尚六ワンドロ・ワンライ　第22回お題「後朝」 　明かりも持たぬままに、夜の闇を潜くぐり抜けて歩く。道中人に見つからないように、草を踏む音にも気を付けて歩く様さまは、散歩と言い張るには些か厳しい。増してやここは自分の庭院にわではない。完全なる不法侵入というやつだったが、尚隆は歩みを止めなかった。

　僅わずかに軋む音をさせながら、漏窓まどから目的の房間へやに入り込むことに尚隆は成功した。ところが間も置かずに六太が姿を現した。他でもない、この房室の主は六太である。無論彼が居ることに不思議はないが、夜半を過ぎての訪問――それも無断での――を出迎えられるのは、尚隆には予想外だった。すでに眠りについているものと思っていたからだ。

よく磨いた石を握る　カップとソーサーを二セット載せて、ハントの計画を話し合うために設けた席へ運ぶ。何か手伝うことはないかと来るなりそわそわするのを押し込めたはずの小松くんは椅子におらず、窓べりに手をかけて背中を丸めていた。
「なにか面白いものでもあった？」
　トレイをテーブルに置き、背後から被さるように小松くんの手元を覗き込む。消命は使っていなかったが、ボクの接近に気付かないほど熱心に何かを眺めていたらしい。
「気配消して近付くのやめてください！　心臓に悪いです！」と怒られてしまったので、一言謝罪して離れた。
　椅子を引いて座るよう促してから向かい合う席について、何を見ていたのか再度聞く。小松くんは窓べりで眺めていた物をすくい上げるように手に取り、机の上に置いた。

雨天決行海沿いドライブデート　ひとつひとつは細くも高密度の雨粒とエンジン音、タイヤが水溜りをまきあげる音、途切れ途切れの雑談。
　ワイパーが休みなく動いても、フロントガラスはすぐさま濡れてしまう。窓に映るぼやけた景色と同じ方向に流れていく雨粒を目で追っていると、ハンドルを握っていた片手が束の間離れ、車内を流れる環境音にラジオが追加される。

「こんな雨じゃあせっかくのドライブデートも味気ないだろ？」

　ハンドルを緩く握る色男は同乗者に目線だけを寄越して、ひとつの答えしか想定していない問を投げかけた。
　現在、小松を助手席に座らせた黒い流線型は、観光本にも掲載される名勝の海沿い道路を走行中。常であれば観光客やバイク乗りが行き交う二車線だが、前後に車はなく、対向車もいない。右向けばくすんだ海原がどこまでも続くかに思われるほど広がっている。晴れていたらさぞかし眺めが良かっただろう。

只有我记得的17岁Summary：人世皆攘攘

一转眼就到毕业季，艾德蒙特怔怔地看着黑板，往常上面写着密密麻麻的公式、各科题目的解答过程，现在上面却画着各种图案、描了彩色边框的花体字。他如梦初醒般意识到自己的高中生活真的要成为过去式了，没有时间了，再不去完成那个心愿的话，它就要永远地成为「高中时期的遗憾」在时光里褪色了。

教室里空荡荡的，压抑了一年的少年少女们早就雀跃着在专门为他们布置的场地上尽情狂欢了。

艾德蒙特从包里掏出准备好的相机，感觉心里涌起一阵发酸的甜，他一直以来想跟伊得拍一张合影，最好能让伊得在照片背后写些什么留作纪念，但是过去的他一直远远地看着伊得，与伊得独处的回忆屈指可数，聊天也大多以一些班级里的事情开头。明明伊得待人亲和，几乎跟班里所有人的关系都不错，想到这里艾德蒙特有些埋怨自己，为什么一直都不肯主动搭话聊聊天呢？有好几次他已经打好了腹稿，在心里准备了十几种不同的开场白，但最后走到伊得身边也只是假装路过看风景，想说的话怎么也说不出口。

【冬彰】月光“彰人，你又去打扰冬弥同学！”

被点名的小男孩蹭地一下就收回了原本抱在同桌手臂上的手，坐正了身子，扁着嘴和台上的老师弱弱地对视。

“你自己说，这是第几次了……”这名女老师对他一向调皮的作为早就失去了耐心，显然想要先开始进行一番说教，但坐在男孩身旁的同桌本桌却忽然举起了手。

“老师，刚刚是他问我问题，我在给他解答。”少年的语气诚恳，男孩也在他说完话之后不可思议地瞪了瞪眼。

得到了这样一个合乎情理的找补，老师当然也不好再说些什么，警告地又看了一眼男孩后便扭回头去。

“谢谢你！”下课后，男孩仍心有余悸，十分感动地为那番“救命之恩”向少年道谢。

少年像是并不觉得这是件什么值得受到感谢的事情，他只是不想也被扯进那老师的长篇大论中。于是他低着头继续做着自己的事情，没有理他。

【辉原果汁】在上海的夜景里能做梦吗 周士原去看了王敏辉主演的音乐剧末场。







01

故事的开始似乎总是那么俗套。

就像蓬头垢面出门倒垃圾时百分百会遇到前任一样，在最狼狈不堪的时候却总会遇到心仪的对象。




梅雨时期的低气压将水汽涂抹在裸露的皮肤上，将身上的布料同粘腻的肌肤贴合到一起，远处的金茂楼顶被灰色的云层藏了起来，周士原难耐地扯了扯衣领，加快了往回赶的步子。

屋漏偏逢连夜雨。周士原第一次恨自己的好脑子，到现在都还记得中学时背过的诗词，甚至能在这样一个应景的时刻想起这句话。他刚结束完一场面试，收获了面试官礼貌又敷衍的微笑，随名片递过来的还有一句轻飘飘的“好的，那麻烦您回去等通知。”

能有通知才有鬼。

出了公司，周士原漫无目的地溜达着，只觉这天气将自己的心情具象化得淋漓尽致，全然忘记今天出门时看到今日有雨的天气预报，以及藏在大包小包未拆行李中的雨伞。