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    SOUYA.(シメジ)

    書きたいものを書いてます。

    〈一次〉
    台本関連は📖
    小説やノベルゲーム関連は📕

    〈二次〉
    二次創作は✒
    二次オリジナルは✏

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    SOUYA.(シメジ)

    MOURNING📕彼ただ過去
    かわいい(語彙の消失)
    「来い」
    ――がそう言って祈梅に竹刀を向ける。その目はおいたが過ぎた祈梅を怒る時の父親のようでやはり血が繋がっているのだと痛感し、震えた。
    「ずぇりゃあッ!」
    そう叫んで勢いよく振り上げた竹刀はカランと祈梅の手からすっぽ抜けた。
    「肩の力抜きやがれ、阿呆」

    ――はその手に持つ竹刀で祈梅の肩をポンと軽く叩く。久し振りの手合わせ。いつも――の陰口を言う大人も居ない空間で兄弟2人の静かな場所で。
    兄が居なくならないかいつも気を張っていたから。
    兄を負かしてみたいと意気込んでいたから。
    「……だってよォ……」
    「泣くな、面倒臭ェ」

    「兄ィと手合わせ久し振りだからよォ…」
    「オメェ、それを言い訳にすんならやんねェぞ」
    「・・・・・・っやる!」
    祈梅はぐりぐりと涙を拭いて竹刀を拾う。
    そしてその顔をもう一度上げた時、先程の弱気な弟はどこにも居なかった。
    「だぁあッ!」
    パシッ――!

    竹刀がぶつかり合って音が鳴る。
    いつもは龗神の眷属達がお互いを高め合う大きな道場で兄と2人きり。祈梅は自然とその呼吸が上がってくるのを感じた。
    「・・・っ、腕上げたな祈梅」
    「兄ィこそ相変わらず強ェ……っ!」
    959

    SOUYA.(シメジ)

    MOURNING📕彼春寄り? 彼ただも少し
    酒が絡むとポンコツになる猫がとてもとてもかわいい(盲目)
    十又「…………風流じゃのぉ」
    美冬「何を酒飲みながら花火見てんですか」
    十又「何じゃ、宿のもんが言うておったじゃろう、今日は十年に一度の祭りじゃと」
    美冬「……それは、そうですけど」
    十又「祭り会場に行かずに宿の窓から見る花火もいいもんじゃのぉ」
    美冬「ところでその酒、次に行く村の長に届けるとか言ってませんでしたか?」
    十又「」
    美冬「…………十又さん?」
    十又「……酒が旨いのぉ……」
    美冬「いや、誤魔化し方下手くそですか」
    十又「何をぅ!?呑みたいと思った時に呑まんと酒が泣くわい!」
    美冬「じゃあ届ける酒どうすんですか」
    十又「…………一肌脱ぐかのぉ」
    美冬「あ、すいません急用思い出しました」
    十又「行くぞい美冬」
    美冬「ぐぇ、どこ銜えてんですか、首、首締まってんですけど!十又さん!!」
    十又「祭り参加賞がいい酒じゃったと記憶しておるのだ」
    美冬「十又さんだけで行けばいいじゃないですか!!」
    十又「祭りに一人で行く老耄なんぞ笑い者じゃ、ついてこい若造」
    美冬「俺ももう子供じゃないんですけど!」
    十又「アヤカシ共の祭りじゃ、美冬なんぞ子供と大差ない」
    美冬「…………」
    十又「ぁ 602

    SOUYA.(シメジ)

    MOURNING📕彼春寄りかもしれん
    美冬のお話は毎度切なくて温かい。
    ―――ねえ、知ってますか十又さん。俺結構寂しがり屋なんです。強がりなんです。弱虫なんです。……知ってますよね、それを、情けないと一喝して俺を立ち上がらせてくれたのは貴方ですもんね。
    なのに、立ち上がった俺の隣に貴方は居なくて俺、寂しいんです。強がるんです…弱くなるんです。

    強く、なったはずなのに。刀を握る手はもう震えていないはずなのに。
    貴方が隣に居ないだけで。とても冷たい風が吹き抜けて。あの時―――。
    走らなければ良かった、なんて。誰かが聞いていたら怒られそうな事をよく考えます。俺も戦っていたら結果は、未来は、変わっていたでしょうか。

    バチン、と。強めに額を小突かれて我に返った。
    「……祈梅さん……」
    「辛気臭い顔、止せ。酒が不味くなる」
    そう言って猪口に入った酒を一気に飲み干した彼は何考えてやがる、だなんて心配する。昔より丸く、優しくなった彼にそれでも俺は何でもないですよ、と笑った。

    なんでもないのだ。昔の事を、思い出すのはよくある事で。昔の、辛い事を思い出すのもよくある事。それを笑い話に出来るまで表に出すなと言ったのはあの黒猫だ。だから、そんな大昔の誰かさんの言葉に従って。 1423

    SOUYA.(シメジ)

    MOURNING📕彼春寄り
    旅の一コマ 会話文のみ
    この二人の旅路も中々良し…。
    祈梅「…………、」
    美冬「きう、め……さん?」
    祈梅「……起きたか」
    美冬「すいません、どれくらい寝てました?」
    祈梅「…月はまだ出てねェ」
    美冬「……、毛布有難うございます」
    祈梅「風邪でも引かれちゃあたまったもんじゃねィ」
    美冬「……ふふ、」
    祈梅「何でィ、気色悪ィ」
    美冬「いいえ、何でもありません」
    祈梅「やけに締まらねぇ顔してやがる…吐け、」
    美冬「うわ、ちょ、何するんですか!」
    祈梅「生意気な事考える餓鬼はこうだ」
    美冬「痛い痛い痛いっ!ごめんなさい!ごめんなさいしますから!!」
    美冬「はぁ、酷い目あった…」
    祈梅「チッ、頑固な奴め。吐いたら楽になれたってのに」
    美冬「科白が悪役じみてますね」
    祈梅「うるせェ。そろそろ雨も上がるな」
    美冬「雨宿りも結構慣れましたね…」
    祈梅「あの阿呆が面白がって俺達のいるとこに降らすからだろ」
    美冬「……アハハ」
    祈梅「まぁ、仕方ねぇか」
    美冬「あの人の降らす雨は悪や厄を祓いますからね」
    祈梅「さァ、行くぞ美冬」
    美冬「はい、祈梅さん」
    祈梅「次は何処行きゃあいい」
    美冬「うーん、久々に逢いに行きたい顔がありまして」
    祈梅「ほォ?」
    美冬「聞 649

    SOUYA.(シメジ)

    MOURNING📕彼ただと彼春要素あり?
    こんなの書いてたっけ…。TwitterのSSをお引越し中なのですが、書いた覚えのないエモいものが出てきたので…
    「秋彩さん、俺強くなりたいです」
    そう言った君は弱々しかった。僕が教えられたらどんなに安心するだろう。でも僕が君に教えられるのは強くなる術ではなくて世界を諦める術なんだろう。僕は師のように賢明ではいられない。優しく世界を見ることなんて結局真似すら出来なかった

    それでも君は僕を慕ってくれた、敬ってくれた。たったそれだけで生きていて良かったと自分を許しそうになる。「面倒じゃのぉ、相も変わらず」なんて酒好きの黒猫が言う。面倒、そうだな・・・そうだよね。でも僕はお前のように流離うようには生きれない。留まる事しか出来やしない

    「兄ィ!」・・・嗚呼、懐かしい声がする。あの子は結局僕を追ってきてしまった。あの時は鬱陶しかった好奇心に溢れた目も今じゃ濁ってしまった。僕のせいだろうか、僕のせいだろうな。でもごめんね、僕はもう少し『生きていたい』。我儘な兄でごめんよ

    「秋彩さん、俺強くなりましたよ」
    全てが終わって君は自信を持ってそう言った。僕が教えなくとも君は一人で立てた。僕が教えようとした世界を諦める術なんて最初からこの子の中には無かったのやもしれない。僕は師のように賢明でも優しくもない。でも弟 767