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    ユエ

    misuhaya

    DONEタル鍾webオンリー開催おめでとうございます!
    タルが自分のお誕生日にり〜ゆえに戻ってくるおはなし。ほのぼの
    とりあえずさっきの続きといこうか からりとした日差しが照り付ける。先日いたドラゴンスパインでは冬国育ちだからか特に寒さに凍えることもなかったが、その分暑さには弱く額にはじわりと汗が滲む。同乗している者は暑いと口にはするものの表情は涼しげで今の暑さはまだ序の口だと言うことに気付かされた。ぐいと乱暴に拭えば、視界に広がった鮮やかな街並み。半日ほどの距離だったものの今すぐにでも船を降りたい衝動に駆られる。離れる時はもう帰ってこないかもよなんて飄々としていたが、いざ長く離れてみるとホームシック…とまではいかないがどこか落ち着かなかったことは内緒だ。
     ようやく会える。手紙も出したけれど読んでもらえただろうか。徐々にスピードを落としていく船は港で手を振る者たちの側で止まった。肩に掛けていた上着を手に取り、まってましたと言わんばかりに足早に船を降りる。きょろ、とあたりを見渡せば、目的の人物がゆるやかに手を振っていた。尾のように長くグラデーションがかった髪、切長の目を彩る石珀色、璃月人の中でもすらりと伸びた手足は久しぶりにみた姿にこくりと喉が鳴った。
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    ichizero_tkri

    MAIKING🌟🎈 🍂💀のまとめ①

    狐狸の主🌟と餓者髑髏を統べる🎈
    いろんな捏造設定がたくさんありますゆえご注意。
    幼い頃から、人ならざる者の姿が見えた。
    成長するにつれて、それが自分以外には見えていないこと、見えると公言するのは芳しくないのだということ、そしてそれらを妖怪や怪奇と呼ぶのだということを知った。

    別段、困ったことはなかった。たまに見える彼らは大した悪さをしてるわけでもなく、少し叱ればこちらの言うことも素直に聞く。暇で仕方ない時や孤独が恐ろしく思う時は、それを察するように彼らが周りに集まって慰めてくれた。寧ろ良いことばかりじゃないかとさえ思っていた。

    だから彼らに頼られて、一つの妖怪の主となって不浄を食ってほしいと縋られた時も、類は面白そうだと、悪くないなと思ったのだ。

    「ッ……ふ、はぁ………っ」

    古びた神社に蔓延る不浄を、従えた餓者髑髏に食わせる。少量だが生まれつき持ち合わせていたらしい妖力と彼らの力を合わせれば、大抵の不浄には対峙できた。それを餓者髑髏に食わせる時は主君として力を繋いでいるせいか、そこに含まれた負の感情の一部がこの身に流れ込み僅かな苦痛を伴うがそれも一瞬のこと。心配してわらわらと周囲に集まる小さな妖怪たちに、類はなんともないよと笑ってみせた。見上げた空はゆっくりとその黒々とした膜を失っていく。彼らが作った妖の結界が解けた証拠だ。
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