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    高杉

    ネオン(どシコりシコ太郎)

    DOODLE12/17に出るか出ないかシュレディンガーチャレンジしてる新刊の冒頭
    説明が多いんだけどこのくらいわかってもらわないとあんまり楽しめないかなと思うので
    坂本くんが高杉くんと久坂くん(あのクソ短えセリフ群から類推している)とお仕事先に向かうところ 岡田はなかなか出てこないので許して欲しい オリキャラのばあちゃんがよく喋る
    坂本くんと岡田くん 廃業酒蔵再生譚 坂本さん。
     運命ちゅうがはなぁ。運らぁ言うても、カミサマが決めよるもんじゃあのうてな。
     幾つもの選択が重なって出来よった、ただの結果を振り返ったもんながよ。
     やき、どうか後悔ばぁせんように、こん先んこと、考えとうせ。

    「うんめい……」
     つい先日、故郷の土地で聞いた依頼人の老女の言葉が頭に響く。
     ——いま、まさに自分は選択すべき時を迎えている!
     美丈夫はそう確信すると、観客の居なくなったトークステージの壇上へ駆け上がる。そして、その場に立ち尽くしている酒屋半纏を羽織った若い男の両腕をきつく掴んだ。
    「以蔵さん!」
    「へっ?」
     真正面からつかまえられて身動きも取れない男は、前髪に隠れて片方だけ覗く大きな眼をこぼれ落ちそうなほどに見開いた。
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    レイさん

    MOURNINGむかし書いてほっぽり出てたのが発掘されたので供養。吉原の中で勉強や楽器、勝負事を教えている訳あり高杉と、そこに売られてきた仔銀ちゃんの話し。モブが出しゃばるしとっても冒頭だけです。
    ちなみに銀ちゃんの育ての親は松陽先生で、亡くなって身寄りがないから売られてきた的な感じです
    吉原に住む訳あり杉×売られてきた仔銀ちゃ「旦那ァ、この子、買っちゃァくれやせんか?」
    「…………あ?」

    思わず眉を寄せて男を見た。汚い、痩せた顔が媚びるように上目で使いで笑っていた。見知った女衒を思わずまじまじと見つめてしまう。

    「お前、とうとう頭までやられたか。俺ァ楼主じゃねえって事まで忘れちまったたァな」
    「いえいえ、違ぇんですって旦那。旦那が女郎屋じゃねぇのは百も承知。その上でコイツを買って欲しいんです」

    何を言ってるのだろう、この男は。本当に頭がやられてしまったのか、と本気で心配になっていると、女衒は、実はね、と目を伏せて語り始めた。

    「いえ、このガキはね、旦那。ここから遠く、西国の方で買ったんです。しっかしコイツぁ、そっからずっともっとちいせぇ子供の面倒を見てくれてたんですよ、ええ。他の子がもう歩けねぇって泣き出した時にゃぁおんぶなんかもしちまって」
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