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    #オーカイ

    kawatany_san

    PROGRESSオーカイ R18小説導入部分。
    尻叩きのためにあげるので、反応頂けると励みになりますー!
    「熱砂のオアシスに勇者の歌を」のセトの楽園が舞台です。ネタバレは無いはずですが、気になる方は回避してください。
    8/6オーカイ オンラインイベント原稿火照った肌が少しづつ冷やされていく感覚にほっと息を漏らす。
     任務で赴いた砂の街の太陽に容赦なく肌を焼かれ続け、湖から宿に辿り着いた頃には触れると熱を持っているのが分かる程になっていた。
     やや赤くなった肌に気付いたラスティカが魔法をかけてくれようとしたものの、今更のように持て余す。時間が経てば落ち着くだろうと断ったそれは、そろそろ寝ようかと思ったカインを中々寝付かせてくれなかった。
     素直に仲間の厚意を受け取っておけばよかったと後悔したところですでに遅く、他の仲間たちもすでに部屋に戻ってしまっている。声をかけるには遅い時間に、カインが考えた対処法は至ってシンプルだった。
     一人部屋のとれた今回は、更に運のよいことに小さな浴室が備え付けられていた。聞けば砂漠を越えてきた旅人にとって、何よりの労いは冷えた果実水と、水浴びだから、というこの街ならではの気遣いなのだという。
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    こにし

    MOURNING2021.6.27発行 オーカイ本『ささやかなぼくの天国』より 小説①『よすが』のweb再録です
    再録にあたり多少加筆修正しております
    よすが 前を歩くオーエンの歩幅になんとか合わせようと大股で歩いても、彼はどんどん先へと進んでゆく。歩調はさほど変わらないのに追いつく気配がなく、私は、彼のいやみな程に長い脚を思った。椅子に座るときにはいつもすらりと組まれていて、以前みずから自慢げに披露するそぶりを見せたことがある。
     淡い色をした美しい夢の胞子が濃霧のように漂っている。加護で守られてはいるものの、その光景を見ているだけでも幻想に呑み込まれてしまうような気がして少しくらくらする。ぼんやりと歩いていると突如、隣から顔を覗き込まれ、私はうわっとなさけない声を上げた。
    「大丈夫か?」
     凛とした声。それは隣を並んで歩くカインから発されたものだった。私があわてて大丈夫ですと言うと彼はそれならよかったと朗らかに笑う。思わずほっとため息を吐きそうになった。カインは妙に他者との距離が近いところがあり、意識しなくとも時折どきりとさせるようなことを仕掛けてくるものだから、心臓に悪い。誰にでも同じように接するので、彼にとってはなんら特別なことではないのだけど、私が元居た世界だとそれはなおさらたちの悪いことだとされていただろう。
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