人の常連客とユーリスの部下数名が残っているだけだ。それに、ユーリス自本人と、その飲み比べの相手が机に突っ伏しているくらいである。
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