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    ゴア

    髭泥棒ver.1.8

    DOODLEヤキモチ妬きちゃんのマイクのゴアマイです
    無題「……」
    「…………」
    「………………」
    クライゴアは背後にぴっとりとついてまわる助手に内心ため息をついた。

    ここ最近のクライゴアは、クリナという新しい……と言っても製造自体は己も忘れるほどの前なのだが……ロボットを迎え入れたためとても忙しかった。何しろ彼女は、長年放置された恨みつらみと帰ってこれた喜びでクリナ当人でも言語化できないような複雑な精神状態になっており、辛い記憶(データ)だけ消そうにも何重にもプロテクトが掛けられ、無理に消そうものなら良くてデータ破損、悪くて自我崩壊を引き起こす可能性がある状態だったのだ。そのためまずはクリナと今までの時間を取り戻すように、カウンセリングやメンタルケアも兼ねてたくさん触れ合い、話し合う必要があった。それに室内用のロボットである彼女を野外放置していたため内外問わず体の節々にガタが来ており、1日2日ではとても修理しきれないような状態であったため、ここ2、3ヶ月はつきっきりで世話を焼いていたのだった。ペニーにも時折手伝ってもらい、なんとか体の方の整備が完全に整った頃、ペニーにクリナをぜひ女子会……それも1泊2日の小旅行……に連れていきたいと申し出られたときは面食らったが、いつまでも自分ひとりと対話するより多種多様な人間と接した方が情緒が育まれるだろう、とクライゴアは何かあったらすぐ連絡することを条件にその申し出を受け入れた。
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