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    rw

    raixxx_3am

    DONERWのゲーセン事変(?)のちょっとあと、バスケの合間に貴澄くんと日和くんがおしゃべりしてるお話。恋愛要素はこの時点では特にないです。
    旭くんと郁弥くんもちょっとだけ出てくる。
    SCENE リズミカルにボールが跳ねる音に重なり合うように、キュッキュッ、と小気味よくソールが擦れる音が響き渡る。この音にも、もう随分耳慣れたものだな、だなんて感慨をいまさらのように受け止めている自分に気づいた時、ふっと笑みがこぼれる。
     屋外のコートでのプレーの開放感ももちろん気持ちいいけれど、風や陽射しの影響を受けない屋内の方が、その分だけプレーには集中できる。陽の光を直接浴びる事のない屋内プールで一年の大半を練習に明け暮れている身としては、風と光に晒されながら陸の上で思い切り身体を動かすのだって、なかなか新鮮な楽しみがあるのだけれど。

    「旭いけ、その調子!」
     激しい攻防戦の末にどうにかボールを手にした椎名くんの周りをぴったりと張り付くように、対戦相手がガードをかける。体格差はほぼ互角だが、だからこそ経験値の違いは如実に現れる。的確なタイミングで繰り出されるフェイクやテクニカルな低いドリブルを前に、水の中で鍛えたのであろう瞬発力溢れる動きや、諦めの悪さとあふれる熱意でカバーしながら一歩も怯む事なく奮闘するあたり、素人目に見ても中々見応えのある戦いになっているのが興味深い。
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