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    ねこまんま

    @GWT60624633

    GW:T K暁
    ねこが自分の食べたいものを自炊するところ🍙

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    ねこまんま

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    KKと暁人が寝るだけの話2。本当に寝るだけ。

    #K暁

    「おやすみ、KK」
    KKの頬に軽くキスをして僕は布団を頭まで引っ張り上げる。膝を丸め周りが闇に包まれると僕はようやく安心して眠りにつくことができる。
    母さんが亡くなってからだろうか。泣いているのを麻里に気づかれないように堪えているうちに、この姿勢で寝るのが一番楽だということに気づいた。闇の中なら誰にも顔を見られない。誰に同情されることもない。

    一度だけKKには窒息していないか心配された。こうしていないと寝れなくて、と伝えたら「…まぁ人それぞれだしな」と若干呆れたような声で返された。
    たまに寝息を確認されている気配は感じてるけど。

    ある寒い夜。お互いに肌を重ね、一通りキスをして眠りに就こうとするとKKが布団の中まで着いてきた。
    やめて。顔を見ないで。
    KKが僕を抱き寄せる。僕が体を固くしているとKKはなにも言わずに僕の頭を撫で始めた。一定のリズムに呼吸を合わせKKの体温を感じていると、気づけば僕の涙がシーツに大きな染みを作っていた。
    堪らず声を上げてなく。子どものように泣きじゃくる僕をKKは何も言わずに撫で続けてくれた。
    僕は一頻り泣き終えると少し恥ずかしくなった。ごめんKK。
    「な~にがゴメンだ、お前みたいなガキは素直に甘えとけばいいんだよ」
    ガキ扱いされて怒ろうか、笑おうかしたはずなのにおかしいな、また涙が溢れてくる。
    「寒いぞ、こっち来い」

    今はKKに背中を預けて眠る。こんなに落ち着いて眠れるのはいつぶりだろう。

    しかしKKが常夜灯がないと眠れないタイプなのは知らなかった。眩しさに僕は布団で顔を隠す。「寝顔見せてくれてもいいんだぞ?」KKはそう言うけどさ、こんなに眩しくて眠れるわけがないじゃない…
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    okusaredango

    MEMOフォロワーの雨映さんとお話してて話題にあがったK暁の猫パロのネタが湧いてきたのでとりあえずざっくりメモ。
    なんか、こんな感じの絵描きたい......
    本編後全員生存エンドで紆余曲折あってお付き合い後同棲を始めたK暁の世界線。K暁と猫2匹のほのぼの平和物語。
    以下思いついた設定↓

    KK→仕事(怪異退治)の帰りに怪我をした猫を発見。何となく既視感を覚えてお持ち帰り。そのまま飼うことに。我が子のように可愛がる。デレデレ。最近何処の馬の骨か分からない男(猫)連れてきてうちの娘(オス)はやりません状態。

    暁人君→同棲人がどこからか拾ってきた猫に戸惑いながらも懸命に看病するうちに愛着が湧いてそのまま飼うことに。デレデレ。自分と同じ名前なのでたまに自分が呼ばれたのかと思って反応してしまうのがちょっと恥ずかしい。

    猫1(あきと)→元野良猫。車と事故にあって右側(特に顔と腕)を負傷。倒れてるところをKKに保護されてそのまま飼われることに。怪我は治っているが後遺症で右目が少し見えずらくなっている。名前は模様が何となく嘗ての暁人君に似ているということでKKが勝手に暁人と読んでたら定着してしまった。通称あき君。飼い主大好き。最近野良猫と仲良くなって家に連れてきた。
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    na2me84

    DOODLE #毎月25日はK暁デー
    参加させていただきました。お題は『匂い』
    厭世的で嫌煙家の暁人くんのお話。
    sensory adaptation 雨の夜が明け家族とも一夜の相棒とも別れて、僕は日常に戻ってきた。妹を取り戻すことは出来なかったから、今までと全く同じという訳にはいかないだろうけれど、とにかく僕は一人生き残ったわけだ。それに意味があるかはまだ分からない。それでも、とりあえず僕がやらなければいけない事がまだ残っている。向こうで両親と共に旅立つのを見送った妹の現世での抜け殻に病院で対面し、身体も両親の元へと送り出した。その日は青空にふわりと薄い雲が浮かぶ、良く晴れた日だった。この世のしがらみを全て捨てて軽くなった妹は、きっと両親と共に穏やかに笑っているだろう。そうであって欲しい。

     追われるように過ごした日々が終わってふと気が付くと、これからどう生きていけばいいのかすら何も考えつかなくて、自分が空っぽになったように感じた。ほとんど物の無い空虚な部屋を見回して、置きっぱなしになっていたパスケースに目が止まる。すっかり忘れていた。あの夜の相棒の形見、最期に託された家族への伝言。これを片付けなくては。彼とは出会いから最悪で途中も色々あったが、最終的にはその関係は悪くなかったと思う。結局のところ、僕にとっても彼にとっても失うものばかりで、得るものの少ない結果だったとしても。
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