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    番外編

    Rahen_0323

    DOODLEカキツバタのヒスイ入りの話です。以前完結させた「置き去った男」と繋がっています。が、度々言っている続編とはまた違います。番外編です(ややこしい)。
    ヒスイでの出来事を続編では細かく描写出来ないかもなあでも書きたいなあ。せや!書こ!って流れなので続くかは分かりません。テキトーに期待せず読んでね。
    なんでも許せる方向け。「置き去った男」の1〜7と一緒に読まないと分からない部分もあるかもしれません。
    バツン。

    そんな音が耳に届いて、ふと意識が浮上した。
    「んー?おー……こりゃあ、」
    目を開いて直ぐに『夢でも見てんのか』と感じる。

    そりゃあそうだ。オイラの最後の記憶はベッドの上での就寝で、周囲に広がる景色は暗黒ばかりだったのだから。

    それどころか浮遊感があり、事実どう身体を動かしても床や壁に当たる気配が無い。

    「大層な夢だこと」
    現実でないと分かれば諦めるのも早かった。平常運転でへらへら笑い、楽な姿勢へ切り替える。
    寝転ぶように身体を横にして、一度伸びをしてから両手を頭の後ろで組んだ。
    「ふあぁ〜〜……ま、もっかい寝りゃ覚めるだろぃ……」
    独り言を零しながら目を伏せる。最近進級の為にそこそこ真面目にやってきたのだ。どうせちょっと疲れているだけ…………
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    Rahen_0323

    DONE視界不良カキツバタその6です!大分駆け抜けてしまいましたが一旦完結でございます!
    捏造妄想自己解釈過多。特定のキャラに若干厳しいシーン有り。シリーズ的なものなので「閉じた世界」の1〜5を先に読むことをオススメします。
    まだ色々と書きたいシーンがあるのでそのうち番外編という名の補完話を書くと思われます。ですが一旦完結です。お付き合い頂きありがとうございました!また別のお話でお会いしましょう!
    閉じた世界 6ゼイユとハッサク先生と一緒に病室で落ち着かずに待っていると、やがてノックの音が響いた。
    「失礼する」
    「おーす」
    「ツバっさん!」
    「カキツバタ。案外早かったわね」
    「お疲れ様ですよ。シャガさん、カキツバタくん」
    やって来たのは、思った通りあの不器用な祖父と孫だった。僕は直ぐ様椅子から立ち上がってツバっさんの補助に向かう。躊躇いなく乗り換えられたお祖父さんはちょっとショックを受けていた。あ、なんかごめんなさい。
    とはいえシャガさんは少し空気が緩んでいて、ツバっさんも気まずそうだけど若干顔色が良くなっていて。

    仲直り、出来たのかな?

    そうホッと息を吐いた。
    「おや、他の患者達は」
    「皆さん『そこまで症状が重いワケでもないから』と、それぞれ出掛けました。中には今日退院予定だった方も居たようで」
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    とらのめ

    DONE番外編後、プチ遠距離恋愛中のハルスグ。スグリ視点。ハルト君は今回出てきません。
    暖かくなる前に出さねばと思ったお正月ネタ。
     つけっぱなしの居間のテレビで、正月番組の合間に天気予報が始まった。ここんとこずっと降ってた雪は今朝には降り止んで、明日の予報は快晴。
     よかった。ほっとして、それから、楽しみだーって気持ちがどんどん湧いてきて、こたつの反対側に入ってるねーちゃんにバレないようにこっそり、足の先っぽのほうだけ揺らしてみる。
     半月くらい前に長い冬休みが始まって、俺はねーちゃんと一緒に、ブルーベリー学園からこのスイリョクタウンに帰省してきた。
     実家に着いて何日か経ったあと、俺たちと同じようにパルデアの実家に帰ってるハルトから、手紙が一通、届いた。ちょっと丸っこくてめんこい形の手書きの文字で、うちの住所と、宛名のところに俺の名前が書かれてて。ハルトってこんな字書くんだなあってなんだか新鮮な気分になりながら、できるだけきれいに封を開けてみたら、中に入ってた便箋いっぱいに、さっきのハルトの字がびっしり並んで書いてあった。丁寧な挨拶から始まって、俺やねーちゃんたちが元気でいるか、風邪ひいたりしてないか心配してくれて、ハルトがパルデアでどんな冬休みを過ごしてるのか、細かく書いてあって。『年が明けたら、スイリョクタウンに遊びに行ってもいいですか? あけましておめでとうって、スグリに会って直接言いたいです』……なんてことも、書いてあった。
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