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    本丸

    nanana

    DONE見えないものが見えるようになった🏍の話。
    まだくわぶぜ付き合ってはいない。
    ミュ本丸の話ではないですが、少しだけミュの設定お借りしてます。
    雨落つ庭(くわぶぜ)1.

     ゆめうつつで聞く雨音は鈍くどこか柔らかい。初夏の朝、ましてや雨降りの朝は少し肌寒く、豊前はつい先日薄手にした毛布をしっかりと被りなおす。明けたはずの梅雨が戻ってきた、最近の天気はそんな感じだ。もっとも、やろうと思えば審神者の力で季節さえも操れるこの本丸仮想空間では四季などそんなに意味もないのかもしれない。世の中には常春の本丸もあるという。絶えることなく桜花が降り続くというのに、いつまでたっても満開の桜が咲き続けるのは一種の狂気だ、と思ってしまうのは移り行く四季を愛するここの主に影響されたせいなのかもしれない。
     水分を含んだ空気が起き抜けの眠気を加速させる。どうせ今日は非番なのだこのままもう一度眠ってしまうのも良いかもしれない。人の身を得てからというもの、二度寝と言うものは非常に気持ちが良いものだと知ってしまったのだ。その気持ちよさと走り出したい気持ちを天秤にかけて前者を選んだ。雨で外には出られないのだし、今日はもうのんびり過ごそうと布団に体を完全に預けた。
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    merino/motis.

    DOODLE松井(黒猫)と豊前と女審神者(三毛猫)/本丸の楽しい日常

    ある日、謎のバグで猫になってしまった審神者が、バグを意図的に利用して豊前の部屋に住んでいた黒猫の松井に遭遇し、マウントを取られまくる話。
    審神者視点、ほのぼのシュールギャグです。ゲストに村雲。

    CP左右設定なし/豊前強火担かつ同担拒否のつよつよ松井がいます。
    リクエスト作品です。

    ■pixivの完全版に差し替え済(8/5)
    キャットファイト・サタデーナイト 強火担、という言葉がある。
     推しと呼ばれる崇拝対象、例えばアイドルなどに対して、熱狂的とも言える愛情を持って応援している者のことを言うらしい。
    (強火担だな……)
     いま目の前にいる碧い眼の黒猫に、『豊前の腕枕は絶対に渡さない』圧を掛けられながら、審神者はまさにその言葉を思い出していた。



       ◇

     種族、猫。
     毛色、三毛。
     猫の外見年齢はおそらく三~五歳ほど。
     職業――審神者。
     何がどうなったのかはわからないが、昔流行ったライトノベルにありがちな、『目が覚めたら猫になっていた!』というタイトルの本が一冊出せそうな状況に置かれていることを理解してから、すでに一時間ほどが経過していた。
     曜日は確か土曜日だ。頭上には夏色の空が広がっている。周囲はどうやら向日葵の景趣で、しかし今朝までの記憶とはいささか異なる見慣れない景色がそこにあった。
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