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    ichizero_tkri

    @ichizero_tkri

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    ichizero_tkri

    DONE12/12頒布の将参(🌟🎈)同人誌の書き下ろし分の、🔞シーンをカットしたものをこちらに再録します。
    行為を匂わせる描写はありますが、18歳以下の方もお読みになれる全年齢対応編集版になっています。
    ◆それから愛は未来を唄う


    「──うむ、良い報告書だ。ありがとう、下がっていいぞ」

    部下の一人から差し出された報告書に、ツカサは微笑を携えて頷く。ありがとうございます、と返した部下は深々と頭を下げ、その傍に控える元参謀にも和やかに会釈をして執務室を去っていく。未だ慣れないながらも、ルイも小さく頭を下げる。

    かつて──大臣に道具として飼われていた頃は、こうも心穏やかに職務に励むことなどあっただろうか。それを労わるように頭を下げられることなど。ツカサにこの心身を捧げ、仕えるようになってからもう随分と経つが未だ、慣れない。──というよりは、落ち着かない、気恥ずかしいという言葉の方が相応しいのかも知れない。

    一人静かに戸惑うルイを横目に、ツカサは先刻受け取った報告書に再度視線を落とす。黒い油の研究経過報告書。あの大臣が、ルイを遣わしてまで奪おうとした理由もわからないでもない。どうやらルイは、現存する大臣の部下の中でもとりわけ実力のある人物であったらしい。それだけ早々に心を殺して操り人形になることを選択した結果なのだろうと思うと、手離しに褒めてやれる気分にはなれない。いつか見た夢の、幼い姿の彼を思い返す。あんなに小さな頃から、家族という拠り所を失い一人苦悶の中生きてきたのだろう。ツカサはその顔に痛みを浮かべる。この幼子の道筋に思いを馳せる度、同等と呼ぶには傲慢な感情に胸が痛むのだ。
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    DOODLE🌟🎈 🤍⚜🖤⚜
    ⚠️盲目ネタの取り扱い有


    鍵垢で話していた盲目黒百合🎈とお世話係的な白百合🌟のさわりのようなものです。中身を書く予定は今のところない。
    特殊設定になりますのでご注意ください。

    ⚠️⚠️⚠️
     黒百合🎈が盲目、臆病で控えめな性格、すぐ涙ぐむ癖がある。一応貴族だが天涯孤独の身。
     白百合🌟は支援団体的ななにかから派遣されたお手伝いさん。家政夫的な雰囲気。敬語紳士。
    ガタタン!と大きな音がして、司は手にしていた箒を放り出して階段へと駆け込む。そこにはひっくり返った屋敷の主がいて、焦った様子で手すりを探して手を振り回していた。

    「類さん! 大丈夫ですか!?」
    「あ、ぁ……司くん、えと、ごめん……大丈夫だよ」

    目線も合わないまま、大きな音を立ててごめんなさいと彼は頭を下げた。そんなことは気にしないでくださいと微笑むが、その表情は彼には届かない。お怪我はありませんかと司が肩へ手をかければ、類はびくりと肩を震わせて笑った。

    「へ、平気だよ……ちょっと踏み外しちゃって。どこも、痛くないよ、大丈夫」
    「……立てますか?」
    「う、うん、立てる。えと、手すり、えと……」

    困った様子で手を彷徨わせる姿を、不謹慎にも可愛らしいと思いながら自分の手で掬い上げた。
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    ichizero_tkri

    DOODLE🌟🎈 将参
    拙作「それから迷子は愛を知る」の世界線の話
    参謀をいじめたくなりました。続くかは未定です。

    以下の要素を含みます。
    ・参謀が可哀想
    ・参謀がモブに罵倒される
    ・嘔吐表現有
    その日は壊れた橋の修繕に手を貸すために、将校を参謀や部下を引き連れて町へ出ていた。存外作業は順調に進んでおり、明日までかかる予定だった修復は夕方頃には片が付いた。対応が早くて助かったよと町の民たちがそれぞれに感謝を述べてくるのをルイは戸惑いを必死に飲み込んだ様子で対応していて、ツカサはそれを眺めて密かに口角を上げていた。
    いつか、自分から与えられる愛情以外でも、他者から向けられる感情を上手に受け止められるようになってくれればいいなと、ツカサはどこか微笑ましく彼を見守っていた。

    そうして戻った館は、大勢が橋の修繕作業に出向いていたため手薄だった。開こうとした執務室の扉の向こうにその気配を感じて、ツカサとルイはほぼ同時に剣を手に取った。木製の扉を蹴破り、予想通り室内に潜んでいたそれが飛びかかってくるのに合わせて刃を振った。二つのそれが刺客の手足にそれぞれ傷を作り、暗殺者は鈍い悲鳴を上げながらその場に倒れ込んだ。
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    DOODLE🌟🎈 将参
    拙作「それから迷子は愛を知る」世界線の話

    以下の要素を含むご都合話です。ご注意を。
    ・たぶん夢オチ(重要)
    ・将校が参謀のセカイに迷い込む夢オチ
    ・参謀ショタ化の夢オチ
    ・参謀のセカイのミクが出てくる夢オチ
    目を覚ませばそこは花畑だった。しかしあの森の中のそれとは違い見覚えはない場所で、ツカサはどうしてこんなところに迷い込んだのだったかと悩んで、次第に考えるのを諦めた。直前の記憶が殆どなく、どこか現実味がなかったからだ。

    「……ルイ?どこだ?」

    ここに愛しの彼がいる確証はなかったが、なんとなくいないはずがないと思った。なにせ彼は自分の傍に在ることを何より望み、王命なのだから常に共にいなくてはならないなどと言い訳半分に宣うほどツカサのことを好いてくれているのだ。見知らぬ場所に迷い込んだくらいで安々と離れてくれるような子でないことは、ツカサが最も理解していた。

    広い花畑を、彼を探してツカサは歩く。見上げた空は雲一つない晴天で、代わりに近くで祭りでもあるのだろうか、色とりどりのバルーンが飛んでいる。そういえば、彼とショーを見に馬車で訪れた街でも同じように風船が飛んでいたっけと思い出しながら歩くツカサの視界に、ようやく人影が現れる。一瞬ルイかと期待して、しかし別人のシルエットに落胆を隠しきれないままツカサは歩み寄った。
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    ichizero_tkri

    MAIKING🌟🎈 🍂💀のまとめ①

    狐狸の主🌟と餓者髑髏を統べる🎈
    いろんな捏造設定がたくさんありますゆえご注意。
    幼い頃から、人ならざる者の姿が見えた。
    成長するにつれて、それが自分以外には見えていないこと、見えると公言するのは芳しくないのだということ、そしてそれらを妖怪や怪奇と呼ぶのだということを知った。

    別段、困ったことはなかった。たまに見える彼らは大した悪さをしてるわけでもなく、少し叱ればこちらの言うことも素直に聞く。暇で仕方ない時や孤独が恐ろしく思う時は、それを察するように彼らが周りに集まって慰めてくれた。寧ろ良いことばかりじゃないかとさえ思っていた。

    だから彼らに頼られて、一つの妖怪の主となって不浄を食ってほしいと縋られた時も、類は面白そうだと、悪くないなと思ったのだ。

    「ッ……ふ、はぁ………っ」

    古びた神社に蔓延る不浄を、従えた餓者髑髏に食わせる。少量だが生まれつき持ち合わせていたらしい妖力と彼らの力を合わせれば、大抵の不浄には対峙できた。それを餓者髑髏に食わせる時は主君として力を繋いでいるせいか、そこに含まれた負の感情の一部がこの身に流れ込み僅かな苦痛を伴うがそれも一瞬のこと。心配してわらわらと周囲に集まる小さな妖怪たちに、類はなんともないよと笑ってみせた。見上げた空はゆっくりとその黒々とした膜を失っていく。彼らが作った妖の結界が解けた証拠だ。
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