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    DD

    aoino_a0

    DONEパトロール帰りのシェリーさんとDDさんの話。

    『OZONEのジャケの話を』というリクエストをいただき仕上げさせていただきました。この二人の関係性が好きなので楽しく書けました。エアスケブご依頼ありがとうございました。
    走り行く街街 ガラスの向こう側に街並みが流れゆく。広いネメシスの世界は、普段よりもずっと早足に去っていった。
     抱えた紙袋に手を入れ、パッケージに入ったフライドポテトを探し出す。高速道路に乗る直前に買ったそれは少しだけ萎びていた。ふにゃりと柔らかなポテトを一本つまみ、口へと運ぶ。なめらかな白い歯で長い黄色を噛み切ると、すぐさま塩気と油気が口内に広がった。食べ慣れた味をどんどんと口に放り込みながら、シェリーは身体のすぐ隣、車の窓の外を眺める。透明なガラス越しの街並みは、相変わらず速度を出して後方へと流れていった。
     視線を街から運転席へと移す。ちらりと見た横顔は落ち着いたものだ。合成革のカバーで保護されたハンドルを操作する手付きはブレなど無い。スラリとした長い足はヒールの高い窮屈な靴に包まれているというのにアクセルペダルを器用に操っている。外装に反して古い型式のメーターは法定速度内であることを静かに示していた。安全運転そのものだ。開け放した窓に腕をかけ、片手でハンドルを操る姿勢は『安全』の文字には程遠いが。
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    hiim723

    DOODLE「その日が何の日なのかオレは知らない」
    失ったものを思い出しながら🐉と🐶が会話する話。足りないものを埋め合うみたいな補完的相棒関係が好き……。
    梵天軸、DDの🐉と🐶です。カプ要素は無いつもりですが、ココiイヌの民が書いているのでちょっと出てるかもしれないです。
    その日が何の日なのかオレは知らない普段は酒に弱い乾が龍宮寺にお世話されているが、一年に一回、龍宮寺がハメを外す日があることを乾だけが知っている。
    前日からやたらテンション高めの龍宮寺が「なぁ、イヌピー明日暇?」と話しかけてくる。毎年同じ言葉をかけられるので、いい加減覚えてしまった。
    あぁ、そろそろだったか。乾がそう思いながら「暇だよ」と返すと、「常連さんにいい酒貰ってさ。明後日休みだし、明日の仕事終わりにちょっと飲まねぇか?」といい笑顔で龍宮寺が続ける。
    乾は黙って頷きながら、長い金髪を束ねている青いシュシュを外した。

    ーーーーーー

    良いペースで酒を飲み進める龍宮寺の横で、乾は烏龍茶を口に含む。最初に注がれたビールは一口だけ飲んで机に置いていたので、とっくの昔に泡が無くなっていた。薄い麦茶みたいな色をしたそれを横目に色の濃い烏龍茶をコップに継ぎ足して、また一口飲む。それを繰り返しながら龍宮寺の話に相槌を打ち続けた。
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    rica_km

    PROGRESSDD煉獄の一目惚れからはじまる宇煉の1〜2章目です
    (某所でメスお兄さん攻めと言ってたやつですが、きれいでセクシーで優しいけどえちぃことは煉獄くんが期待するほどがつがつしないお兄さんだと思います…?)
    【続き03】https://poipiku.com/5529112/8887252.html
    全文 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=211936
    やさしい夜の雨(仮題)◆01〜02◆01
     一目惚れというものが本当にあるのだと思い知った時の衝撃。
     それは煉獄にとって忘れ難い、永遠のような一瞬だった。

     出会ったのは雨の日で、場所は交番だ。
     煉獄は財布を落としてしまったことに気付いて、駅や駅ビルに忘れ物の届出はないかの問い合わせをあちこちにしていた。そこでかなりの時間を要した後に、警察に届いているかもしれないと気付いて駆け込んだのが駅近くの交番だ。
     雨で濡れそぼった煉獄が駆け込んできたので、二人の警官と一人の先客は少し驚いた様子で入口を振り向く。警官の一人が煉獄に対応して空いていた椅子を勧めた。煉獄は弾む呼吸を抑え込みながらそこへ座る。
     もう一人の警官は先に来ていた大柄な男の前に立っていて、その人は手元へ視線を戻すと何かの書類へ記入を続けていた。少し長めの銀髪の人という印象があるだけで、周囲を見渡す余裕のない煉獄はほとんど顔を見ていない。
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