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    使い魔

    chunpepyun

    MOURNING87ID光死亡IF(支部に上げてるやつ)の続き
    めちゃくちゃ短い
    使い魔の遺骸を引き取りに来たアゼとヘル
    ヘル光のつもり
    プロットレベルよ

    「やぁ、先日ぶりだね、ヘルメス」

     強く真っ直ぐに、焼き尽くしそうな瞳だといつも思う。

    「忙しい所すまない、アゼム」
    「いや、いいんだ。早速だが私の使い魔の元へ案内してくれるだろうか」

     ヒュペルボレア造物院内で見つかった使い魔の遺体。その使い魔はアゼムの使い魔を名乗っていたが為に他の魔法生物達と同じ様に土塊に還す事もできず本人を呼ぶ事となった。

    「そう、この子が、」

     小さな獣人型の女の子。その肉はもう固くなり色はない。

    「ありがとう。この子は私の方で引き取らせてもらう」
    「…本当に、すまない、誰も記憶がない為に詳細はわからないのだが、おそらくあの日の事故でその子は」

     エルピスの職員達が口々に語ってくれた使い魔。よく手伝い、聡明で、不思議な生き物。きっとあの日も共にいた。メーティオンとも、ヘルメスとも親しかった。それなのにその記憶は焼け爛れて、真っ白い光の中で、何も、何も思い出す事はできない。ただ心に残るのは痛みと後悔や苦しさだけで、その生き物を見る事すら苦しくなる程で。
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    shiraseee

    DONE死神と使い魔の凪茨のおはなし。
    最初はずっとモブ視点→凪砂視点になります。
    内容自体は明るめにしていますが、扱う題材が魂や死神など暗めのものですので、何でも大丈夫な方向けです…!
    古書店営む凪砂が書きたかったのに、謎のパロディになりました。後半いちゃつき?だします。
    オチはそのうち書き直す…
    死神の古書店────────


    この街に何十年と住んでいるけれど、今日初めてこんな路地裏に入った。ビルとビルの隙間を抜け、色んな建物を横切ってまるで導かれるようにたどり着いたのは、赤いレンガ造りのこぢんまりとした家。どうしてこんなところに家が?という疑問を抱きつつ近づくと、家の前にある花壇の花たちが迎えてくれた。見ると先程水をあげたばかりなのかしっとり濡れていて、花弁から水滴が垂れていた。小さくて可愛いな。そういえば昔、花の世話をしたことがあったが、しっかり管理出来ずすぐに枯らしてしまったことがあったと思い出した。
    薄暗いはずの路地裏へ、いつの間にかその家の周りに陽の光が差し込んでいて少し幻想的にすら思えた。ふと顔を上げる。よく見るとドアの上にひどく掠れた文字で、『本屋』と辛うじて確認出来た看板。一軒家でないことが分かったけど、やはり浮かぶのは何故こんなところに?という疑問。考えていても始まらないか、とまず窓から中を覗く。
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    みすみ

    MOURNING最早、ハロウィンてなんだろう、なネタその2(愛暦/アダ暦)です。
    書いて行くうちに、予定とだいぶ変わってしまいました……。
    🧛‍♂️の❤️さんと、その使い魔な🐱🌺くん。それと、🐺な🐍さんも登場します。
    パロな上にかなりの独自設定が入ってますので、いつも通りなんでも許せる方向けです。ぼんやりと中世ヨーロッパ辺りをご想像いただけますと幸いです💦
    そのままの君で 暦は、所謂使い魔と呼ばれる存在である。
     使い魔と言っても、種族も様々、誰に仕えるかも様々だ。猫魔族である暦が契約しているのは、吸血鬼の男だ。
     普通、猫魔族を使い魔に選ぶのは魔法使いが多い。人間の間でも、魔法使いと言えば黒猫、と連想するくらいだ。暦も、そう思う。
     けれど、それは叶わなかった。
     猫魔族は一般的に黒毛の者が多く、次いで白、茶やサビ柄が僅かに居る程度。そんな中、暦は生まれついての赤毛だった。
     いつからかは覚えていない。気がついた時には、路地裏でゴミを漁る生活をしていた。
     恐らく捨てられたのだろうというのは、暦を見た同族の反応でぼんやりと理解した。街中で使い魔として見かける猫魔族の中に、暦と同じ色をした者は居なかったから。
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