カリフラワー
DONEマ右ワンライ/ルスマヴェ/お題「手入れ」さらっとお題を撫でたくらいの話で恐縮です。マーヴの作業風景を眺めながらもやもや考えるルスの話です🐓💭
あなたのそんなところが 乾いた風がハンガーに吹き込み、風に運ばれた砂が外と中の境界を曖昧にする。ぶつぶつと何かを呟く声。「ああ、あれが要るんだった」大きな歩幅で道具を取りに行く長い脚。俺には名前もわからない道具を迷いなく掴む小ぶりな右手。
「ブラッドリー、せっかく来てくれたのに構えなくて悪いな」
愛機の元へ戻ったマーヴは振り返って言った。するとソファに寝そべる俺と目が合い、マーヴは可笑しそうに笑い出した。太陽が動き、さっきまで影に覆われていたソファと俺の顔が、扉から差し込む強い陽の光に照らされているのだ。
「ほんと、俺はマーヴに会いに来たのにね。これじゃ帰る頃には丸焼けになっちゃう」
「すまない、もう少し待ってくれ」
マーヴは笑いながらもう一度謝罪した。
2728「ブラッドリー、せっかく来てくれたのに構えなくて悪いな」
愛機の元へ戻ったマーヴは振り返って言った。するとソファに寝そべる俺と目が合い、マーヴは可笑しそうに笑い出した。太陽が動き、さっきまで影に覆われていたソファと俺の顔が、扉から差し込む強い陽の光に照らされているのだ。
「ほんと、俺はマーヴに会いに来たのにね。これじゃ帰る頃には丸焼けになっちゃう」
「すまない、もう少し待ってくれ」
マーヴは笑いながらもう一度謝罪した。
カリフラワー
DONEマ右ワンライ/ルスマヴェ/お題「香り」イメージはDi○rの某香水です。香水の発売時期と願書事件が近そうだったので…。
This Scent この世で一つだけ、忘れられない香りがある。重く絡みつく、最も嫌いな香り。あれから二十年経ってもいまだ憎しみのような落胆のような、言葉にもできない苦しみを思い出す。知らない間に俺の夢をうんと遠くへと捨て去り、そのことに言い訳もしなかったあの人の香り。
アナポリスへ提出した書類の不備があの人の仕業だとわかった後、俺は震える声で彼を呼び出した。家まで来させて一体何を言ってほしかったのか、今の俺にもわからない。だけどその時の俺は人生で一番の怒りと絶望を抱えていて、なのにそれを吐き出す相手は俺をそんな暗闇に突き落とした張本人だった。眩いほど白いTシャツ。青いジーンズ。その裾に隠れた派手なカウボーイブーツ。伏せた目から消えた光はどこへいったのか。
3174アナポリスへ提出した書類の不備があの人の仕業だとわかった後、俺は震える声で彼を呼び出した。家まで来させて一体何を言ってほしかったのか、今の俺にもわからない。だけどその時の俺は人生で一番の怒りと絶望を抱えていて、なのにそれを吐き出す相手は俺をそんな暗闇に突き落とした張本人だった。眩いほど白いTシャツ。青いジーンズ。その裾に隠れた派手なカウボーイブーツ。伏せた目から消えた光はどこへいったのか。
カリフラワー
DONEマ右ワンライ/ルスマヴェ/お題「動物」ゴールデンレトリバーと住んでほしすぎる
マディ、ピート、ブラッドリー 何かが頬に触れる。それは髪を撫で、また頬を通って肩を撫でた。手だ。それも大きく温かい手。
「マーヴ、おはよ」
掠れた朝の声。ブラッドリーの声。
「んん……おはよう」
目を開くとブラッドリーは床に膝をついて、ベッドで眠る僕を見つめていた。
「よく眠れた?」
「ああ、眠れたよ」
答えながらあくびが漏れた。ブラッドリーは小さく微笑み、さっき手を触れた僕の頬にキスをした。
ブラッドリーのいるバージニアを訪ねて四日目。ブラッドリーは毎朝僕より先に起きていた。僕を起こす時、彼は決まって同じことを言って笑う。「俺、いつもはこんなに朝早くないんだよ」僕がいるから、興奮して早く目が覚めてしまうらしい。彼を子どもみたいだと思うことは時々あるが、まさか朝一番にそう思わされるとは、東海岸に来るまで予想もしていなかった。
4400「マーヴ、おはよ」
掠れた朝の声。ブラッドリーの声。
「んん……おはよう」
目を開くとブラッドリーは床に膝をついて、ベッドで眠る僕を見つめていた。
「よく眠れた?」
「ああ、眠れたよ」
答えながらあくびが漏れた。ブラッドリーは小さく微笑み、さっき手を触れた僕の頬にキスをした。
ブラッドリーのいるバージニアを訪ねて四日目。ブラッドリーは毎朝僕より先に起きていた。僕を起こす時、彼は決まって同じことを言って笑う。「俺、いつもはこんなに朝早くないんだよ」僕がいるから、興奮して早く目が覚めてしまうらしい。彼を子どもみたいだと思うことは時々あるが、まさか朝一番にそう思わされるとは、東海岸に来るまで予想もしていなかった。
カリフラワー
DONEマ右ワンライ/ルスマヴェ/お題「電子機器」モブ視点。もだもだ。
応答すべき彼からの着信「あ〜クソ」
やっちまった、スマホがない。どこかに置いてきてしまった。たぶんロッカーの中だろう。まあでも、心配する必要はない。昼時の食堂には、タイミングよくあいつが現れるから。
「なあ、ルースター」
鼻歌の主を見ることもなく声をかけた。
「なんだよ」
その返事は呼びかけた名前と同じ人間の声だった。振り返ると、ルースターは退屈そうにあくびをしているところだった。俺の後ろに並び、同じく俺の方を見ることもなくただ配膳される昼飯を目で追っている。
「ちょっとスマホ貸してくれ」
「自分のは?」
「ロッカーに入れてそのまま忘れてた」
あっそ、とルースターは短く呟き、トレーを片手で持ち直してポケットを探った。そして「ん」とスマホで俺の肩を叩いてそれを寄越した。やはり海軍で持つべきものは、深入りしてこない友人だ。
4536やっちまった、スマホがない。どこかに置いてきてしまった。たぶんロッカーの中だろう。まあでも、心配する必要はない。昼時の食堂には、タイミングよくあいつが現れるから。
「なあ、ルースター」
鼻歌の主を見ることもなく声をかけた。
「なんだよ」
その返事は呼びかけた名前と同じ人間の声だった。振り返ると、ルースターは退屈そうにあくびをしているところだった。俺の後ろに並び、同じく俺の方を見ることもなくただ配膳される昼飯を目で追っている。
「ちょっとスマホ貸してくれ」
「自分のは?」
「ロッカーに入れてそのまま忘れてた」
あっそ、とルースターは短く呟き、トレーを片手で持ち直してポケットを探った。そして「ん」とスマホで俺の肩を叩いてそれを寄越した。やはり海軍で持つべきものは、深入りしてこない友人だ。
カリフラワー
DONEマ右ワンライ/ルスマヴェ/お題「手伝って」前回のワンライ『空でもどこでも』の続きの話。
推しカプの休暇を終わらせるのが好き
居ても立っても居られない「ただいま〜おかえり〜」
家に響くブラッドリーの声。スーツケースのキャスターがころころと音を立て、やがて止まる。
「マーヴ、荷物は適当に置いといて」
妙にしっかりした彼の言葉が、なんだか可笑しい。
「何笑ってんの、マーヴ」
「……いや、なんでもない」
休暇を終え空港を出た僕たちは、少しずつ明るくなり始めた空の下、ゆったりと車を走らせ家路についた。上空でブラッドリーと共に過ごす誕生日は格別に幸せだった。だけど家に着いてしまえば、もう楽しかった休暇はおしまいだ。明日からは二人揃って操縦席に逆戻り。ブラッドリーは何も言わないが、きっと彼の心の中では休暇が終わる不満をぶつぶつこぼし続けているのだろう。背中が寂しそうに曲がっている。
2417家に響くブラッドリーの声。スーツケースのキャスターがころころと音を立て、やがて止まる。
「マーヴ、荷物は適当に置いといて」
妙にしっかりした彼の言葉が、なんだか可笑しい。
「何笑ってんの、マーヴ」
「……いや、なんでもない」
休暇を終え空港を出た僕たちは、少しずつ明るくなり始めた空の下、ゆったりと車を走らせ家路についた。上空でブラッドリーと共に過ごす誕生日は格別に幸せだった。だけど家に着いてしまえば、もう楽しかった休暇はおしまいだ。明日からは二人揃って操縦席に逆戻り。ブラッドリーは何も言わないが、きっと彼の心の中では休暇が終わる不満をぶつぶつこぼし続けているのだろう。背中が寂しそうに曲がっている。
IZUMI
TRAINING #M右ワンドロワンライ に遅刻2023/11/23 FLY BY SP2023発行の『アソートセット』に収録しました。
ハンマヴェ/お題:これからもよろしく 若い頃、人肌恋しくてやんちゃしたことがある。その時の経験から自分が男女どちらとも交渉を持てることを知っていた。一定期間付き合うのは女性が多く、男はもっぱらワンナイトであったが。
だから彼から交際を申し込まれた時に同性であることが障壁になるかと問われて即答ではなかったものの否定したし、年齢差においてもそうだった。お互いいい年の大人だ。
ただ、互いに古い慣習の残る組織に属しているため――自分はもう長いこと在籍しないだろうが、相手は将来有望だ。その妨げにはなりたくないと正直に告げた。正直であることが一番誠実であると身を持って学んだため、彼にもそうした。
自分が君にとって相応しいかと考えた時、僕はそう思えない、と。
3737だから彼から交際を申し込まれた時に同性であることが障壁になるかと問われて即答ではなかったものの否定したし、年齢差においてもそうだった。お互いいい年の大人だ。
ただ、互いに古い慣習の残る組織に属しているため――自分はもう長いこと在籍しないだろうが、相手は将来有望だ。その妨げにはなりたくないと正直に告げた。正直であることが一番誠実であると身を持って学んだため、彼にもそうした。
自分が君にとって相応しいかと考えた時、僕はそう思えない、と。
IZUMI
TRAINING #M右ワンドロワンライ に遅刻2023/11/23 FLY BY SP2023発行の『アソートセット』に収録しました。
グスマヴェ/お題:真夜中 洋上任務に就くと、寄港時を除けば月単位で地面から遠ざかる。つまりは娯楽の補給からも遠ざかるので各々自由時間を過ごすためのツールを乗艦の際に持ち込むのが常である。
しかし持ち込める量に限界があり貸し借りにも限界がある。レパートリーも乏しい。退屈は人を愚かにするので、自由時間をいかに有意義に過ごすかは実は大切なのだ。
ニック・ブラッドショーは同僚をカモにするカードゲームに飽き──あまりやりすぎるのも人間関係に悪影響を及ぼすのでほどほどが肝心だ──、ピート・ミッチェルは持ち込んだ本はおろか資料室においてある歴史書まで読み尽くし、もう暗記してしまっている戦闘機のマニュアルを惰性のままにめくる。ようするに彼も飽きてしまっていた。
3057しかし持ち込める量に限界があり貸し借りにも限界がある。レパートリーも乏しい。退屈は人を愚かにするので、自由時間をいかに有意義に過ごすかは実は大切なのだ。
ニック・ブラッドショーは同僚をカモにするカードゲームに飽き──あまりやりすぎるのも人間関係に悪影響を及ぼすのでほどほどが肝心だ──、ピート・ミッチェルは持ち込んだ本はおろか資料室においてある歴史書まで読み尽くし、もう暗記してしまっている戦闘機のマニュアルを惰性のままにめくる。ようするに彼も飽きてしまっていた。
nano
DONEかなり遅れての参加で迷ったんですが、主催様のお言葉に甘えてアップさせていただきます!
お題「キス」(ルスマヴェ)をお借りいたしました。
悪戯っ子🐺とそれに振り回される🐔なお話です
@mbttmdrwr
#M右ワンドロワンライ 2
IZUMI
TRAINING #M右ワンドロワンライ に遅刻参加。お題ガチャ『受けをお世話するかもしれない攻めガチャ』からシチュエーションをいただきました。
が、できあがってみたら『攻めをお世話する受け』でした。
2023/11/23 FLY BY SP2023発行の『アソートセット』に収録しました。
アイマヴェ/お題:快晴 トム・カザンスキーと言えば、トップガンの首席卒業者、常に冷静沈着で正しい判断を行う者、出世頭等々彼を飾り立てる言葉は枚挙を厭わない。むしろバースデーケーキにろうそくを立てる場所を探す苦労に似ている。え? もう上に立てる場所がない? なら側面に刺そうぜ、の勢いである。
だがそれも外から見える一面である。
トップガンで苦楽を共にした同期は知っている。任務についていない時のアイスマンは意外とダメ人間である、と。
官舎という自分だけの城に帰れば、アナポリスで骨の髄まで叩き込まれたはずの整理整頓術は聞いたこともない単語として辞書から削除され、食生活はルーチン以下と化す。冷蔵庫はビール専用で、基地の食堂で食事を取っていなければ栄養失調で倒れていることだろう。小柄なマーヴェリックからは「なに食ってそんなに身長伸ばしたんだ、このク○野郎」と実にお上品な賛辞を貰った。戦闘機乗りとしては小柄な方が有利で長身にはそれなりの苦労もあるのだが、それを口にする愚は犯さない。結果は火を見るよりも明らかで、正論は常に人を救ったりしないのだ。
2135だがそれも外から見える一面である。
トップガンで苦楽を共にした同期は知っている。任務についていない時のアイスマンは意外とダメ人間である、と。
官舎という自分だけの城に帰れば、アナポリスで骨の髄まで叩き込まれたはずの整理整頓術は聞いたこともない単語として辞書から削除され、食生活はルーチン以下と化す。冷蔵庫はビール専用で、基地の食堂で食事を取っていなければ栄養失調で倒れていることだろう。小柄なマーヴェリックからは「なに食ってそんなに身長伸ばしたんだ、このク○野郎」と実にお上品な賛辞を貰った。戦闘機乗りとしては小柄な方が有利で長身にはそれなりの苦労もあるのだが、それを口にする愚は犯さない。結果は火を見るよりも明らかで、正論は常に人を救ったりしないのだ。
IZUMI
TRAINING #M右ワンドロワンライ に遅刻参加。診断メーカー『あなたが恋に気付くのは?』からシチュエーションをいただきました。
2023/11/23 FLY BY SP2023発行の『アソートセット』に収録しました。
サイマヴェ未満/お題:お酒「マーヴェリック、この後時間はあるか?」
そう声をかけたのが就業時間をとうに過ぎたタイミングだったので、年上の部下は心なしか背筋を伸ばした。今しがた提出したばかりの書類のことについて残業を命じられると思ったのだろう。
サイクロンは苦笑し、中身を確認したファイルを机の上に置いた。
「いや、仕事じゃない。これの内容は問題なかった。良ければ飲みに行かないか」
「中将と、ですか?」
「駄目か? あれからバタバタしていてゆっくり話す機会もなかったからな。それに、アイスマンの話もしたい」
マーヴェリックの僚機の名前を口にする瞬間、あふれるような思慕の気配がサイクロンの口元に浮かんだほのかな笑みを彩った。仕事を離れると彼はこんなにも雰囲気が柔らかくなるのだと、初めて知る。必要以上に怒らせているのはマーヴェリックにほかならないわけだが。
2528そう声をかけたのが就業時間をとうに過ぎたタイミングだったので、年上の部下は心なしか背筋を伸ばした。今しがた提出したばかりの書類のことについて残業を命じられると思ったのだろう。
サイクロンは苦笑し、中身を確認したファイルを机の上に置いた。
「いや、仕事じゃない。これの内容は問題なかった。良ければ飲みに行かないか」
「中将と、ですか?」
「駄目か? あれからバタバタしていてゆっくり話す機会もなかったからな。それに、アイスマンの話もしたい」
マーヴェリックの僚機の名前を口にする瞬間、あふれるような思慕の気配がサイクロンの口元に浮かんだほのかな笑みを彩った。仕事を離れると彼はこんなにも雰囲気が柔らかくなるのだと、初めて知る。必要以上に怒らせているのはマーヴェリックにほかならないわけだが。
IZUMI
TRAINING #M右ワンドロワンライ に参加しそこねた。特定CPはありませんが、マヴがグスを想っています。
2023/11/23 FLY BY SP2023発行の『アソートセット』に収録しました。
マヴ愛され/お題:ハロウィン「Trick or Treat」
子どもたちの楽しげな歓声が風にのって聞こえてくる。
ピート・ミッチェルことマーヴェリックはそちらへと首を巡らせてからふと振り返った。
「君たちも、こんなところにいないで楽しんできたらどうだ?」
視線の先には一年前の作戦で共に飛んだ教え子たちが、格納庫で出番を待っている機体を眺めたり整備士たちと会話をしたりと思い思いに過ごしている。
「こっちも楽しいですよ」
「向こう行ったら手伝わされるじゃないですか」
「俺たち観客の方なんで」
若者たちは実にドライだ。いや、一年前に二週間ほど飛行技術を教わった(後に生死をかけた作戦に共に参加した)相手にわざわざ会いに来てくれるのは義理堅いと言うべきか。
2172子どもたちの楽しげな歓声が風にのって聞こえてくる。
ピート・ミッチェルことマーヴェリックはそちらへと首を巡らせてからふと振り返った。
「君たちも、こんなところにいないで楽しんできたらどうだ?」
視線の先には一年前の作戦で共に飛んだ教え子たちが、格納庫で出番を待っている機体を眺めたり整備士たちと会話をしたりと思い思いに過ごしている。
「こっちも楽しいですよ」
「向こう行ったら手伝わされるじゃないですか」
「俺たち観客の方なんで」
若者たちは実にドライだ。いや、一年前に二週間ほど飛行技術を教わった(後に生死をかけた作戦に共に参加した)相手にわざわざ会いに来てくれるのは義理堅いと言うべきか。
IZUMI
TRAINING #M右ワンドロワンライ に参加してみた。時間オーバーの所要1時間30分。ワンライとか初めてやったけど難しいね。
ルスマヴェになりきれてないルースター&マーヴェリックで『仲直り』です。
2023/11/23 FLY BY SP2023発行の『アソートセット』に収録しました。
ルスマヴェ未満/お題:仲直り 一時の狂乱が過ぎ去ってみると、どこか身の置き場がない気がしてルースターは訳もなくベッドから立ったり座ったりを繰り返してしまう。
満身創痍のF-14から降りてからメディカルチェックへと連行される道すがらに、ありとあらゆる人から歓声をあげられたり質問攻めにされながら移動したが、ひととおりの検査を終えて医務室から解放される頃には皆それぞれの職務に戻っていて落ち着きを取り戻していた。
『プラントの破壊』は成功したが、本国に戻るまでは気が抜けない。なにが起きるかわからないからだ。
ちょっとしたスター扱いから解放されたことにほっとし、同時に残念な気持ちにもなった。それだけのことをしたという自負と、さめやらぬ高揚感がそうさせるのだろう。
2023満身創痍のF-14から降りてからメディカルチェックへと連行される道すがらに、ありとあらゆる人から歓声をあげられたり質問攻めにされながら移動したが、ひととおりの検査を終えて医務室から解放される頃には皆それぞれの職務に戻っていて落ち着きを取り戻していた。
『プラントの破壊』は成功したが、本国に戻るまでは気が抜けない。なにが起きるかわからないからだ。
ちょっとしたスター扱いから解放されたことにほっとし、同時に残念な気持ちにもなった。それだけのことをしたという自負と、さめやらぬ高揚感がそうさせるのだろう。