長谷部
takekavat
DONE高校生燭台切くん×新任長谷部先生の燭へし。お題はまいじつ燭へしから「こっそりイタズラをする燭台切×薬指に指輪をつけた長谷部」。僕とセンセイの梅雨の朝 ただでさえ気怠い朝の登校時刻、それが梅雨空となれば物憂いことこの上ないが、教員という立場上それを表に出すことはできない。正門前で登校指導をしながら、長谷部は右手の傘を持ち直す。
今年の梅雨明けは例年より早いと今朝のニュースで言っていた、それが救いだな──と2割がたまだ寝ている頭の隅で考えながら、ネクタイがどうだの、髪型がどうだのと、表面上は澄ました顔つきで生徒に指導している。
つまらない大人になったな、なんて思っていたその時。
「長谷部くんっ!」
後ろから突然名を呼ばれ、振り返る隙も与えられず背中から抱きしめられる。誰だ、と一瞬思ったが直後に愚問だったと考え直す。こんなふざけたことをしてくるのは、そして自分をこんな呼び方するのは、この高校で一人しかいない。
2317今年の梅雨明けは例年より早いと今朝のニュースで言っていた、それが救いだな──と2割がたまだ寝ている頭の隅で考えながら、ネクタイがどうだの、髪型がどうだのと、表面上は澄ました顔つきで生徒に指導している。
つまらない大人になったな、なんて思っていたその時。
「長谷部くんっ!」
後ろから突然名を呼ばれ、振り返る隙も与えられず背中から抱きしめられる。誰だ、と一瞬思ったが直後に愚問だったと考え直す。こんなふざけたことをしてくるのは、そして自分をこんな呼び方するのは、この高校で一人しかいない。
takekavat
DONE三十路の長谷部主任と入社二年目長船くんがセフレの燭へし。お題はまいじつ燭へしから「これで最後にすることを決めた燭台切×しつこい長谷部」。
長谷部主任はキスがNG「長谷部主任。こういうの、今日でもう終わりにしましょう」
長船が声をかけてきたのは、ホテルの部屋を出ようとしている時だった。
「こういうの」とは何か、と野暮を問うつもりはない。このホテルは普通のホテルではなく頭に「ラブ」がつくやつだし、部屋は能天気なピンク色に覆われているし、長船と長谷部はそのラブがつくホテルで他の人類も等しく行う営みを今日も繰り返した。つまり彼が終わりにしようというのはそういう営みだ。
そこに疑問を挟む余地はないので、長谷部はただ、
「なぜだ」
と尋ねた。終わりにする理由が長谷部の中には見当たらなかったからだ。
長谷部は誕生日が来たら三十路を迎える。長船は入社二年目だから浪人やら留年やらをしていなければ六歳差ということになるだろう。
6015長船が声をかけてきたのは、ホテルの部屋を出ようとしている時だった。
「こういうの」とは何か、と野暮を問うつもりはない。このホテルは普通のホテルではなく頭に「ラブ」がつくやつだし、部屋は能天気なピンク色に覆われているし、長船と長谷部はそのラブがつくホテルで他の人類も等しく行う営みを今日も繰り返した。つまり彼が終わりにしようというのはそういう営みだ。
そこに疑問を挟む余地はないので、長谷部はただ、
「なぜだ」
と尋ねた。終わりにする理由が長谷部の中には見当たらなかったからだ。
長谷部は誕生日が来たら三十路を迎える。長船は入社二年目だから浪人やら留年やらをしていなければ六歳差ということになるだろう。
sei_rannnn
MOURNING[供養]バレンタインのばへし。主へのチョコを買いに行く長谷部に山姥切国広が嫉妬する話。主へし要素ありなのかな?これも未完。審神者は出てきません。バレンタインのばへし※時空移動の捏造あり。モブ店員が出てきます。
長谷部と山姥切国広は、平成時代のとある年、2月の初旬のとある街にいた。そこは駅に直結した商業施設で、地下1階のバレンタインフェアは女性が通路を埋め尽くしていた。そこでは臨時にチョコレートの販売ブースが並び、店員が自店舗のチョコレートを購入してもらうべく小さく切ったチョコレートを手当たり次第に配布していた。
そこにダークグレーのピンストライプのスーツに紺のトレンチコートを羽織ったへし切長谷部と、戦装束の防具を取り払った姿の山姥切国広がいた。常に纏う布の代わりにパーカのフードを被ったその顔は人だかりを前に青ざめていた。
「おい、ここ、なんだよな……?」
「ああ、そうだ」
3137長谷部と山姥切国広は、平成時代のとある年、2月の初旬のとある街にいた。そこは駅に直結した商業施設で、地下1階のバレンタインフェアは女性が通路を埋め尽くしていた。そこでは臨時にチョコレートの販売ブースが並び、店員が自店舗のチョコレートを購入してもらうべく小さく切ったチョコレートを手当たり次第に配布していた。
そこにダークグレーのピンストライプのスーツに紺のトレンチコートを羽織ったへし切長谷部と、戦装束の防具を取り払った姿の山姥切国広がいた。常に纏う布の代わりにパーカのフードを被ったその顔は人だかりを前に青ざめていた。
「おい、ここ、なんだよな……?」
「ああ、そうだ」
takekavat
DONE強くてコンティニューな勇者燭台切とほこらのモンスター長谷部の話の続き。お題はまいじつ燭へしから「好奇心で近づいた燭台切×これが初恋だと思う長谷部」。
二千年の初恋「やっと今日の宿に着いたね」
「……ああ」
「長谷部くんも旅に慣れてきてるけど、今日はちょっとハードだったからね。ゆっくり休もう」
「……そうする」
「どうしたの長谷部くん。体調でも悪い?」
「そんなことはない。ただ、緊張しているだけだ」
「緊張……?」
「ここ数日、お前に伝えたいと思っていることがあって、でもなかなか言えなくて」
「えっなに? 遠慮しないで言ってよ。水臭いよ」
「遠慮じゃない。ただ、本当に緊張して」
「そんな緊張するようなことなの」
「うぅ……」
「なんでそんな、顔真っ赤に」
「おれは、おまえのことがすきなんだとおもう」
「え……、待って、何を」
「お前はすごくやさしい。お前がつくってくれるご飯は全部おいしい。お前といるとおれは、いつもあたたかくてふわふわした気持ちになる。2000年生きてて初めてなんだ。これが、おれの初恋なんだとおもう」
2029「……ああ」
「長谷部くんも旅に慣れてきてるけど、今日はちょっとハードだったからね。ゆっくり休もう」
「……そうする」
「どうしたの長谷部くん。体調でも悪い?」
「そんなことはない。ただ、緊張しているだけだ」
「緊張……?」
「ここ数日、お前に伝えたいと思っていることがあって、でもなかなか言えなくて」
「えっなに? 遠慮しないで言ってよ。水臭いよ」
「遠慮じゃない。ただ、本当に緊張して」
「そんな緊張するようなことなの」
「うぅ……」
「なんでそんな、顔真っ赤に」
「おれは、おまえのことがすきなんだとおもう」
「え……、待って、何を」
「お前はすごくやさしい。お前がつくってくれるご飯は全部おいしい。お前といるとおれは、いつもあたたかくてふわふわした気持ちになる。2000年生きてて初めてなんだ。これが、おれの初恋なんだとおもう」
tsukiyasan
DONEいつぞやのアンケートで、こっそり置いてた長谷部視点のしじまっぽい奴。本編終了後、初めて○いた長谷部くんの話。
へし面だと言い張る。
ナズナ草の音色長谷部が路傍によく生えている、なんてことはない小さなその花を手折ったのは、奇しくもあの日と全く同じ場所で。大きな桜の大樹に向かう道すがらにある、菜の花畑だった。
長谷部は今日一日、本丸の建物内から叩き出させれたのだ。
正確に言うと、先日の強襲調査を終えて以来、休みなく何かしらの仕事をし続けた結果、本丸の仲間に目の下のクマを指摘され、次いで働き過ぎだと注意を受けた。
それでも何かせずにはいられずにいた。休みなく仕事を見つけてはこなしていたら、とうとう頭から幻影の角を生やした燭台切や歌仙に「今日一日仕事禁止!!」「外に出て日の光でも浴びてきたまえ!!」と強制的に建物外につまみ出された。建物内にいると絶対に何かしら仕事を見つけてしまう。
9743長谷部は今日一日、本丸の建物内から叩き出させれたのだ。
正確に言うと、先日の強襲調査を終えて以来、休みなく何かしらの仕事をし続けた結果、本丸の仲間に目の下のクマを指摘され、次いで働き過ぎだと注意を受けた。
それでも何かせずにはいられずにいた。休みなく仕事を見つけてはこなしていたら、とうとう頭から幻影の角を生やした燭台切や歌仙に「今日一日仕事禁止!!」「外に出て日の光でも浴びてきたまえ!!」と強制的に建物外につまみ出された。建物内にいると絶対に何かしら仕事を見つけてしまう。
takekavat
DONE同棲中な冬のリーマン燭へし。お題はまいじつ燭へしから、「猫舌の燭台切×汗だくの長谷部」。冬のへしは寒さですぐ鼻の周りとかほっぺたとか赤くなっちゃうと可愛いなと思う。
うちについたら「昼はラーメンにしよう」
長谷部がそう言いだしたのは、ある冬の休日の昼前。
「いいね、たまには食べにいこう」
頷いてそう応じれば、
「俺たちの部署も最近忙しかったし、これだけ働いてるんだから外食くらい許されるだろ」
にやりと笑って返される。燭台切が料理を好きなので、あまり二人は休日に外食をすることがない。だが最近は忙しいせいで少し億劫さを感じていたのも事実だ。それに気づいたうえでの提案だとしたら嬉しいけれど、聞いたところできっと彼は首を縦に振らない。だからそれには触れず、歩いて15分ほどのラーメン屋に向かう。
長谷部は福岡出身なのでとんこつが好きなのだが、味にこだわりがあるようで彼が認めるとんこつを出すラーメン屋は少ない。このラーメン屋でもとんこつではなくごま醤油を頼む。それでもとても美味しそうに啜るから見ているだけで幸せになる。カウンター席の隣に座る長谷部を見ながら、僕が長谷部くんを好きになった決め手はものを美味しそうに食べるところなのかもしれない、と思っていたら、
2331長谷部がそう言いだしたのは、ある冬の休日の昼前。
「いいね、たまには食べにいこう」
頷いてそう応じれば、
「俺たちの部署も最近忙しかったし、これだけ働いてるんだから外食くらい許されるだろ」
にやりと笑って返される。燭台切が料理を好きなので、あまり二人は休日に外食をすることがない。だが最近は忙しいせいで少し億劫さを感じていたのも事実だ。それに気づいたうえでの提案だとしたら嬉しいけれど、聞いたところできっと彼は首を縦に振らない。だからそれには触れず、歩いて15分ほどのラーメン屋に向かう。
長谷部は福岡出身なのでとんこつが好きなのだが、味にこだわりがあるようで彼が認めるとんこつを出すラーメン屋は少ない。このラーメン屋でもとんこつではなくごま醤油を頼む。それでもとても美味しそうに啜るから見ているだけで幸せになる。カウンター席の隣に座る長谷部を見ながら、僕が長谷部くんを好きになった決め手はものを美味しそうに食べるところなのかもしれない、と思っていたら、
takekavat
DONE体の関係から始まる本丸軸の燭へし。お題はまいじつ燭へしから「告白をする燭台切×おくちが寂しい長谷部」。くちびるがお留守 同時期に顕現し相部屋の燭台切と長谷部は自然と性欲処理のために互いのからだを求めあうようになった。だが燭台切は次第にそれだけの関係では満足できなくなる。
ただのセがつくフレンドなら別に他の相手を作っても構わないということだ。だが長谷部が自分以外の相手とそんなことをしているところを想像しただけでたまらない気持ちになる。
自分だけのものになってほしい。からだも、こころも。
いつものように長谷部が口づけを求めてきた夜、燭台切はその頬を両手で包みながらも唇は重ねずにいた。目を開け、不思議そうに自分を見上げてくる長谷部に語りかける。
「長谷部くん。僕は……君のことが好きなんだ」
長谷部は目を伏せ、どこか不貞腐れたような表情で返してくる。
2101ただのセがつくフレンドなら別に他の相手を作っても構わないということだ。だが長谷部が自分以外の相手とそんなことをしているところを想像しただけでたまらない気持ちになる。
自分だけのものになってほしい。からだも、こころも。
いつものように長谷部が口づけを求めてきた夜、燭台切はその頬を両手で包みながらも唇は重ねずにいた。目を開け、不思議そうに自分を見上げてくる長谷部に語りかける。
「長谷部くん。僕は……君のことが好きなんだ」
長谷部は目を伏せ、どこか不貞腐れたような表情で返してくる。
takekavat
DONE勇者燭台切とほこらを護るモンスター長谷部の話。お題はまいじつ燭へし https://shindanmaker.com/575163 から、「強くてコンテニューな燭台切×なんだか息が荒い長谷部」。二千年の孤独「僕は勇者燭台切! 君がこのほこらのボスモンスター、長谷部くんだね?」
「はぁ…… はぁ……」
「どうしたの息が荒いよ」
「こんな世界の片隅のほこらに勇者が現れるなんて2000年で初めてのことで、慌てて駆けつけたら息切れしてしまった……」
「君、小ボスとは言え曲がりなりにもボスだよね? このほこらの」
「し、仕方ないだろう2000年だぞ!」
「日頃の備えが足りないんじゃないかな」
「しかもお前が晩飯の支度をしてる時に来るのが悪いんだ! せっかくトカゲを煮込んでたのに」
「君、トカゲなんて食べてるの?」
「このほこらで食べ物なんて、トカゲか虫か生えてる草しかないからな。……やめろ、憐れみの目で見るのは!」
「こんなこの世の隅っこで何もないほこらを護るのやめたら? 世界はもっと楽しいことに満ちてるよ。僕と冒険しない?」
1645「はぁ…… はぁ……」
「どうしたの息が荒いよ」
「こんな世界の片隅のほこらに勇者が現れるなんて2000年で初めてのことで、慌てて駆けつけたら息切れしてしまった……」
「君、小ボスとは言え曲がりなりにもボスだよね? このほこらの」
「し、仕方ないだろう2000年だぞ!」
「日頃の備えが足りないんじゃないかな」
「しかもお前が晩飯の支度をしてる時に来るのが悪いんだ! せっかくトカゲを煮込んでたのに」
「君、トカゲなんて食べてるの?」
「このほこらで食べ物なんて、トカゲか虫か生えてる草しかないからな。……やめろ、憐れみの目で見るのは!」
「こんなこの世の隅っこで何もないほこらを護るのやめたら? 世界はもっと楽しいことに満ちてるよ。僕と冒険しない?」
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DONE伽羅ちゃんが年長さん→小学生の謎時空ネタ4作目。何でも許せる方向けのちび🌰を愛でたいだけの小話です。今回は小学校入学編。
全話通して、かっこいい長谷部が好きな方には向かない傾向があります。
あ、でももしかしたら、今回は拙作イチかっこいい長谷部かもしれません。(当社比です)
からちゃんがっこうへいくへし切長谷部は頭を抱えたかった。いや、心のうちではとっくに頭を抱えていた。
ここはちいさな大倶利伽羅が通っている小学校の一室である。
部屋の入り口を、時折副校長が通りががかる。
時刻は9:20。始業時間の8:20はとっくに過ぎていた。
「どうするんだ、俺も本丸に戻って仕事があるんだが」
そう声をかけると、部屋の片隅の椅子の上に乗っていた塊がぴくりと動いた。ちいさな大倶利伽羅である。
「…あと10分。で長谷部とお別れする…」
視線が合わないまま絞り出された頼りなげな声に、長谷部は罪悪感でいっぱいになった。
だが、近侍である己が戻らねば職務が滞る。すぐにさぼりたがる何某がたくさんいるのだ、幣本丸には。
心を鬼にして10分後に部屋を出ると、やり取りが聞こえていたのか、副校長が現れた。長谷部が暇を告げると、
3417ここはちいさな大倶利伽羅が通っている小学校の一室である。
部屋の入り口を、時折副校長が通りががかる。
時刻は9:20。始業時間の8:20はとっくに過ぎていた。
「どうするんだ、俺も本丸に戻って仕事があるんだが」
そう声をかけると、部屋の片隅の椅子の上に乗っていた塊がぴくりと動いた。ちいさな大倶利伽羅である。
「…あと10分。で長谷部とお別れする…」
視線が合わないまま絞り出された頼りなげな声に、長谷部は罪悪感でいっぱいになった。
だが、近侍である己が戻らねば職務が滞る。すぐにさぼりたがる何某がたくさんいるのだ、幣本丸には。
心を鬼にして10分後に部屋を出ると、やり取りが聞こえていたのか、副校長が現れた。長谷部が暇を告げると、
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DONE審神者就任7周年を迎えました!実質2年やってるかやってないかな感じなので
いない刀だらけの本丸……本丸の皆ダメ審神者でごめんな…って感じです。
刃選は最初期第一部隊(陸奥は違うけど初期刀なので) 描いた4振りと長谷部と光忠で最初期第一部隊。たまに次郎ちゃん誰かとチェンジで編成…最初期から隊長は長谷部くんです。
Sanda_torino
DOODLE【お題箱】でろっでろどろどろのへしさに(解釈自由)リクありがとうございます!ブレーキ踏みながら描いたら粘度が足りませんでした。
長谷部の頭が溶けきってるということで許してください。
蒸し暑い倉庫の奥で汗だくになりながらすけべしろ!
saragisaya
DONE長谷部さん視点じょーさや。結婚報告を受けた長谷部さんが混乱しているお話。ダズンローズをきみに(じょーさや)話したいことがあるから時間をとってくれないかと譲二に声をかけられたのは、週末金曜日のことだった。
長年の友人とはいえ、あらためて場を設けることを乞われると何事かと緊張するものである。待ち合わせ場所である庁舎の一角、いつも閑散としている自販機の傍にドギマギしつつ足を運ぶと、そこにいたのは譲二だけではなかった。
「あれ? 三好ちゃんもジョージに呼び出し受けたの?」
茶化した物言いに三好は「いえ、まあ」と煮え切らない返事をする。
不思議に思って目を瞬かせると譲二に呼ばれた。軽薄な言い方を窘められるのだろうかと思ったが、対する譲二はいささか緊張した面持ちだった。
――えっ、おまえ、このまま本題に突入するのか!?
長谷部が覚悟を決める前に譲二が切り出してしまった。
4443長年の友人とはいえ、あらためて場を設けることを乞われると何事かと緊張するものである。待ち合わせ場所である庁舎の一角、いつも閑散としている自販機の傍にドギマギしつつ足を運ぶと、そこにいたのは譲二だけではなかった。
「あれ? 三好ちゃんもジョージに呼び出し受けたの?」
茶化した物言いに三好は「いえ、まあ」と煮え切らない返事をする。
不思議に思って目を瞬かせると譲二に呼ばれた。軽薄な言い方を窘められるのだろうかと思ったが、対する譲二はいささか緊張した面持ちだった。
――えっ、おまえ、このまま本題に突入するのか!?
長谷部が覚悟を決める前に譲二が切り出してしまった。