Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    ぴえ

    ミトコンドリア

    DONE『運命より、愛をこめて』

    記憶なし転生スラム街育ちショタ🦊が闇オークションで👹に買われて最終的にハピエンになる話
    The Words for You ミスタは自分の目を疑った。
     テーブルや椅子が倒されていない。脚も折れていない。灰皿も無けりゃマリファナも酒瓶も無い。ダッドがミスタの頭をよく打ち付けている煉瓦のカタマリも無い。どう贔屓目に見ても肉の詰まったズタ袋にしか見えないダッドは、戸惑うミスタの手を優しく引いた。昨日までいつものダッドだったのに、おかしい。気持ち悪い。
     ミスタは元々血色の悪い顔をさらに青くさせて、ひとつしかない椅子に怖々浅く腰掛けた。椅子に座るのは初めてだった。ママが生きてた頃、ミスタがほんのくにゃくにゃの赤ちゃんだった頃はいつもママに抱かれていたし、ママがジャンキーに殺されてからはダッドはミスタを自分の子どもどころかそもそも人間だとすら思っていなかったので、椅子に座る・食器を使うなどの人間的な/文明的な行為は許されていなかった。(その所為で足に変なクセがついてしまってうまく閉じられない)だから足が地面につかないのが落ち着かなくて、真新しい青い痣のあるコメカミに汗をかきながら、不安そうに細っこい両足を絡めていた。テーブルの端のまるい煙草の焦げ跡が、ダッドの肉に埋もれた小さい黄金虫みたいな目のようだった。
    8206

    akiajisigh

    PROGRESSこちら、鋭意製作中に付き途中まで。
    ひょんなことから知った『温め鳥』というワードに滾って勢いで書き始めた、
    鷹次男と雀四男の話

    *今後の展開で死ネタが入ります。
    *作者が強火のハピエン厨なのでご都合無理やりトンデモ展開でハピエンに持ち込みます
    いずれにしろまだ冒頭…完成時期も未定。
    それでも良ければご覧くださいm(_ _)m

    17:00追記。やっと温め鳥スタイルに漕ぎ着けた。
    温め鳥と諦め雀もう駄目だ。

    自分では来た事もない高い空の上。耳元には凍えるほど冷たい風がびゅうびゅうと吹きつける。所々の羽が逆立って気持ち悪いが、それを嘴で直す事もできない。何故ならおれは今、自分の脚より太い枝のような物で体中をがんじがらめにされている。背中に三本と腹側に一本、絡みついたそれに抑えつけられ、右の翼が変な形で伸びている。もう一本に挟まれた尾羽が抜けそうで尻もピリピリ痛む。さらに首を右側から一本、左から一本ガッチリ挟まれて身動きを完全に封じられ、最後の一本は茶色い頭にかかっている、その『枝』の先についた鋭利な爪が目の端にキラリと光り、思わず生唾を飲み込んだ。飲み込んだだけ、他は全く動けない。抵抗などできるはずもない。早々に諦めて斜めに傾いだ首のまま、見た事もないほど小さな景色が右から左に流れていくのを見送りながら、頭の中では自分のこれまでを見送り始めた。
    4624