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    音楽

    桜道明寺

    DONE君閣のささやかな音楽会
    終わりなき夜のめでたさを ぱらん、という澄んだ音色が君閣に響き渡った。
    「懐かしいものを見つけてね」
     主が上階から持ち下ろしてきたのは、古いが趣深い琴だった。
    「昔は、手慰みに弾いたものだよ」
     子どもの短い指では、弦を繰るにも苦労する。けれども、ぱら、ぽろ、と爪弾く様子は、そんなことを感じさせないかのように自然で、心地よさそうに見えた。
    「そうだ諦聴。折角だから伴奏しないか。お前、笛ができたろう」
    「構いませんが——曲は何を」
    「適当でいいよ。どうせ、聴くものなど誰もいない」
    「わかりました」
     棚から愛用の笛を手に取って、軽く音を合わせる。スッと一つ息を吸って、唄口に向かい、細く長く息を吹きかけた。
     高く妙なる調べが、静まり返った夜気を鮮やかに切り裂く。一拍遅れて、七色の旋律が、色とりどりの衣を纏った乙女のように、それに寄り添う。軽やかに、踊るように音が跳ね、艶めき、ふたつの流れがひとつに纒まり、淀みなく流れていく。音楽という川面にきらめく魚のように、美しいものを垣間見たような、それでいて指先をすり抜けていくような一瞬の儚さ、互いに互いの存在をもって呼応する、その心地よさに、しばし身を任せた。
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    mahiro120330

    DONEマリレンフェ(カプ要素なし)の小話

    マリオンもフェイスの音楽センスだけは認めてくれるんじゃないかなぁ…って。もちろんヒーローとしての成長とかそう言うのも、今後認めてくれたりするとは思うけど。
    マリオンちゃまイケメンだから、サラッと褒めたりとかするんだよね…
    マリレンは特に解像度低くて、呼称だったり口調が異なる場合があります(真顔)。
    それでもいいよ〜許すよ〜って方のみお読みください😇
    クラブハウスの小話「エマージェンシー!エマージェンシー!」
    繋がれたインカムから響く声に、事態の緊急性を悟った。声の主であるジャック02は簡潔に要件を述べる。
    「イエローウエストの裏通りのクラブハウスで、【サブスタンス】が出現しマシタ…被害レベルは…1…パトロール中の『ヒーロー』は直ちに現場へ急行してクダサイ…」
    「レン、聞こえていたな?」
    「ああ」
    「行くぞ」

    ◇◇◇

    まさかボクがウエストをパトロールすることになるとは。他セクターのエリアをパトロールすることは、別に珍しいことではない。引っかかるのは理由だ。
    ウエスト所属のヒーローは非番と特別任務で出払っており、ブラッドからウエストのパトロールを命じられたのだった。休暇と特別任務を被せるのではなく調整できなかったのか。文句を言っても仕方がないのは理解できるが、釈然としない。今回のようなサブスタンスであれば、管轄外のイエローウエストであっても問題は少ないだろう。
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    oki_tennpa

    CAN’T MAKE室生犀星『蜜のあわれ』パロをティカクロで書こうとしたんだろうなぁ……………
    蜜のあわれは良い小説なので読んでください!!!!!青空文庫で読めます。
    原作は小説家のおじさまと金魚の女の子がお喋りしたり庭作ったりしてます。ゆうれいもいる。
    音楽家のおじさまのラスティカ×金魚の少女のクロエになる予定だった。
    ぴち、ぴち、と僕の身体の上で跳ねている赤い小さなお嬢さんには魔法をひとつ。
    「わっ。もう、急に魔法を解いたら危ないよ」
    すこしむくれた彼──彼女は僕の大切な弟子で今日はかわいらしい魚の少女なんです。
    僕?僕は……音楽家のおじ様でしょうか。

    それは昨日の夜のことでした。
    いえ、昼かもしれませんね。
    僕は日がすっかり昇ってからいつもクロエに起こしてもらうので、朝ではないことは確かです。
    よく晴れていて日差しが暖かな日でしたから、中庭でモーニングティーを飲もうとした僕はキッチンへ向かいます。
    ネロに焼きたてのパンを貰おうとしたのですが、彼は談話室にいるとブラッドリーに言われたのでありがとうとお礼を言いました。
    談話室ではネロとミチル、それからリケと賢者様がお茶会をしていたので僕も混ぜて貰ったんです。
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    AKtyan5560

    DOODLE武道は河原で弾き語りをしていたら、真一郎にスカウトされる。真一郎は自分の理想の音楽を作る武道に惹かれて行きながら、嘗て芸能界で活躍したが芸能事務所の社長から彼と共に歌手デビューする事を決意した。
    そんな二人で一緒に歌手へとなる真武がデビューして伝説になる迄の話し。

    ※タイムリープ関係無い
    ※真一郎の愛が重い
    ※武道が少しスレてる
    ※愛されあり
    金蒼はそして伝説に 嘗て伝説と言われた黒龍と言うロックバンドグループがいた。四人組のグループでありギターにベースとドラムスにそしてボーカルと言うバンドに世の中は熱狂し、一斉を風靡するロックバンド時代がやって来た。彼等はその低迷していたロックに瞬く間に火を付けブームをまきこ起こす。
     彼等を中心に起きた騒然としたブームは、多くの若者が彼等を目指し、沢山の若者がロックバンドの道へと行き一部スターへとなる者もいた。だが彼等を追い抜く功績を叩き出す者はおらず、彼等は曲を出せば全てがミリオンや中にはダブルミリオン行く物もあった。
     そんな彼等の歌は世間では数々の功績を叩き出し、テレビでは見ない日は無く当時一番忙しいと言われたアーティストだろう。それに今でも語り継がれ曲を使われる事も多いのだ。そんな彼等は数年経ち解散を告げる。曰く自分達は充分音楽をやったから後輩を育成する、と芸能界の裏方に周り殆ど出てこなくなったのだ。
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