ぴえ
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PAST【轟出】pixivで公開していた絵本風文体のハロパロ轟出。少し文章手直ししました。
途中死ネタがありますのでご注意ください。
一応最後は良い方向に向かいますがハピエンかメリバかは読み手様の解釈によると思います。
続編もザックリ考えているのでいつかかきたいです。
【不滅の薔薇と白いボロ切れ】むかしむかしのそのむかし。
大変美しい薔薇のような青年がありました。
青年と同じように美しい母は人間でしたが、力強く恐ろしい父は炎の神でした。
兄や姉達はごく普通の人間でした。
しかし、末息子である青年の強さ美しさ聡明さをいたく気に入っていた父神は、青年に祝福を与えました。
青年の心臓を神の国に移してしまい、青年は死なずびととなってしまったのです。
いつまでも若く美しく、どんな酷い怪我も見るまに治ってしまう死ねない身体になってしまいました。
この為に母は人々から「悪魔を生んだ魔女だ」と迫害を受け、心を病んでしまいました。
自分がいる限り、どこに行っても同じ扱いを受けるだろうと思った青年は母達の元を去りました。
呪われた永遠の命を得た青年の、長い孤独の日々が始まりました。
4474大変美しい薔薇のような青年がありました。
青年と同じように美しい母は人間でしたが、力強く恐ろしい父は炎の神でした。
兄や姉達はごく普通の人間でした。
しかし、末息子である青年の強さ美しさ聡明さをいたく気に入っていた父神は、青年に祝福を与えました。
青年の心臓を神の国に移してしまい、青年は死なずびととなってしまったのです。
いつまでも若く美しく、どんな酷い怪我も見るまに治ってしまう死ねない身体になってしまいました。
この為に母は人々から「悪魔を生んだ魔女だ」と迫害を受け、心を病んでしまいました。
自分がいる限り、どこに行っても同じ扱いを受けるだろうと思った青年は母達の元を去りました。
呪われた永遠の命を得た青年の、長い孤独の日々が始まりました。
雪印❄️☕
MOURNING今回は創作キャラによる痴漢パロのお話です。エロ描写,痴漢,既婚,兄貴がクズなので苦手な方はブラウザバック推薦します🙇♂️
ニルちゃん痴漢メインではありますが,さいごはハピエン(?)です……多分……(?)
password:ニルちゃんのB.Dに0つけた四数字 7428
ぽへ猫
DONE⚠️【ハピエンではない】⚠️金テン×明瞭
緑テン×青
の世界線の、明瞭の器として選ばれた青の残酷な運命
そしてその真実を知ってしまったが故の葛藤
残酷な真実と運命知りたくなかった真実
知らなければ、このままずっと幸せに
生きていけたかもしれない
運命とは
真実とは
時に残酷で無慈悲だ
物心着いた時には
すでにその人の屋敷で
沢山の愛情を注がれて暮らしていた
なんの疑いもしないその愛情が
本当は自分でなく
他の誰かに向けられていたとしたら……
自分の存在は
その誰かを守り、生かす為の器にすぎないと知ったら
今世での
運命の相手が
他に存在していたとしたら
自分の選ぶ選択で
他人の運命が
世界の運命が左右されるとしたら
時期と選択を見誤ったら
大切な友人達の未来が変わってしまうと知ったら
背負うものが大きすぎる
どうして自分なのか
どうして気付いてしまったのか
どうして…どうして……
貴方がくれた全てのものと
764知らなければ、このままずっと幸せに
生きていけたかもしれない
運命とは
真実とは
時に残酷で無慈悲だ
物心着いた時には
すでにその人の屋敷で
沢山の愛情を注がれて暮らしていた
なんの疑いもしないその愛情が
本当は自分でなく
他の誰かに向けられていたとしたら……
自分の存在は
その誰かを守り、生かす為の器にすぎないと知ったら
今世での
運命の相手が
他に存在していたとしたら
自分の選ぶ選択で
他人の運命が
世界の運命が左右されるとしたら
時期と選択を見誤ったら
大切な友人達の未来が変わってしまうと知ったら
背負うものが大きすぎる
どうして自分なのか
どうして気付いてしまったのか
どうして…どうして……
貴方がくれた全てのものと
yamagawa_ma2o
PROGRESS花怜現代AU音楽パロ完結編。幸せになあれ~~~!!!!!って魔法をかけながら書きました。ハピエンです。すみませんが、③以降は原作(繁体字版とそれに準ずるもの)読んだ人向きの描写がはいっています。
金曜日くらいに支部にまとめますが、ポイピク版は産地直送をコンセプトにしているので、推敲はほどほどにして早めに公開します。
よろしくお願いします。
花を待つ音④(終) コンサート本番、謝憐はどういうわけか花城の見立てで白いスーツを着ていた。
「哥哥、やっぱり俺の予想通りだ。すごく似合ってる!」
「本当かい? なんだか主役でもないのに目立ち過ぎないかな?」
「俺にとっては哥哥が主役だからね」
そう言って笑う花城はというと、装飾のついたシャツに赤い宝石と銀色の鎖のついたブローチをつけている。ジャケットとスラックスは黒いものだったが、ジャケットの裏地から見える光沢のある赤い生地が華やかさと季節感を演出していた。
師青玄も白いスーツだったが、彼の方が生成色寄りで謝憐は雪のように白いものという違いがあり、共通点と相違点が適度に見えて舞台映えする。師青玄は中に緑色のシャツを着ていて、謝憐はあまり中が見えないが、薄い水色のシャツを着ていた。
12350「哥哥、やっぱり俺の予想通りだ。すごく似合ってる!」
「本当かい? なんだか主役でもないのに目立ち過ぎないかな?」
「俺にとっては哥哥が主役だからね」
そう言って笑う花城はというと、装飾のついたシャツに赤い宝石と銀色の鎖のついたブローチをつけている。ジャケットとスラックスは黒いものだったが、ジャケットの裏地から見える光沢のある赤い生地が華やかさと季節感を演出していた。
師青玄も白いスーツだったが、彼の方が生成色寄りで謝憐は雪のように白いものという違いがあり、共通点と相違点が適度に見えて舞台映えする。師青玄は中に緑色のシャツを着ていて、謝憐はあまり中が見えないが、薄い水色のシャツを着ていた。
ミコノ
INFO5/4のイベントにて頒布するピエモンテ本のサンプルになります最初の話はWEB掲載済み作品で、後ろ4頁が描き下ろしのサンプルになります
沢山描きましたので、ご興味がありましたらお手に取っていただけますと嬉しいです 9
knksnbn
PROGRESS本文70P(奥付け1Pなので実質69P)のネームが切られたので粛々と下書きを進めていくシリアスハピエン全年齢なのでシリアスを中和する用のR18おまけ本もつけたいけどそこまでいくかな〜〜がんばろう
毎度絵文字くださって本当にありがとうございます!!マジで励まされてます、大感謝です…
hour(あわ)
DONE2024/04/14私いっつもリハビリしてるな?🤔
病んで疲れて文字を読むのも絵を描くのもボロボロな感じでしたけど
あんすたくんとしんくうちゃはわりと栄養剤でしたわ…
なんでか懐が寒いのですが💸笑
それにしても
やったなはぴえれ…
ひめるスカウトじゃないか…_(:3 」∠)_
去年の地獄が甦る(瀕死)
sumi_HJ
DOODLEどネタバレBeit CODストーリーとファンコンストーリー両方ネタバレ!!!!!!核心のネタバレある!
ピエールの話!
読んだ人はどうぞ!
未読の人はぜひストーリーを読んで欲しい…
まりも
MOURNING書きたいところまで辿り着かなかった恭ピエ鍵を開けると、家の中は明るく、ああ、やっぱり、と思った。
「恭二!おかえりなさい!」
そう言って現れたピエールが抱きついてくるのも予想通りだった。なぜなら、駐車場にSPさんの車があったからだ。ピエールは俺と付き合い始め、俺が鍵を渡してからはたまにこうして家で待っているようになった。
「ただいま、ピエール。……明日、オフか?」
「うん!」
これも予想通りの答えだった。ピエールは翌日オフの時しか、俺の家を訪れない。さっきの質問には下心しかなかったが、ピエールだってきっと同じだろうと思い、自分の中の恥ずかしさを誤魔化す。
「夕飯は食べたか?」
「うん、ボク、食べた!恭二は?」
と言いながら、ピエールの目線が俺の両手に行く。俺の持ってる袋にも気がついたはずだ。
1222「恭二!おかえりなさい!」
そう言って現れたピエールが抱きついてくるのも予想通りだった。なぜなら、駐車場にSPさんの車があったからだ。ピエールは俺と付き合い始め、俺が鍵を渡してからはたまにこうして家で待っているようになった。
「ただいま、ピエール。……明日、オフか?」
「うん!」
これも予想通りの答えだった。ピエールは翌日オフの時しか、俺の家を訪れない。さっきの質問には下心しかなかったが、ピエールだってきっと同じだろうと思い、自分の中の恥ずかしさを誤魔化す。
「夕飯は食べたか?」
「うん、ボク、食べた!恭二は?」
と言いながら、ピエールの目線が俺の両手に行く。俺の持ってる袋にも気がついたはずだ。
まりも
DOODLEまだ付き合ってない恭ピエ「恭二、みのり、またね!」
ピエールがそう元気に言う。三人での仕事が終わって、帰る頃には空はもう暗くなっていた。俺と恭二の家は同じ方向だけれど、ピエールの家はこの十字路を左に曲がった先にある。だから、いつもここで別れるのだ。ピエール一人だったら送って行くところだけど、いつも通りSPさんがいるからそうしなくても大丈夫だろう。
「またね、ピエール」
「またな……明日、一人の仕事だろ?がんばれよ」
恭二は視線を一瞬彷徨わせて、言うかどうか悩んだみたいだったけど、そう付け足した。ピエールは、ぱちりと瞬きをして、ふわり、と微笑む。暗いけれどその頬が色づいているのがわかって、俺まで微笑んでしまう。恭二の一言でここまで嬉しそうにするのだから、本当にわかりやすい。
2190ピエールがそう元気に言う。三人での仕事が終わって、帰る頃には空はもう暗くなっていた。俺と恭二の家は同じ方向だけれど、ピエールの家はこの十字路を左に曲がった先にある。だから、いつもここで別れるのだ。ピエール一人だったら送って行くところだけど、いつも通りSPさんがいるからそうしなくても大丈夫だろう。
「またね、ピエール」
「またな……明日、一人の仕事だろ?がんばれよ」
恭二は視線を一瞬彷徨わせて、言うかどうか悩んだみたいだったけど、そう付け足した。ピエールは、ぱちりと瞬きをして、ふわり、と微笑む。暗いけれどその頬が色づいているのがわかって、俺まで微笑んでしまう。恭二の一言でここまで嬉しそうにするのだから、本当にわかりやすい。
まりも
DOODLE恭ピエ夜の公園「恭二!またね!」
そう言って、くるりと背を向けたピエールの手を、咄嗟に掴んでしまった。ピエールが振り返る。その不思議そうな顔を見て、何を言ったらいいのかわからないまま慌てて口を開こうとする。でも、ピエールは俺が何か言う前に、ニコッと笑った。ちょっと待ってて、と言って離れた手に寂しくなってしまう。俺は、寂しかったのか、とそこで初めて気づいた。ピエールは、SPに何か言うとまた俺のところに戻ってきて、俺の手を優しく握った。
「恭二、行こう」
「……どこに?」
「恭二、行きたいところ、ある?」
首を振る。そもそも何がしたいわけではなかった。ただ、離れがたかっただけで。ピエールが俺の手を引くから、慌てて俯いていた顔を上げる。
2041そう言って、くるりと背を向けたピエールの手を、咄嗟に掴んでしまった。ピエールが振り返る。その不思議そうな顔を見て、何を言ったらいいのかわからないまま慌てて口を開こうとする。でも、ピエールは俺が何か言う前に、ニコッと笑った。ちょっと待ってて、と言って離れた手に寂しくなってしまう。俺は、寂しかったのか、とそこで初めて気づいた。ピエールは、SPに何か言うとまた俺のところに戻ってきて、俺の手を優しく握った。
「恭二、行こう」
「……どこに?」
「恭二、行きたいところ、ある?」
首を振る。そもそも何がしたいわけではなかった。ただ、離れがたかっただけで。ピエールが俺の手を引くから、慌てて俯いていた顔を上げる。
まりも
DOODLE恭→ピエ今はまだ、 今夜はいつもと変わらない、楽しいお泊まりになると、さっきまでのボクは思ってた。
恭二やみのりの家にテレビを観に行くのは珍しいことじゃない。反対にボクの家に二人が来ることもあった。ボクの家にもテレビはあるけど、大体ボクが観たい番組は315プロダクションの仲間が出てるものか、ボクたちBeitが出てるものだったから、観終わったら感想を言い合いたかった。だから、自然と三人で集まってテレビを観ることが多くなった。
今日は北斗のでている恋愛ドラマだった。みのりはロケで少し遠いところに泊まりの仕事で行ってしまったから、恭二と二人。ヒロインの憧れの人として登場した北斗は、大人っぽくてかっこよかった。番組が終わった後、恭二にそう感想を伝えると、恭二は複雑そうな顔をした。そのままリモコンを手に取ってボタンを押し、微かなパチ、という音とともにテレビの画面は真っ黒になる。何かまずいことを言っただろうか?なんだか、恭二の機嫌がよくない気がする。
3957恭二やみのりの家にテレビを観に行くのは珍しいことじゃない。反対にボクの家に二人が来ることもあった。ボクの家にもテレビはあるけど、大体ボクが観たい番組は315プロダクションの仲間が出てるものか、ボクたちBeitが出てるものだったから、観終わったら感想を言い合いたかった。だから、自然と三人で集まってテレビを観ることが多くなった。
今日は北斗のでている恋愛ドラマだった。みのりはロケで少し遠いところに泊まりの仕事で行ってしまったから、恭二と二人。ヒロインの憧れの人として登場した北斗は、大人っぽくてかっこよかった。番組が終わった後、恭二にそう感想を伝えると、恭二は複雑そうな顔をした。そのままリモコンを手に取ってボタンを押し、微かなパチ、という音とともにテレビの画面は真っ黒になる。何かまずいことを言っただろうか?なんだか、恭二の機嫌がよくない気がする。
まりも
DOODLE恭ピエ 恭二の手が、ボクの髪に触れる。珍しいな、と思った。だから、ついその指先を目で追ってしまう。
ボクたちが付き合い始めて少し経つ。と言っても、付き合う前と変わったところはほとんどなかった。ボクからのスキンシップが増えて、恭二もそれを黙って受け入れてくれるくらいだ。正直、拍子抜けだった。最初、ボクからの告白に、恭二は色々理由をつけて断ろうとした。それでも、一般的な意見だとかそういうのを抜きにして考えて、と言えば、観念して「好きだ」と言ってくれたのだ。晴れて付き合い始めたときには、きっとこれから恋人らしい日々が来るのだと舞い上がったものだった。でも、恭二はいつも通りで。告白のとき、あんなに真っ赤だった頬も、ボクから触れても変わりもしない。
1662ボクたちが付き合い始めて少し経つ。と言っても、付き合う前と変わったところはほとんどなかった。ボクからのスキンシップが増えて、恭二もそれを黙って受け入れてくれるくらいだ。正直、拍子抜けだった。最初、ボクからの告白に、恭二は色々理由をつけて断ろうとした。それでも、一般的な意見だとかそういうのを抜きにして考えて、と言えば、観念して「好きだ」と言ってくれたのだ。晴れて付き合い始めたときには、きっとこれから恋人らしい日々が来るのだと舞い上がったものだった。でも、恭二はいつも通りで。告白のとき、あんなに真っ赤だった頬も、ボクから触れても変わりもしない。
まりも
DOODLE恭←ピエ自覚するとき
新たな目的 出会ったばかりの頃の恭二は、傷ついたような瞳をしてた。それはきっと、ボクも同じだっただろうし、みのりだって上手く隠してはいたけど同じだと思う。だから、互いにその傷には触れないことは、暗黙の了解みたいなものだった。
それが変わってきたのは、いつだったのか、はっきりとはわからない。恭二は段々と自信を取り戻していったし、それに比例して、アイドルへの熱意も強まったようだった。ボクたちの、頼もしいリーダー。そんな様子に、みのりと顔を見合わせて笑い合ったのも一度や二度じゃなかった。
あるライブの後、プロデューサーさんと恭二の話している声が聞こえた。
「プロデューサー、見ててくれたか?これが『鷹城恭二』の実力だ!」
1565それが変わってきたのは、いつだったのか、はっきりとはわからない。恭二は段々と自信を取り戻していったし、それに比例して、アイドルへの熱意も強まったようだった。ボクたちの、頼もしいリーダー。そんな様子に、みのりと顔を見合わせて笑い合ったのも一度や二度じゃなかった。
あるライブの後、プロデューサーさんと恭二の話している声が聞こえた。
「プロデューサー、見ててくれたか?これが『鷹城恭二』の実力だ!」
まりも
DOODLE恭ピエ ボクが恭二に話しかける度に、触れてる互いの腕から振動が伝わる。恭二は上の空で、それでも焦ったような顔をして、宙を睨んでいた。ボクは知ってる。ボクの右手のすぐそばにある恭二の左手が握ったり開いたりしていることを。
ボクたちが付き合い始めて1週間。ボクが以前のように恭二に抱きつくと、恭二は固まって顔を真っ赤にしていた。もちろん、付き合う前はそんなことなかった。出会ったばかりの頃はスキンシップにびっくりしていた恭二も、最近では慣れてきたのだ。
それが付き合い始めて、元通りになってしまった。いや、元通りよりもっとひどいかも。ボクを意識するあまり過剰に反応してしまう恭二に、最初は確かにボクのことを恋愛対象として見てくれているんだ、と嬉しかった。でもそれも、最初の一回二回だけだった。恭二にもみのりにも、慣れるまではスキンシップは控えめに、と言われてしまって、ボクは正直恭二不足だった。だから、頬を赤く染めた恭二がしどろもどろになりながらも、一緒に映画を観ようと誘ってくれて、チャンスだと思った。恭二の家で二人っきりなら、誰の目も気にすることなく恭二に触れられる。そして、恭二にも慣れてもらうんだ。気合い十分なボクを、みのりが心配そうに見ていたことには、気がつかなかった。
3504ボクたちが付き合い始めて1週間。ボクが以前のように恭二に抱きつくと、恭二は固まって顔を真っ赤にしていた。もちろん、付き合う前はそんなことなかった。出会ったばかりの頃はスキンシップにびっくりしていた恭二も、最近では慣れてきたのだ。
それが付き合い始めて、元通りになってしまった。いや、元通りよりもっとひどいかも。ボクを意識するあまり過剰に反応してしまう恭二に、最初は確かにボクのことを恋愛対象として見てくれているんだ、と嬉しかった。でもそれも、最初の一回二回だけだった。恭二にもみのりにも、慣れるまではスキンシップは控えめに、と言われてしまって、ボクは正直恭二不足だった。だから、頬を赤く染めた恭二がしどろもどろになりながらも、一緒に映画を観ようと誘ってくれて、チャンスだと思った。恭二の家で二人っきりなら、誰の目も気にすることなく恭二に触れられる。そして、恭二にも慣れてもらうんだ。気合い十分なボクを、みのりが心配そうに見ていたことには、気がつかなかった。
まりも
DOODLE季節外れの海にいる恭ピエ「恭二!海だよ!」
そう言って楽しそうに俺の手を引く恋人に、誘ってよかった、と思う。
俺たちは今、撮影のため、この近くのホテルに泊まっている。数ヶ月後に流れるCMだから、季節外れの海で撮影をするのだ。人のいない海辺は寒いし、少し寂しくもある。おまけに日も暮れ始めている。それでもなんとなく、撮影の終わった後、ピエールを誘ってしまった。みのりさんも誘ったけれど、「デートの邪魔するほど野暮じゃないよ」とからかうように断られてしまった。デートのつもりはなかったけれど、ピエールはそのみのりさんの言葉に嬉しそうにしていたから、訂正もしなかった。
そんなことを考えていたから、ピエールが海の向こうを見つめ、黙っているのに気がつくのが遅れた。その顔を見ただけで、何を考えているのかわかってしまった。きっと、ピエールは国を離れたくて離れたわけじゃないと、止むに止まれぬ事情があったのだと、直接聞いたことはないけど、思っていた。それは、ピエールの言葉の端々から、母国を恋しく思う気持ちが伝わってきたからだ。きっと、Beitとして活動していて、315プロのにぎやかな仲間に囲まれていて、寂しいわけではないのだろう。でも、それとは別の感情であることは、俺にはわからなくても、察することはできた。
1105そう言って楽しそうに俺の手を引く恋人に、誘ってよかった、と思う。
俺たちは今、撮影のため、この近くのホテルに泊まっている。数ヶ月後に流れるCMだから、季節外れの海で撮影をするのだ。人のいない海辺は寒いし、少し寂しくもある。おまけに日も暮れ始めている。それでもなんとなく、撮影の終わった後、ピエールを誘ってしまった。みのりさんも誘ったけれど、「デートの邪魔するほど野暮じゃないよ」とからかうように断られてしまった。デートのつもりはなかったけれど、ピエールはそのみのりさんの言葉に嬉しそうにしていたから、訂正もしなかった。
そんなことを考えていたから、ピエールが海の向こうを見つめ、黙っているのに気がつくのが遅れた。その顔を見ただけで、何を考えているのかわかってしまった。きっと、ピエールは国を離れたくて離れたわけじゃないと、止むに止まれぬ事情があったのだと、直接聞いたことはないけど、思っていた。それは、ピエールの言葉の端々から、母国を恋しく思う気持ちが伝わってきたからだ。きっと、Beitとして活動していて、315プロのにぎやかな仲間に囲まれていて、寂しいわけではないのだろう。でも、それとは別の感情であることは、俺にはわからなくても、察することはできた。
まりも
DOODLE恭ピエ その瞳が愛おしそうに俺を見るのに、まだ慣れずにいた。二人で俺の部屋の畳に横になって、向き合いながら他愛のない話をしていた。その合間合間にピエールはそんな目を俺に向ける。まだ付き合い始めてひと月くらいだ。でも、ピエールにとって時間の長さは関係ないらしかった。むしろ、俺の踏ん切りがつかなくて待たせた分、今、こうして幸せそうに微笑むのかもしれなかった。
会話が、途切れる。ピエールの手がそっと、壊れやすいものでも触るかのように、俺の頬に触れる。そんな風に触れられたのは初めてで、ピエールへの愛しさで胸がギュッと苦しくなる。
「恭二、なんでそんな顔、するの?」
「……手を出すべきか、出さずにいるべきか、悩んでる」
868会話が、途切れる。ピエールの手がそっと、壊れやすいものでも触るかのように、俺の頬に触れる。そんな風に触れられたのは初めてで、ピエールへの愛しさで胸がギュッと苦しくなる。
「恭二、なんでそんな顔、するの?」
「……手を出すべきか、出さずにいるべきか、悩んでる」
まりも
DOODLE恭ピエこれからの話 ピエールが「母様がね、」と思わずといった風に口にする。きっと楽しい話なんだろう、そう思うのに、その言葉はそれ以上続かなかった。ニコニコと楽しげだった笑顔は消えて、紫の瞳は、視線を彷徨わせた後にカエールの王冠をじっと見つめる。
「ごめん……なんでもない……」
消えそうな声でそう呟く恋人に、俺は何もできずにいた。ピエールと旅行番組を観て、他愛もない話題で盛り上がった時のことだ。青い海と空、誰もいない砂浜を紹介するレポーター。
「次の夏は海でも行くか、仕事じゃない時に」
「……うん!海の家、楽しみ!」
そんな話をしていた。きっと二人とも同じ仕事のことを思い出していた。仕事も楽しかったけれど、付き合い始めたばかりの恋人と行くのもきっと楽しい。ピエールもワクワクしていたんだろう、思わずといった感じで口を滑らせたのは、普段は避けてるであろう家族の話だった。
1253「ごめん……なんでもない……」
消えそうな声でそう呟く恋人に、俺は何もできずにいた。ピエールと旅行番組を観て、他愛もない話題で盛り上がった時のことだ。青い海と空、誰もいない砂浜を紹介するレポーター。
「次の夏は海でも行くか、仕事じゃない時に」
「……うん!海の家、楽しみ!」
そんな話をしていた。きっと二人とも同じ仕事のことを思い出していた。仕事も楽しかったけれど、付き合い始めたばかりの恋人と行くのもきっと楽しい。ピエールもワクワクしていたんだろう、思わずといった感じで口を滑らせたのは、普段は避けてるであろう家族の話だった。
まりも
DOODLE恭ピエ ふと窓の外を見ると、オレンジ色に染まった空が見えた。
今日は一日オフで、ピエールが一緒に過ごしたいと言うから、いつも通り商店街にでも行こうかと思っていた。だけど、出かける直前に雨が降り出してあっという間にザアザア降りになったから、二人で顔を見合わせて「……やめるか」「うん……」なんて会話を交わして、予定を変更した。俺の家で何をするでもなく、一緒に昼食を作って食べた。それから、俺がゲームするのをピエールが見たり、ちょっとピエールもやってみたりした。俺は楽しいけど、ピエールは楽しいのか、と結局いつもと同じような過ごし方になってしまって、思う。でも以前、そう尋ねたらちょっと怒ったように、「恭二が、楽しい、ボクも楽しい!」と言われたから、同じことはもう聞かない。一緒にいたい、と言葉にするのはピエールの方が多いけど、きっと俺の方がいつもその時間を満喫してしまっている。
640今日は一日オフで、ピエールが一緒に過ごしたいと言うから、いつも通り商店街にでも行こうかと思っていた。だけど、出かける直前に雨が降り出してあっという間にザアザア降りになったから、二人で顔を見合わせて「……やめるか」「うん……」なんて会話を交わして、予定を変更した。俺の家で何をするでもなく、一緒に昼食を作って食べた。それから、俺がゲームするのをピエールが見たり、ちょっとピエールもやってみたりした。俺は楽しいけど、ピエールは楽しいのか、と結局いつもと同じような過ごし方になってしまって、思う。でも以前、そう尋ねたらちょっと怒ったように、「恭二が、楽しい、ボクも楽しい!」と言われたから、同じことはもう聞かない。一緒にいたい、と言葉にするのはピエールの方が多いけど、きっと俺の方がいつもその時間を満喫してしまっている。
まりも
DONEピエールの片思いな恭ピエ恋わずらい「恭二は、好きな人、いる?」
なんでそんなことを聞いてしまったのかは自分でもわからなかった。心臓がドキドキとうるさい理由も。
その日は、同じ事務所の仲間がテレビの芸能ニュースに出ると聞いて、恭二の家で一緒に見ることになった。みのりからは、朝早くからの仕事があるからと申し訳なさそうに断られた。きっと、録画しているかもしれないけど。テレビの中の見知った顔は、いつもよりキラキラと眩しくて、いつもだってもちろん大好きな仲間なのだけれど、アイドルってすごい!と思う。
ニュースが終わり、いくつかのニュースが続くが、お目当てが終わったから、ボクも恭二も少し手持ち無沙汰になった。そこに、別のニュースが流れる。アイドルの恋愛についての報道だった。どちらもあまり知らない人だから、そのことについてはあまり感想がなかった。でも、丁度この前みのりと話した内容に関係する部分もあって、自然と視線がテレビに釘付けになる。チラリと恭二を見れば、興味がないのか、机を眺めているようだった。恭二はどうなのかな……と思ったら、つい聞いてしまった。好きな人はいるのか、と。
3769なんでそんなことを聞いてしまったのかは自分でもわからなかった。心臓がドキドキとうるさい理由も。
その日は、同じ事務所の仲間がテレビの芸能ニュースに出ると聞いて、恭二の家で一緒に見ることになった。みのりからは、朝早くからの仕事があるからと申し訳なさそうに断られた。きっと、録画しているかもしれないけど。テレビの中の見知った顔は、いつもよりキラキラと眩しくて、いつもだってもちろん大好きな仲間なのだけれど、アイドルってすごい!と思う。
ニュースが終わり、いくつかのニュースが続くが、お目当てが終わったから、ボクも恭二も少し手持ち無沙汰になった。そこに、別のニュースが流れる。アイドルの恋愛についての報道だった。どちらもあまり知らない人だから、そのことについてはあまり感想がなかった。でも、丁度この前みのりと話した内容に関係する部分もあって、自然と視線がテレビに釘付けになる。チラリと恭二を見れば、興味がないのか、机を眺めているようだった。恭二はどうなのかな……と思ったら、つい聞いてしまった。好きな人はいるのか、と。
まりも
DOODLE恭(→)←ピエ片思い片思いを、している。その片思いの相手である恭二は、眠そうに一つ欠伸をした。それがもう一人のユニットメンバーであるみのりと同時だったから、なんとなくピンときてしまった。
「恭二、みのり、眠そう。……ミッカイ、した?」
「ピエール、その言い方は語弊があるって言っただろ……」
「そうだよ!恭二、密会したよね〜!」
ミッカイ、したんだ。いいな。と思ってしまう。ボクが大人になったらしてくれるとは言っていたけど、大人になるまであと何年も待たなければいけない。ふと、疑問が過ぎる。二人はどんなことをしているのだろう。楽しいことなんだろうとは思うけど。
「ミッカイ、何するの?」
「うーん、恋バナとか?」
「みのりさん」
咎めるような恭二は、それでも否定しない。コイバナもミッカイもよくわからない。それでも、恭二と過ごす楽しい時間が増えると思うと羨ましく思ってしまう気持ちもある。
639「恭二、みのり、眠そう。……ミッカイ、した?」
「ピエール、その言い方は語弊があるって言っただろ……」
「そうだよ!恭二、密会したよね〜!」
ミッカイ、したんだ。いいな。と思ってしまう。ボクが大人になったらしてくれるとは言っていたけど、大人になるまであと何年も待たなければいけない。ふと、疑問が過ぎる。二人はどんなことをしているのだろう。楽しいことなんだろうとは思うけど。
「ミッカイ、何するの?」
「うーん、恋バナとか?」
「みのりさん」
咎めるような恭二は、それでも否定しない。コイバナもミッカイもよくわからない。それでも、恭二と過ごす楽しい時間が増えると思うと羨ましく思ってしまう気持ちもある。
まりも
DOODLEピエールが帰国する前、最後の二人の時間な恭ピエ叶わなかった未来の話ピエールと二人ベッドに横になって、どんなことがしたいか、話す。どんな馬鹿げたことでもいい、と前置きをして。
「ボク、たこ焼き、食べくらべのお仕事、したい!」
「そんなに量食えなくないか?」
「食べられる!恭二は?」
らしいことを言うピエールに微笑ましさを感じながらも、悩む。言い出しっぺなのに全然考えてなかった。
「俺は……好きなゲームの舞台化を演じるとか?」
「戦うやつ?」
「ああ」
「恭二、似合う、思う!絶対、かっこいいよ!」
「……サンキュ」
いつも、こうやって褒めてくれるピエールに、たくさん自信をもらったと思う。
「でも」
「……やっぱり一番は」
「「ドームツアー!」」
声がそろって、二人で笑い合う。
「Beitで、やりたい!」
1289「ボク、たこ焼き、食べくらべのお仕事、したい!」
「そんなに量食えなくないか?」
「食べられる!恭二は?」
らしいことを言うピエールに微笑ましさを感じながらも、悩む。言い出しっぺなのに全然考えてなかった。
「俺は……好きなゲームの舞台化を演じるとか?」
「戦うやつ?」
「ああ」
「恭二、似合う、思う!絶対、かっこいいよ!」
「……サンキュ」
いつも、こうやって褒めてくれるピエールに、たくさん自信をもらったと思う。
「でも」
「……やっぱり一番は」
「「ドームツアー!」」
声がそろって、二人で笑い合う。
「Beitで、やりたい!」
まりも
DOODLE恭→ピエ全部ボクのせいにして 恭二の顔色が赤かったから、「恭二、具合悪い?」と聞きながら背伸びをして、おでこをコツン、と合わせたら、目の前の顔はさらに赤くなった。これは、以前熱っぽいボクに対してみのりがしてくれたことを真似ただけで、特に他意はなかった。でも、恭二の反応に気づかないほどボクは鈍くもなかった。
「……そういうこと、あまり軽々しくやるなよ」
恭二はそっぽ向いて怒ったように言った。でも怒ってないのも知ってる。
「軽々しく、やってない。Beitはファミリー、でしょ?」
首を傾げれば、グッと言葉に詰まる恭二。きっと恭二は自分の気持ちに気がついていて、これまでも押さえ込んでいたんだろう。……ボクに、気づかれないよう細心の注意を払ってきただろう。ボクが考えなしにあんなことをしたせいで、その努力は全部水の泡、だけど。
635「……そういうこと、あまり軽々しくやるなよ」
恭二はそっぽ向いて怒ったように言った。でも怒ってないのも知ってる。
「軽々しく、やってない。Beitはファミリー、でしょ?」
首を傾げれば、グッと言葉に詰まる恭二。きっと恭二は自分の気持ちに気がついていて、これまでも押さえ込んでいたんだろう。……ボクに、気づかれないよう細心の注意を払ってきただろう。ボクが考えなしにあんなことをしたせいで、その努力は全部水の泡、だけど。